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ル・ガル帝國興亡記 ~ 征服王リュカオンの物語  作者: 陸奥守
幼年期 ~ うたかたの日々
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最初の遭遇


「2」




 山中を彷徨うこと五日。

 沢水を飲み歩き続けたが、そろそろ限界を迎えていた。

 ハンガーノックの症状が出ていたのだった。

 

 人は食料が無くとも水さえあれば一週間は生きていられる。だがそれはジッと動かず救助を待つ場合に限られる。山中を歩くと言うのは平坦な場所を歩く事よりも四割り増しでカロリー消費するのだ。

 雑多な植生を見せる森だが、果実を持った樹木は見当たらない。弱々しい下草が旺盛に伸びているのは、定常的に降雪のある地域の証拠だ。降雪が無ければ下草は栄え続け、やがて低潅木程度に発展する。

 日本の山百選の完全踏破を目指すほどだった山男にとってすれば、この山は信州か東北の山に近い印象を受けた。熊笹の生い茂るエリアと下草のないエリアが交互に現れるのだから、歩く分には面倒が無くて良い。

 ただ、食べる物といえば隈笹の若芽をかじる程度しか無い関係で、空腹感だけが如何ともし難いと言う事を除けばだが。


 ――――腹減ったなぁ……


 ドキュメンタリー映画に有ったようなウサギ罠でも仕掛けようかと、木の枝と蔓で罠を自作したまでは良かったが、この五日間ずっと他の動物の痕跡を探し続けたのに糞一つ見つけられなかった。

 つまり、この山には野生動物が居ないか非常に少ない可能性が高い。言うなれば死んだ森だ。徹底的に植林された林業の盛んな地域ではこう言う事が良く有ったのを思い出す。森の獣を食わせるだけの食料が森に無いのだ。

 もっと言えば、樹皮を剥がして食べるような鹿などの動物も居ないと見えて、木々の樹皮が荒れていなかった。日中の森といえば何処かしらから小鳥の囀りが聞えてくる物だが、それもない。

 空腹感に負けガクリと膝を着いた。全身に力が入らなくなった。ハンガーノックの症状がごまかしきれない所まで来た。岳人用語で言うところの『シャリバテ』だ。

 視界が妙に暗くなり寒気を覚える。低血糖状態となって筋肉が動かなくなる。まずいと思うものの、こうなってしまうと、もう自力では回復しがたい。そんな時だった。


 ――――いよいよ詰んだか…… ん?


 いま視界を何かが横切った。それはなんだろう?と観察する。ややあってもう一度何かが横切った。間違いない。何かの虫だ。昆虫だ。息を潜めていると、それがハチのように見えてきた。

 ハチならば巣には蜂蜜があるはず。朦朧とする五輪男だが、そんな結論に至り四つん這いで斜面を歩き始めた。蜂を追って斜面を移動しながら進んで行くと、盛んに蜂の飛び交うエリアまで到達した。だが、この時点で五輪男は気がつく。これが悪手だった事を。

 その、飛び交う蜂はサイズ的に言ってスズメよりも一回り以上大きかった。そして、その蜂が運んできているのは、血が滴るような生肉。どうやら大型で完全肉食系の蜂だと気がついた時、既に五輪男の周囲をその大型の蜂が飛び交っていた。

 ゾクリと背筋に悪寒が走る。タラバガニの爪並に大きな顎が見えた。どんな生き物を襲ったのだろうか? 真っ赤な鮮血が付着していた。そして、明らかに何らかの布と思われる繊維の破片。


 ――――こいつら人を襲ったのか?


 自分以外に山中へやって来た人間が居て、それが襲われ肉片となって運ばれている。そんなイメージを持った五輪男。目の前を飛び交う蜂は五輪男をジッと観察しているようだった。

 背筋だけじゃなく全身に悪寒が走る。複眼に自分が写った様な気がした。理屈ではなく肌感覚として『目が合った』と思った。


 ――――逃げなきゃ!


 そうは思ったものの、身体が言う事を聞かない。

 当たり前だ。筋肉中のグリコーゲンが枯渇しているのだ。電気が無ければモーターは回らないし、燃料が無ければ自動車だって走らない。筋肉を駆動させるエネルギー源が一切無くなった状況下で走ろうとするのは無謀以外の何者でもなかった。


「動くな! 絶対動くな!」


 森の中に黄色い声が響く。女の声だ。それも若い女の声。動くなと言われた以上は動くまいと、五輪男は身を硬くした。頭上をブンブンと飛び回っている蜂たちが何かを警戒し始めたのがわかった。

 その刹那、突如鈍い音を立てて一匹の蜂に矢が突き刺さった。ドサリと鈍い音を立てて地面へ落ちた蜂は、しばらくもがいた後で絶命した。その周囲に居た蜂が一斉に死んだ蜂へ群がったのだが、そこ目掛けて矢が浴びせ掛けられた。

 鼻を突く異臭と共に、次々と蜂が絶命していく。だが、数匹の蜂がまだ生きていたらしく、死んだばかりの蜂を噛み砕いて、その中の肉を咥え飛び立とうとしている。

 その光景を見ながら五輪男は悟った。この蜂は屍肉を漁るハイエナのような習性を持つ生き物なんだと。そして、その対象は共食いをも辞さないほどなんだと。


 飛び上がった蜂目掛け再び矢が放たれた。耳障りな空裂音を響かせた矢は、真っ直ぐに飛んで蜂を射抜く。最後の一匹が地面へと落ちた後、五輪男はやっと硬くした身をほぐした。


「だいじょうぶ?」


 尾根筋から姿を現したのは、小汚い格好をした弓を持つ女性だった。

 だが、その姿に五輪男はポカンと口を開けた。この森の中でイヌ耳のカチューシャとは、幾らなんでも前衛的過ぎるだろう?と。

 呆れて言葉が無く馬鹿口を開けたまま呆然としていたら、今度はイヌの被り物付きな野郎が出てきた。誰がどう見たって男だと解る程に筋骨隆々とした存在だった。ご丁寧に尻の辺りには尻尾まで有った。


「君、大丈夫か? 危なかったな。屍肉蜂に襲われかけるとはな」


 尾根筋を越えた場所から次々と弓を持った者たちが現れた。総勢十二名のグループだった。リーダー格と思しき被り物をした者が近くへやってくるのだが、五輪男は呆然としたままだった。


「頭でも打ったか?」

「……なんで? なんでイヌが喋ってんだ?」

「はぁ?」


 左右をキョロキョロと見回す五輪男。最初に声を掛けてきた女以外、全部がイヌかオオカミの被り物をしている。


「映画の撮影?」

「エイガとはなんだ? サツエイ?」

「あんたら…… それ 流行りなの?」


 イヌの被り物をした男の眉根がギュッと寄った。


「君、名前は?」

「俺? 五輪男。渡良瀬 五輪男(わたらせ いわお)

「そうか。じゃぁ、イワオ君。落ち着いて聞いてくれ」


 右手の指を一本だけ立てたイヌの被り物男はジッと五輪男を見た。

 その時点で五輪男は全部理解した。これは被り物じゃ無いと言う事を。

 自分の家で飼っていた犬の顔を思い出す。

 つまり。


「俺、違う世界へ来ちゃったって事だろ?」


 その言葉にイヌの男は愁眉を開く。

 愛犬が口を開いて舌を伸ばし、そのまま牙を見せるような表情をふと思い出す。


 ――――あぁ。これ、笑ってるんだ。


 五輪男がそう直感したのは、あながち間違いでは無いらしい。

 その証拠に、イヌの男の後ろに居た明らかに女だと思う存在は人間の様に笑っていた。


「話が早くて助かる。まぁ、ある程度は予想していたと思うが」

「この山の上で月を見て解ったよ。俺の居た世界とは月が違ったから」

「そうか。まぁ、そうだろうな。ヒトの世界は月が一つだと言うしな」

「ヒトの世界?」

「あぁ」


 イヌの男は立ち上がって五輪男へ手を差し出した。

 その手を借りて立ち上がろうとした五輪男だが、ふと、シャリバテで動けなくなっていたのを思い出した。そして、その途端に膝を突いて前へと倒れる。


「どうした!」

「……実は、腹が減って動けなかったんだ」


 申し訳なさそうに言う五輪男。

 だが、その言葉にイヌの男が笑い出した。


「なんだ。そんな事か。まぁ、ちょうど良い」


 イヌの男は振り返って指示を飛ばす。


「ペタ! ミタル! レメル! このヒトの男を連れて離れろ。マイラは面倒を見てやれ。残りは俺と屍肉蜂の巣を掘るぞ!」


 一瞬の間に段取りが決まったらしく、身動き出来なかった五輪男は担ぎ上げられ随分と距離を取った場所に下ろされた。最初に声を掛けた女が近くに立っているのを見て、五輪男は不思議そうに眺めている。


「これから何をするんだ?」

「見てればわかるよ。それより、水だけでも飲む?」

「あぁ、すまない」


 なにかの革袋に入った水を飲んで五輪男はとりあえず一息ついた。

 五輪男を介抱していた女は五輪男をジッと見ている。


「俺、やっぱ変に見えるの?」

「なんで?」

「さっきからこの人達が俺を観察してるから」

「まぁ、ちょっと驚いたのは事実だけどね。この辺りにヒトが落ちてくるのは稀だし、それに、イワオって言うの? あんたは……」


 なにかを言いかけた時、地面を掘っていたイヌたちが何かを見つけたらしい。

 大騒ぎしつつ、慎重に土を掘り返し始めた。


「あれ、なにやってんの?」

「屍肉蜂の巣を掘り返してるんだよ。巣は屍肉蜂の獲物だから。蜂の子は煮ても焼いても美味い。それに、時々は巣の中に金貨とか入ってるし」

「へー」


 生返事をしながら眺めた五輪男。だが、巣を掘り返しているイヌたちの空気がちょっとおかしい。


「なんか変じゃない?」

「そうだな。ちょっと見てくる。私はマイラ。イワオはそこを動くなよ」

「あぁ。そうする」


 斜面を駆け上がっていったマイラが巣を覗き込んだ瞬間、とんでもない金切り声の悲鳴を上げた。そしてそのまま意識を失う様に倒れかけ、すぐそばに居たイヌが身体を支えた。

 フラフラとしながらイワオの所へ戻ってきたマイラは、はばかり無く涙を流し泣いていた。ちょっと痛々しい姿だ。


「……どうした?」

「巣の中に女が居た」

「…………え?」


 五輪男の顔から血の気が消えた。表情も全部消えて呆然としていた。

 シャリバテで動けなかった筈の五輪男が立ち上がって歩き始める。

 それをマイラが押しとどめた。


「待て! 見るな! 見ちゃいけない!」

「なんでだ! 俺の! 俺の女房かも知れないんだ!」

「そうだとしても見るな!」

「良いから離してくれ!」


 動けなかった筈の五輪男だが、マイラは思わぬ豪腕で吹き飛ばされた。

 だが、五輪男はそれになんら気を向けること無く、フラフラと屍肉蜂とやらの巣を目指した。覚束(おぼつか)ない足取りだったが、それ以上に五輪男は頭が上手く回っていなかった。ただただ。その巣の中に居る女が琴莉では無い事を祈るしか無かった。


「イワオ。なぜここへ来た」

「女が居ると聞いたから」

「それがどうした?」

「……女房とはぐれた」


 その一言はイヌ男達の目をクワッと見開かせるに十分な物があったようだ。

 誰と言わず五輪男の為に場所を空け、その隙間に五輪男が入った。


                      ……琴莉では無かった


「イワオ。お前の妻か?」

「いや、違う(ひと)だ。でも……」


 その遺体は既に灰色へ変色していて、その腕と言わず腹部と言わず、肉を喰って蠢く何かがいるのが解る。つまりソレは屍肉蜂と呼ばれる種の幼虫に当たるのだろう。動物の死体に卵を産み付けるハエと同じ事だ。屍肉を喰って育つウジが成虫になるとハエになる。

 ウジは単なる幼虫であり、それ自体が不潔な物では無い。それに、腐ってない部分を食べることは無く、また、体皮分泌物には殺菌効果がある上に末梢神経や毛細血管の再生を促す成分が含まれている。


 もちろん。それがヒトの世界の知識であり、この世界に通用する保証はどこにも無い。


 再び五輪男はへたり込んでしまった。もう無理だと、ぐったりしている。その時、イヌの男は信じられない行動に出た。半分埋まっていた女の腹を割いたのだ。


「おい! なにすんだよ!」

「良いから見ていろ」


 表情を失ったイヌのリーダー格は女の腹の中から何かを取りだした。使い捨てライター程の大きさに育った虫――間違いなく屍肉蜂の幼虫――だった。見た目はウジをそのまま大きくした様な形だ。そして、丸々と肥え太っている。


「俺たちはこれを探しに来たんだ」

「……その虫か?」

「そうだ。これは滋養がある。ただ、喰ってた対象が悪いがな」


 皮の袋へ次々と投げ入れられる屍肉蜂の幼虫。ほんの僅かな間に袋一杯となった。ただ、半ば腐って居たその人の女の遺体は半分も残らぬほどに小さくなっている。辺りには強い血の臭いと、そして、発酵した腸内便臭がたちこめた。


「もう居ないだろう。下にはなにか有るか?」

「いや、無さそうですぜオカシラ」


 そのオカシラお呼ばれたイヌは両手の握り拳を付き合わせて自分の胸に当てた。

 不思議な光景だと黙ってみていた五輪男だが、オカシラは静かに頭を垂れた。


「そなたの魂が生まれ育った故郷(ふるさと)へたどり着くことを祈る。我らへの恵みを供してくれたことに心から感謝する。神よ。その御手をもってこの者の心を天へ導け」


 死者の尊厳を護り、その命の再生を祈る言葉。この世界にも宗教があるのかと五輪男は驚く。その後、オカシラはアチコチ斬り刻まれた遺体を丁寧に整え、両手を胸の上に揃えてから遺体をそのまま土へと埋めた。


「コウノハを集めろここへ被せるんだ」


 その指令が飛ぶや否や、男たちは森の中から複数の葉っぱを集めてきた。どれもがちょっとキツい芳香を放つ樹木らしい。ちょっと鼻が曲がるレベルだ。


「それは?」

「これを被せておくと屍肉蜂に掘り返されなくて済む。生きてるうちに無理やり襲われるのも嫌だろうが、死んでから襲われ喰われるのも屈辱だろ?それも二度目ともなれば恨み辛みで歩き回りそうだからな」


 オカシラは平然とそんな事を言って笑った。


「さて。じゃぁ、今回の戦利品を担いで帰るか」

「帰るって、どこへ?」

「俺達の村さ。俺はフェル。よろしくな」

「フェル? じゃぁオカシラと言うのは?」

「ん? 言葉が違うのか? オカシラはこの組長(くみおさ)だ」

「あぁ。なるほど」


 何度か頷いた五輪男をフェルが担いだ。


「どうせ歩けないだろ? 俺が抱えて行ってやるさ」

「すまない。恩にきる」

「良いって事よ!」


 豪快に笑いながら斜面を折り始めたフェルの一行だが、その中間達が自分を見る視線に妙なモノが入っているのに気が付いた五輪男。だが、面倒は考えたってどうにもならぬと割り切って身を任せる事にした。







 年代記 3 偉大なる武帝 3代目太陽王 シュサ・ダ・アージンの時代



AC225

 3年の服喪が明け、摂政シュサ。3代目統一帝に即位。シュサ・ダ・アージンと名乗る。183歳。同年、前帝トゥリへ正良帝の諡号を送る。ル・ガル市民の贈った尊称は『善政王』


AC230

 幼少時より神童と称されてきたシュサの雷名からか。先手必勝とばかりに西方種族との第4次国防戦争始まる。過去三度の戦争全てを通し、もっとも苛烈な戦となる。


AC231

 西部地域に暮らす魔導師のギルド。ネコの国の支援を表明。ル・ガルと敵対する道を選ぶ。シュサ帝による魔法管理計画が発端だった。


AC232

 行商人を装って首都ガルティブルクへと入ったネコの魔道師。大規模魔法を行使しガルディブルクの西半分を焼き払う。首都の犠牲者行方不明者は25万名を数えた。シュサ帝第一王子セダ。妻三人と子八人全て失う。


AC235

 西部魔道師団。正式にネコの国軍に参加を表明。ル・ガル西部方面軍は魔法攻撃により大いに苦戦を強いられる。


AC236

 シュサ帝。魔道師は強力な魔法効果を得る為には長く難しくやり直しの効かない詠唱が必要という致命的弱点を突き突撃を敢行。魔法詠唱中であった魔道師団を一人残さず鏖殺。以後、魔道団との関係が険悪の一途を辿る。ガルディブルクへ西方種族の立ち入りが一切禁止となる。


AC240

 辛うじて国体崩壊を防ぎ第4次国防戦争終る。国内の荒廃は過去の比ではなかった。中央平原の巨大穀倉地帯。魔道による天候操作などにより広大な荒廃地となる。イヌが1000年掛けて開墾してきた地が底なし沼や厚くコケの積もった泥炭地へと姿を変えてしまった。


AC242

 前例に従い次期王を選ぶも息子3人ともに独身であるため摂政職に留まる。


AC245

 国内で大規模な暴動が発生する。戦費調達の為の重税で農民が一斉蜂起した事が原因だった。中央平原での耕作が難しくなった為、西方エリアへとイヌは進出を開始。様々な軋轢を生みつつ、国内の暴動は終わりを見なかった。


AC246

 大暴動収束。シュサ帝、国民に対し国内改革を約束。周辺国家との関係改善を進め、大規模穀倉地帯の整備を推進する事にした。同年。シュサの身の回りを世話していたメイドがシュサの娘を産む。エイラと名付けられた。シュサ204歳


AC250

 公式に北方四種族と和解。以後、山岳国境の北をウサギの地とし不戦の誓いを交わすと同時に相互に国家認証を行い国交という形で誼を結ぶ。イヌによる資金流入が一気に進み、ウサギを含めた北方地域の経済状況が一気に改善される。


AC251

 東方五種族と和解。水路を挟んだ地を国境とし不戦の誓いを交わす。国家認証を行うもキツネなどの種族はネコとの同盟を理由に国交の誼を交わさなかった。同年、キツネは鎖国を発表。他国とのかかわりを一切絶つという宣言だった。


AC258

 難航していた西部地域の11種族と和解を前提とした不戦の誓いを交わす。実は西部地域はル・ガル以上に国内荒廃が進んでいた。イヌとの交戦に関し、ネコとそれ以外の種族のとの軋轢が続いていたところへシュサの特使が切り込んだ形だった。


AC260

 トラの国の農業支援に乗り出す。以後、トラの国の食糧事情が大きく改善する。トラの国はここから2000年掛けて大陸最大の農業国家へと成長していく。


AC265

 遥か西にある獅子の国。イヌの国と正式に誼を交わす。相互不戦協定を交わし、準軍事同盟体制となる。ネコの国、獅子の国により後方から監視される形となる。


AC306

 エイラ60歳、シュサ帝の初孫エイダ生まれる。後のリュカオンである。

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