謀り・謀られ・謀り合う
~承前
ネコの騎士団とキツネの武士団が激突してから5日目。
王の居室にル・ガルの首脳が集まり、午前中の閣議を開いていた。
戦場帝國会議は始祖帝ノーリの頃から行われているル・ガルの名物行事だが、実際にはガルディブルク王府が機能しているので形だけの議会でしか無い。
そして、今朝の話題はネコの代表から送られてきた見事な太刀の出来映えだ。居並ぶ五公爵の当主や近衛将軍と呼ばれるジョニーを含め、全員が息を呑んで見守るレベルの美しい太刀。
驚くほどに精巧で見事な彫金の施された設えのそれは、怠惰な種族と言う印象でしかないネコの評価を大きく変えるに十分な説得力を持つ代物だ。それこそ、ネコがこれ程の物を作れるとは知らなかった……と、皆が顔にそう書いてある状態だ。
だが問題はそこではない。重要な本題と言うべき部分はそのネコの代表、エデュ・ウリュールが送って寄越したネコの国からの公式文書だ。何故ならそれは、ネコの国の女王が書いたネコの国書としての意味を持つ代物だからだ
――――ガルディア諸国連合には参加しない
――――ガルディア諸種族とも馴れ合うつもりは無い
――――我々ネコは我々の信じる道を行く
いきなり改まってネコが突き付けてきたもの。それは彼等側から見たガルディア諸種族連合体への不信感だ。キツネ武士団との戦闘に一切介入しなかった諸種族への恨み節。一方的に屍を晒した彼等の総意として、距離を置きたいという事だ。
ただ、その実態と言えば何故全滅する前に何でキツネを止めてくれなかったと恨み辛みを連ねた子供の我が儘でしか無い。彼の国では『泣く子はひとつ多く飴を貰える』と諺で言うそうだが、自己主張する事こそネコの本質。
それを言っただけなのに、一方的に攻められ殺され酷い目に遭うのが納得いかないのだと喚いているに過ぎない。さらに言えば、銃の供給問題を始めとするネコへの扱いの不当さが納得いかないと喚いているのだろう。
自分たちが他の種族からどう見られてきたのか?を全く考慮せず、長年行ってきた不義理や我儘や自己中的な振る舞いへの反省も一切考慮せず、単なる感情論でしかなかった。だが……
「……上手くやったな」
送付された書状を読み返しつつ、カリオンは感心する様に漏らした。エデュが行ったのは、怠惰で我が儘なネコを上手く教え導くための方便その物。現状のネコの国が存在する非常に狭い地域からネコを引きはがすための方便だ。
そもそも彼等ネコは誰かに何かをさせられると言う事を極端に嫌がる。自分で考え納得するように行動出来ないと一気に癇癪を爆発させる事が多い。そんなネコの特性を逆手に取った物である事をカリオンは喝破していた。
つまり、イヌを筆頭とするガルディア諸国連合と距離を取る為なのだ……と。その為に国体そのものを移してしまおう……と。それを言って聞かせるのでは無く自発的に行動させ、移転政策を成功裏に導くための大義名分だった。
「まぁ、こうでもしないと動かないでしょうからね」
呆れ気味に漏らしたウォークだが、同時に感心したような表情で太刀を見た。あのエデュ・ウリュールが佩いていた国府制作の宝剣を誠意の証明として贈ってよこしたのだ。
「二心あるまじき……と、いう事か」
カリオンも感心するそれは、溜息なしには鑑賞しえないレベルの出来だ。だが、その裏側に見える物もまた、鼻を突く生臭い異臭の如くに見えているのだった。
つまり、簡単に言えば『金になると思えばネコはいくらでも努力する』という余り笑えない情熱の発露を垣間見たのだ。そしてそれは、獅子の国との通商窓口として莫大な富を得られるぞ?と言う甘い口説き文句に説得力を与えていた。
「で、どうされますか?」
官吏の頂点にあるウォークは、手短にそう問うた。室内に居た公爵五家の当主達も口々に言いたい事を言うのだが、それは各々が思うことを言えというカリオンのスタンスで、もっと言えばイヌの行動方針決定プロセスそのもの。
だが、ドリーの言った『他種族の長とも調整するべきでは無いでしょうか』の言にカリオンは笑みを浮かべた。それこそが一番聞きたかった意見で、もっと言えばそもそもカリオンは最初からその方針だった。
「そうだな。種族代表会議にて開陳し、諸侯らの意見を聞こう。合わせて、キャリを教え導かねばならんなからな」
場数と経験を積ませ、痛い思いをさせ、次期帝を成長させねばならない。
ル・ガル中興の祖として更なる飛躍をさせるには大事な事だった。
「では、その様に手配致します」
ウォークが部屋を去り、事務方が一斉に動き出す。
見るとは無しに外を眺めたカリオンは『少々忙しくなるかもな』と呟いていた。
――――――午後
ル・ガル執政部のおかれたホテルの広間にガルディア諸種族の代表が集まった。キツネのヨリアキやオオカミのオクルカ。トラのシサバ。そしてヴァーナと自称しているウサギの女アリウラも出席している。
キツネと共にやって来た東方種族達が顔を見せていないのだが、キツネに一任しているのだろうとカリオンは理解した。理想を言えば全種族の代表が一堂に会するのが良いのだろう。だが、東方種族はキツネと共存しているだけかも知れない。
――――あれはあれで理想的な形態やも知れぬな……
ふと、カリオンはそんな事を思った。諸種族共存と多民族共和の夢。ヒトの世界にある小さな国では、それを八紘為宇という表現で理想郷なのだと定義しているそうだが……
「皆様、お集まりくださいましてありがとうございます。ではこれより、ガルディア諸種族会議を始めさせていただきます」
ウォークがその様に切り出し、参加者からささやかな拍手が漏れた。儀式めいた幕開けだが、これをする事で会議に一体感が生まれるのは必然だ。場の空気が真剣なものに変わった頃、カリオンはおもむろに切り出した。
「実は、そろそろ引き上げようと思う。目的は果たしたし、獅子の国はどうも断末魔のようだ。我々ガルディア諸国共通の利益と言うべき利を得られたのではないかと余は考えるのだが、諸侯らの所見を聞きたい」
最初にそう提案したカリオンは、ネコの国の方針が記されたエデュからの公式文書を開示し、合わせて宝剣を誓いの印に送ってきたことを告げ、現物を開示した。ネコがここに残る旨を意思表示している点について、自由な物言いを求めたのだ。
「……なるほど」
最初に読んだヨリアキは静かに首肯しつつ、その文書をオクルカに回した。そして、呟くようにそう漏らし、しばし思案してから言った。キツネの利益を代表しているのだから、重要な一言になるはずだ。
「ネコをこの地に封ずるのは良案ですな。彼等は大地を耕すより交易により銭を生むことを主眼としている。その点を思えば、我々ガルディア諸国と獅子の国との通商を一手に引き受けさせるのは……都合が良い」
キツネの言う『都合が良い』は、上手く丸め込んでネコにだけ損をさせて上手く儲けてやると言う意思表示にも聞こえる。そしてもっと言えば、ガルディア内部において商売敵が消える事を歓迎する面もあるのかもしれない……
「……まぁ、良い流れですな。ネコと争う事も減りましょう」
次に書面を読んだオクルカは、少々複雑な表情をしつつ賛意を示した。そして、ネコの国からの書面をシサバに回しながら、少しだけ言葉を練って所見を述べた。
「思うに、獅子の国との折衝についてネコを挟むのは少々危険を孕みますな。如何なる状況とて利を求めるのが本義の種族故、時には謀られる危険性を考慮せねばならないかと」
実際その危険は今でも十分にあるし、もっと言えば、ネコはそもそも信用ならない種族だ。気まぐれで勝手気ままでわがまま。しかも、それについて悪びれたりする面が一切なく、相手がそれに合わせるのが当然と考えている節がある。
だが、オクルカに続いて書面を読んだシサバは、ガハハと豪快に笑いながら『まぁ清々すらぁって奴だ』と言い放った。ネコの大型種族と呼ぶべきトラは、ネコとは違い義理人情に篤い種族だ。
それ故かネコの事を毛嫌いしている節があり、ここまでの経過を見てもネコには基本的に塩対応なのが目立っていた。そして、それ以上の言葉も無く、最後になったウサギの代表となったアウリラへ回した。
ヴァーナと言う言葉の意味を掴みづらいのだが、少なくとも良い意味ではない。そう解釈していたカリオンは、アウリラの言葉を待った。
「……後日、面倒が起きた時のために何かしら言質を取っておくべきでは?」
後の世でなにか問題が発生した時、あの時に言った言わないの水掛け論になる可能性がある。それこそ、その場の勢いでネコに押し切られる可能性もあるのだ。ならばここでしっかりと対策を取っておくべき。そう進言した形だが、カリオンは微妙な表情になって応えた。
「確かにそうだが……この宝剣を誠意の明かしと受けとるのでは不足だろうか?」
イヌの社会が信義信頼を根本として成り立っている以上、もっと証文を寄越せとは言いづらい。それこそがイヌの社会におけるウィークポイントであり、また約束はなんとしてでも果たすという事がイヌの社会の美徳となった。イヌの社会では信用を裏切ることは最大限のタブーになのだ。
だが、逆に言えばそれこそがイヌ社会の弱点であり、最初から騙す気でやって来た者には対処できない事になる。悪意を持って相手をたぶらかすことで利を得る社会。しかもその社会では騙される方が悪いという認識で一致している。
「……過不足と言う話ではなく、ネコの側の内部事情だったと一筆入れさせたい。後になってグダグダ言い出さないとも限らないのでしょう?」
アウリラの言うことはいちいちもっともで、ネコなら後から蒸し返してグズグズ言い出すくらい平気でやるだろう。失う信用と得られる利を計りにかけ、七功三罪ならばネコはそれを決断する。
「たしかに言うとおりだが、それとなったならば、もう完全にネコを滅ぼす方が早いんじゃないのか?」
シサバの言葉には明確な諦めがあった。ネコならそれをやりかねないが、そうなったならもう滅ぼすしかないと言う決断だった。
「手前も同意見に。大義はこちらにあるのだから、むしろ遠慮無くやれば良い」
同じようにオクルカも最終的解決を提案しヨリアキを見た。その視線からなにかを読み取ったキツネの男も『手前も同意見に。むしろその方が早い』と応える。喧嘩っ早いとかいう問題ではなく、信義信頼を裏切った以上は報いを受けさせるべきだという事なのだろう。
ただ、その向こう側に見え隠れするものをカリオンは感じ取っていた。男と女で物の見方が違うと言うが、男は言葉を求め女は証を求めると言う。そして、手ぬるいと女の側が思うことは、だいたいその通りの事態を引き起こすのだった。
「……では、返答としてネコの側に釘を刺しておこう。この宝剣はネコの側の誠意として受けとると。そして、信義信用を裏切ったなら相応の措置を取る……とな」
相応の措置が何を意味するのかは言うまでもない。だが、アウリラは『しっかり滅ぼすと明記するべきじゃないのかしら』と呟いた。心配性で臆病で他人を信用しない。そんなウサギの特性が見事に現れていると言うべきなのだろう。
「ここはひとつ、折衷案としようと思うが」
唐突に切り出したヨリアキは居並ぶ面々を前に提案を行った。
「各々の陣営毎にネコへ最後通牒を出すとしたらどうだろうか。イヌの案は大変良いが、キツネは承服しかねる。再び切り結んだなら、次は容赦しないと明記し送り付ける」
そう提案したヨリアキだが、最初に同意したのは意外な事にシサバだった。
「それは良い案だ。トラはトラの総意として、一人残らず死んでもらうべきと提案したがイヌの顔を立てて遠慮しておくと返答しよう。約定を破ったならば、次は容赦しないってな」
シサバの言葉が終わった時、カリオンはアウリラを見つつ切り出した。
「貴公はどう思われるかね」
種族毎に異なるスタンスとか社会常識があるのだが、それに沿った現実的な選択はアウリラをして満足出来るものだった。
「大変結構かと。約定を違えたならば容赦はしないと明記しておきましょう」
そんな風に漏らしたアウリラは、どこか妖艶な色を纏って不敵に笑って見せた。
臆病で大人しいと思っていたウサギだが、案外闘争心が強い種族なのだとカリオンは知った。そして、それ以上考えるのは止めた。
「では、そのように致しましょう。続いて、帰途につく際の案件ですが…」
進行役となっているウォークの言葉で会議が淡々と進んでいくなか、カリオンはかつて夢見た諸民族共和による安定社会の実現を思っていた。そして、各種族の代表を集めて会議を開き、今後の方針を決定するやり方に自信を持った。
――――これで良いのかもしれんな……
ふと、そんな確証を持った時、カリオンは笑みなど浮かべていた。
「カリオン王 如何された?」
少々怪訝な顔でそう言ったヨリアキ。
カリオンは慌てて表情を変え、静かな口調で言った。
「ネコとの闘争が終わりそうである事に、少々安堵したまで。他意は無い」
軽く笑みなど浮かべてヨリアキを見たカリオン。これで上手く終わるのかも知れないと希望的観測を胸に秘め、事態の進行を見守る事にした。だが、その脳裏にあった大切な教えを思い出すには至っていない。
(上手く行っていると思った時には落とし穴に注意しろ)
遠い日にゼルの教えたその言葉は、今のカリオンからはすっぽりと抜け落ちているのだった……
――――――同じ頃
「私はもう……お終いだ……この街も……」
ポツリと漏らしたバジャは、薄暗い部屋の奥でガックリと項垂れていた。かつては市民議会の議長として権勢を誇った男だ。その住まう家だって広く大きく立派なものだが、今は寒々しいだけの殺風景な牢獄でしか無い。
壁際の暗がりで小さくなる今はもう、処刑の時を待つ罪人。ケダマかどうかすら怪しい少女達をメイドにしていた筋金入りな変態だと性癖を暴かれ、市民からですらも石を投げられかねない程に追い込まれている。
「まぁ、己で蒔いた種だ。己で刈り取るしかあるまいな」
あえて厳しい事を言って聞かせたエデュは、独特の香りがするお茶を飲み干した後でじっとバジャを見つめていた。その大柄な身体がしぼむ様に溜息をこぼし、恨めしそうな表情を作って床を見つめている。
何処で間違ったのだ?と、際限のない自問自答を繰り返した果てに導き出された回答は簡単なものだった。要するに『相手が悪い』と言う自己憐憫の極み。そこに陥ったなら、辿れる結末は大概最悪の選択肢を選び自滅するパターンのみだった。
「それとも、イヌの王が呼び出すまでは足掻いてみるかね?」
誑かすようにそう囁いたエデュは、小さな声で『力を貸すぞ』と囁いた。折り入って相談があるのだが……と議長へ打診し、面会の場を設けた筈だった。だが、今この場には善意を持って接する救いの神に見えた。。
「足掻くって簡単に言いますけどね……」
バカにするなと言わんばかりに抗議がましい目でエデュを見たバジャ。それなりに厳しい場を経験したのだから、地獄への道が善意で鋪装されている事など元より理解している。
だが、老いたネコの男がニヤリと笑いながら再び囁くそれは、目を逸らそうとしても出来ぬ呪詛の文言だった。溺れる者が藁屑ですらも掴むように、より深い絶望に直面するのを知っていてなお、耳を傾けてしまう。
「街を滅ぼし死ぬのが良いか。ネコと組んでイヌに対抗するのが良いか――」
ぼそりと囁いたエデュは、手酌でお茶を継ぎ足してからもう一度口を付けてほっと息を吐いた。ただ、その口から湧き出た言葉は、温情や同情と言ったものではなく呪いその物だった。
「――イヌを良く思ってないのは君らだけじゃない。イヌの追及を躱したとして、次は獅子の皇帝と……パンジャと対峙するのだろう?」
そう。それこそがバジャの誤算の始まり。イヌに付いて皇帝に対抗し、この街を独立させる。そして王位につきやりたいようにやる。その目論見の全てが崩れた今となっては、獅子の国へどう対抗するかも重要だった。
「……私にどうしろと言うんだ」
それが猛毒を含んだ言葉である事はバジャ自身が理解していた。ただ、他にもう選択肢が無い中で、少しでも足掻こうとするならばそれしかないという事もよく理解していた。
「簡単だよ。ここを、この街をネコの国にしてしまう」
外連味なくスパッと言い放ったエデュに対し、バジャは『はぁ?』と抜けた声で聞き返した。しかし、そんなバジャの驚きを他所に、エデュは畳み掛けるかのようなラッシュトークを始めた。
「まぁ聞きなさい。イヌとの間にいちもつ持っているのはネコも同じ。長きに渡り彼等とは力で対峙し激突を繰り返してきた。ただ、その都度いつもネコは負けて来たのだ。だからそろそろ勝ちたいのだよ。それ故に――」
再び一口茶を飲み、勿体ぶる様に間を開けたエデュ。
続きを聞きたくてヤキモキしているバジャは僅かに震える程だ。
「――ここへネコの国そのものを移し、獅子の国軍の残党を吸収して曲がりなりにも獅子の国への対抗勢力として立つ事にする。獅子の国は今、散り散りに乱れた麻縄の如きであろう? そんな国情を見れば、パンジャと戦いたい者も集うだろう」
そこまで聞いた時、バジャは『私は! 私はどうなる!』と聞き返していた。それこそがエデュの筋書き通りだが、焦燥感に駆られる議長には疑う余地など残されてなかった。
「そりゃもう簡単だ。君は我らネコの女王より信任された街の支配者として君臨し続ける。街の政一切を取り仕切る執政官として、推しも推されもせぬ立場となる。女王は執政官、法務官、武官の独立を望んでいるからな」
ネコの国の政治システムを良く理解していない故に、バジャは全体像を掴み損ねた。だが、同時にそれが絶妙な責任回避の妙案にも見えた。自分で手に入れたのでは無く、任命されたのだと言う事実だ。
そして、職務を遂行する上で必要だと大義を得て、自分のやりたいように出来るチャンスが転がり込んでくる。第三者の威光を傘にするやり方は、パンジャが女王に変わっただけなのだが……
「で、何をすれば良いんだね」
少し声音の変わったバジャがそう問うた時、エデュは『釣れた』と確信して表情を変えていた。好々爺な老ネコの浮かべる笑顔は、得物を前にした肉食獣のそれだった。
「まぁ、その手順についてだが……最も重要なのはなるべく早くイヌを帰す事だ。そしてその後、今度は補助軍残党を吸収する。その為に大切なのは、絶対に争わない事。何があっても服従したまえ。決して悪いようにはしないと約束する」
エデュはわざわざ身を乗り出し、バジャの肩に手を掛けて言い含めるように語りかけた。その言葉はバジャの耳から身体の中に流れ込み、その身を少しずつ蝕んでいく毒その物だった……