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ル・ガル帝國興亡記 ~ 征服王リュカオンの物語  作者: 陸奥守
大侵攻~忍耐と苦痛と後悔の日々
620/665

未知の情報と急報と

~承前




 古都。ソティス。


 この街が歩んだ歴史は、文字通りにイヌの歴史その物だ。

 様々なエピソードで彩られたストーリーは、多くの人々の胸に暖かな火を灯す。


 始祖帝ノーリが公爵5家を国家の柱と定めた地。

 他の種族による干渉をはね除けた独立宣言の地。

 として、世界の奴隷であったイヌが誇りと尊厳を取り戻した地。


 ル・ガル


 イヌの国家を形作る様々な事柄は、その大半がここで取り決められた。

 広大なガルディア大陸に分散して暮らすイヌ達が合同で国家を宣言した地だ。


「……信じられないな」


 書類を読んだキャリは気忙しげに頭を掻きながら部屋を歩いた。

 ル・ガルを支える公爵5家の筆頭、ボルボン家の用意した一室を……だ


「何が始まるの?」


 やや不安げにそう問うたビアンカは、それでも気丈にお茶の仕度をしていた。

 次期王夫妻が投宿するホテル故に、何もかもが整えられている。

 だが、そうは言っても最後の一仕事はやはり、帝后のそれなのだ。


「……解らない。正直、皆目見当が付かない。だが、碌な事じゃ無い」


 9月に入ってまだ2日。これから段々と涼しくなる頃合いだ。

 だが、現状のル・ガルでは各所に険しい空気が流れていた。


「碌な事じゃ無いって?」


 お茶をカップに注いだビアンカは、二人分を持ってキャリに近寄った。

 キャリは愛妻からカップを受け取ると、一口飲んでから応えた。


「一番の問題は銃の流出だが、それ以上に問題なのは取り扱い方法だよ」


 カップをビアンカの持つ皿に戻したキャリは、父カリオンからの手紙を広げた。

 そこに書かれているのは、聖導教会の次期管長と目された男の件だ。


「……亡命?」

「あぁ。居場所が無くなったんだろうな」


 カリオンは事細かに今までの流れと顛末を書いて寄越した。

 それを読めば、あのバルなんとかと言った男の罪状が全て見えた。


「……何とかならなかったのかしら」


 ビアンカはどこか残念そうな声音でそう言った。

 その声に何となく妬心が疼いたキャリは、ビアンカを後ろから抱き締めた。


「あの男と面識があるのか?」

「バルバトスさま?」

「あぁ」


 やや低い声で『ウーン』とうなり、ビアンカは首を回してキャリを見上げた。

 バルバトスの事でキャリが妬いていると直感した彼女は、ニコリと笑った。

 それは、隠しても隠しきれない女の性だから。


「直接の面識と言うより――


 何か言いにくそうな様子のビアンカ。

 キャリは少しだけギュッと力を入れて抱き締めた。


「正直に言ってくれ」

「じゃぁ……ビックリしないでね」

「あぁ」


 一つ釘を刺したビアンカは少し間を開けて切り出した。


「アチコチの教会とか礼拝堂に捨てられた女の子は教会にとって商品なのよ。私だってお母様や叔母上様が亡くなった後は、大聖堂に呼ばれてそこで色々と教えられたけど、一番の理由は……あのバルバトス様の事なの」


 ビアンカは努めてゆっくり切り出した。ややもどかしくも思いつつ、辛抱しながら『それで?』と続きを促すキャリ。ビアンカは手にしていたカップのお茶を一口飲んで続けた。


「バルバトス様は他の男に抱かれた女は絶対抱かないの。使い古しは嫌だって言うけど、あの方は見栄っ張りな癖に小心者だから、他の人と比べられるのが嫌なの」


 それを聞いてキャリも何処か得心した。

 いわゆるユニコーンシンドロームと言う奴だ。


 女は処女じゃ無いと価値が無い。他の男に抱かれて使い古された女なんか抱きたくない。そうで無ければ、他の男とナニのサイズやベッドの上のあれこれを比べられる。


 そして 『 あ な た 下 手 ね 』 などと言われようものなら、文字通り発狂しかねない。自分しか抱いてない、自分しか知らない、自分専用の女にしたい。プライドが高い割に中身の無い男に共通するマインドだ。


「で、そんな薄っぺらい奴が……どうしたんだ?」


 ビアンカに続きを促したキャリ。

 そんな夫の腕に手を回し、逞しい上腕に頬を付けてビアンカは言った。


「バルバトス様の教会には、私みたいな女達ばかりが何人も居て、順番に抱かれる日を待ってるの。けど、あの人は処女じゃ無いと駄目なのよ。何度か抱かれて女もそれに慣れて、痛みを感じなくなった頃には……もう用済み」


 思わず『はぁ?』と聞き返したキャリ。

 ビアンカは遠慮無く続きを言った。


「そこであの方のお気に入りになったら、あの教会の中で永遠に籠の鳥よ。他の男に渡すなんて絶対ないの。で、私はまだお手付け前って状態で、それでたまたまララ姉様のお世話係に呼ばれたって訳なのよ」


 なんという奇遇であろうか。

 そこに運命的なものを感じたキャリだが、問題はその後だ。


「で、そのバルバトスを何とかするって言うのは……なんかあるのか?」


 キャリの声が少し固くなった。それに気付いたビアンカは、妬心以上に政治家の貌なんだと知った。父であるカリオン王が国を背負っている様に、夫もそれをしている。言葉でどうこう説明する前に、心の中の何処かがふと熱を持った。世間の女達が夫を自慢してマウントを取り合う浅ましさを幾度も見たのだ。



     ―――――主人はちょっと変わった仕事をしてまして

     ―――――世間では〇〇様と呼ばれるらしいですわ



 それこそが人間性と言う部分に蟠る浅ましい承認欲求そのもの。上古より人口に膾炙してきた、人間という生き物の持つ生臭い欲望の根幹。


 そう。つまり人は幸せになりたいのでは無く、幸せそうだと見られたい。そしてそれは、自分の中にもあるのだとビアンカは気が付いた。


「あの人は物心付く前から教会に捨てられた何処かの貴族の私生児なんですって」


 思わず『へぇ』と応えたキャリ。

 ビアンカは少し間を置いて続けた。


「あの人は黒毛で爪が長いの。だからお付きの女達がいつも爪を切って整えてるんだけどね、油断するとオオカミのように長くなるのよ。だから教会の非主流派って呼ばれた派閥の側は、いつも噂し合って悪口言ってたわ。アレはオオカミだって」


 ビアンカの口から出た言葉を聞き、キャリは何処か得心した気になった。オオカミの一門に残る異常な風習や習慣。それだけでなく掟の問題。あの一族が他の種族国家と決定的に異なる部分は、イヌから見ても異常な程だ。


 だが、逆に言えば『なるほど』と思わざるを得ないのも事実。イヌの社会も幼長の序を大切にするが、オオカミの社会ではそれが異常なレベルで厳しいのだ。それこそ、人前で水を飲むのだって口元を隠して飲む程に。


「じゃぁ…… あの男はオオカミの血統だと言うこと?」


 単刀直入にそれを問うたキャリ。

 ビアンカは僅かに首肯して言った。


「そう考えた方が……全部丸く収まるのよ。他の男と比べられるのを以上に怖がって嫌がって、もうずいぶん前だけど、処女じゃ無い女があの人に呼ばれた時、あの人は首を絞めて殺したくらいだから」


 決定的な秘密を握られた結果、口封じをした。その可能性に思い至ったキャリはビアンカの耳元で『ありがとう』と囁き部屋のテーブルへと向かった。そして、便箋数枚に今聞いた全てを認め、最後に蜜蝋で封印した。


「これを大至急送る。父なら事態の切迫具合を理解してくれるだろう」


 キャリがそう言うとビアンカは『え?どういう事?』と発した。

 まだそれに思い至らないか……と少しだけ落胆したが、顔には出さずに言った。


「ネコとオオカミの一部が結託して敵に回る可能性がある。場合によっては……オクルカ様が危ない」


 オオカミの国が政変する可能性を秘めている。あのザリーツァの一門がバルバトスを応援する理由の根幹は、もしかしたら、あのバルバトスがザリーツァの血脈かも知れない。全部承知でそれをしたかも知れない。


 事態は急を要する。それだけは間違い無いと確信したキャリは、部屋を出てリリスの元へ向かった。リリスとその周辺の魔術師達なら、馬よりも早く連絡が届くかもと期待して。






   ――――その晩


「あの子の報告。だいぶ問題ね」


 夢の中のサロンでリリスが切り出したそれは、キャリが書いた手紙の中身だ。聖導教会の次期管長であるバルバトスがオオカミの血統かも知れない。それは、口で言う程生易しい問題では無い。


「……まったくだな」


 カリオンがそう相槌を打つと、サロンの中の空気がズンと重くなった。

 ル・ガルの内部をゆっくりとだが確実に蝕んでいたオオカミの一手。


「もしかしたら……あの方はお爺さまの血筋かも知れません」


 サンドラが唐突にそんな事を言うと、リリスは『ほんとに?』と聞き返した。彼女の言うお爺とはかつてのフレミナを差配していたフェリブルだ。


 どうしようも無いレベルの我が儘で傍若無人な存在だった。そしてその根幹は、致命的レベルのサイコパスかつソシオパス。無駄に尊大でプライドが高く、そのくせ小心者でひねくれ者。


「……手の付け様の無さは、まさしくそのままですな」


 オクルカまでもがそんな事を言い出す始末。だが、その思考回路から生み出される権謀術数は芸術レベルで優秀だ。それ故に、なお一層たちが悪いと言える。


「教会を使ってル・ガルを蝕み、その後に吸収してゆく算段だったのかもな」


 アレックスがそんな事を言うと、サロンに居た者達が首肯した。内部対立を煽り分断を図る。そして差別の助長。それを行う側からすれば事は簡単だ。単純かつ明瞭な言葉を繰り返し続ければいいのだから。



    ――――アレが悪い これが悪い

    ――――王と王府こそが諸悪の原因

    ――――王様なんて気持ち悪い

    ――――あそこを変えれば全てが変わる



 愚かな者ほど、単純な言葉に飛びつく。そして困った事に、そんな愚か者ほど自分は普通だと勘違いしている。優秀では無いが、普通だ。ごく普通だ。何処にでも居る一市民に過ぎない。そんな愚かな者達に一番効く言葉は、『アイツが諸悪の原因』ってものだ。


「んで、あのアホの血統は良いとしてだ、どうする?」


 ジョニーは遠慮無く核心を突く一言を放った。バルバトスがネコの国へ亡命した以上、銃のオペレーションは筒抜けだ。ル・ガル内部が崩壊しかかってギリギリで踏み留まった以上、次の一手が来る。仮にこれがあのフェリブルの遺していった策謀の残滓だとしたら……


「銃をコピーするのは難しかろうが……」


 顎を擦りながらもそんな事を言ったカリオン。

 だが、ハッと気が付いたように顔を上げて言った。


「危ないのは茅街だ!」


 その言葉に全員が『あっ!』と声を上げた。ある意味、ル・ガルよりも遙かに重要な拠点かも知れない。銃を作るヒトの知恵。ヒトの技術。それらをそっくり吸収されたなら……


「早急に茅街へ兵を送ろう」

「我々の方が近い。明朝にでもまとまった兵を送り込む」


 アレックスがそう提案し、オクルカも続けて提案した。

 だが、そこに口を挟んだのはウォークだった。


「茅街が危ないのは同感ですが、彼等はどうやって兵を送り込むでしょうか?」


 サロンに居並ぶいつもの面々をグルリと見た後、少し間を置いて続けた。


「海路にしたって船団を仕立てる必用があります。となれば考えられるのは陸路でしょう。つまり『レオン家か』


 ウォークの言葉に割って入ったカリオンは、首だけ回してジョニーを見た。

 その目が語った内容を理解出来ないジョニーでは無い。


「とりあえずこれからすぐにレオン領へ発つ。迎撃準備させるが兵力が心元ねぇ」


 なんだかんだ言ってレオン一党の所領は人が減ったままだ。

 荒くれ共の数だって、期待するほどでも無いのだ。


 戦いは数


 その一大原則は、如何なる時代であっても世界線でも有効で重要だった。


「ジダーノフ領から応援を出したほうが良いんじゃないかな」


 アレックスがそう提案しカリオンも首肯した。

 それを見ていたオクルカも口を挟んだ。


「オオカミ領のザリーツァ一門に監視を付け、場合によっては根切りした方が良いでしょうな。彼等は……少々目に余る」


 根切り……

 一族郎党皆殺しだ。


 だが、それだけの事をザリーツァはしてきた。取り決めや約束事を後から気に入らないと反故にするなど朝飯前だ。それは……いや、それ自体が、もはやザリーツァ許すまじの根本だ。


「オオカミの国はそれで……大丈夫ですか?」


 百万の言葉を圧縮した『大丈夫か?』の問い。

 ひとりの武人では無く、国家を預かる政治家としての貌がカリオンにあった。


「えぇ。どうにかします。何らかの形で他の氏族に吸収させ、手に余る者達は根切りを断行します。もはや……彼の氏族の横暴を看過するのは限界でしょうな」


 オクルカの示した方針はル・ガルにも大きく影響が出るはず。

 ただ、それを承知で行う以上は、徹底せねばならない。


「恨まれますね」


 手短だが、それでも万の言葉を圧縮してサンドラは言った。

 それを聞いていたトウリは、初めて口を開いた。


「なんとか丸く収まって欲しいが……そうも行かないんだろうな」


 人の心は奇数と言うように、割り切りたくても割りきれないものだ。お前達を滅ぼすと言われ、はいそうですかと滅んでくれるほど親切な者はまず居ない。徹底的に抵抗するだろうし、或いは降伏してから浸透戦術を行うかも知れない。


 権謀術数に長けた一門の行って来た事は、文字通りギリギリの生存闘争だ。そこに蓄積されたノウハウは甘く見て良いものでは無い。


「……まぁ、次の世代も育ってきましたからな。汚れ役は自分の代で引き受けなくてはならんでしょう。カリオン王がそうであるように」


 オクルカがチラリと垣間見せたカリオンへの妬心と対抗心。

 だがそれは、間違い無く健全な部類のそれだと全員が思っていた。

 そして……


「つくづくと思う。余は……果報者よ。これだけの男達が周囲に居てくれる。この幸運を誰に感謝すれば良いのか」


 嫌でも本音が漏れる環境でカリオンが放った本音。

 溢れる思いが全員の胸を叩いた。


「不思議なことを言われますね。陛下の守護者は太陽その物ですよ?」


 ウォークは遠慮無くそう言って笑った。

 遠い日、シウニノンチュの聖堂で騎士の誓いを立てた日。

 カリオンは太陽の加護を得たのだ。


「そうだな」


 満足そうに笑ったカリオンは、静かにそう応えた。

 ル・ガルを統べるイヌの王は、太陽の加護を得て太陽王を名乗っているのだ。


「何れにせよ、先ずは備えましょう」


 ウィークが場を〆る様にそう言うと、全員が静かに首肯した。

 ル・ガルに迫る未曾有の危機。それをヒシヒシと感じているからこそ……


「こっからが正念場だぜ」


 ジョニーは凄みのある笑いを見せてそう言った。

 カリオンはその顔にジョン・セオドア・レオンを思い出した。



     ―――――血は争えないな



 本音が漏れてしまう環境だが、カリオンは上手く腹の底で呟いた。東の雄であるスペンサー家と同じく、喧嘩早く闘争系なレオン家の血だ。元気で陽気で社交的な脳天気集団だ。


「そうだな。オクルカ殿と同じく、俺も汚れ役を引き受けねばな」


 ニヤリと笑いながらそう言うカリオンは、ジッとジョニーを見た。付き合えとカリオンが言えば、きっとこの男は地獄の底まで付き合うだろう。面白いと思えば例え神にでも全力で挑むだろう。


 だからこそ、上手く使ってやらねばならない。下手に使い潰す訳には行かない。仮にそうなったとしても、当人は納得してそれをするだろう。だが、それを命じた側は死ぬまで後悔するのが目に見えている。


「キャリとララの為だ。上手く立ち回っておこう」


 アレックスもそんな事を言い、ビッグストンの三銃士が共通見解を得た。未来の為に今を頑張る。それは間違い無く、絶対的に正しいことだと誰もが思った。


「じゃ、早速動き出す。なんかあったら連絡をくれ」


 ジョニーがスッとサロンから消え、オクルカも『自分も』と言い残して消えた。

 アレックスは右手を挙げてフッと消え、カリオンはリリスと視線を交わす。


「そっちを頼む。キャリとビアンカが迂闊な事をしないようにな」


 カリオンの親の顔が出て、リリスはニコリと笑った。


「うん。わかってる」


 リリスが右手をパチンと小気味良くスナップさせると視界がパッと変わった。

 サロンがお開きになり、カリオンはフッと現実へ帰ってきたのだ。


「さて、なにから始めるか」


 目を覚ましてカリオンが動き出したとき、寝室のドアを誰かがノックした。


   ――陛下! 急報です!


 その言葉にサッと緊張の度合いを上げたカリオンだが、落ち着いた声で応えた。


「夜更けだ。静かに入れ」


 ドアの外から『失礼します!』の声が聞こえ、通信将校が入って来た。手にしてるのは緊急連絡の赤文字が見えるファイルだ。それをカリオンに差し出した将校は『フィエンからです』と付け加えた。


 首肯しつつ『そうか』と呟いて受け取ったカリオン。だが、そのファイルを広げた瞬間、思わず溜息が漏れていた。フィエンの街にネコを首魁とする連合軍が現れたと言う連絡だった。

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