真の頂点へ
―――― 帝國歴 336年 10月 26日 午後
中洲の中心部では国軍の工兵連隊が黙々と作業に勤しんでいた。
その周囲を十重二十重に取り囲み作業を見守るル・ガル国軍騎兵は、皆一様に鐙を外して敬意と弔意を示していた。
「順調か?」
「えぇ。問題有りません」
工兵長の提出した工程表を確認し、ウォークはそう応えた。
中洲の中央付近では工兵連隊の兵士が袖をまくりあげ、大きく深く穴を掘り続けている。丸一日費やして掘られた穴は、河原の丸石をハンマーで砕いた上で隙間なく積み上げられ補強されている。
「これでここは川に流されたりしないか?」
「はい。工兵長が言うには、百年に一度規模な嵐でも大丈夫だろうと」
「そうか」
ゼルとエイラの死後、カリオンは工兵連隊の長を呼び出し、ここへ墓陵を作りたいのだと意志を伝えた。工兵の長は川の氾濫原と言う事で耐久性を心配したが、しばらく思案して『立派なものを作りましょう』と言った。
幸いにして人手だけはあるのたから、作業は一気に進んでいく。墓陵の川上側には身の丈を越える大規模な堤防が築き上げられ、何も知らない者が見れば、それはまるで城を取り囲む城壁だと勘違いする水準だった。
「ビッグストンで野戦築城の理論を学んだことはあるが……」
「こういう時に役に立つんですね」
カリオンとウォークは学んだ内容を思い出し小さく息をついた。
緻密なカリキュラムでありとあらゆる知識を植え付けた王立兵学校の教育システムは、どんな時も万全に振る舞える士官を量産する仕組みなんだと実感した。
「陛下!」
胸に迫る思いを抱え複雑な表情で墓陵を眺めていたカリオンは、走ってきた伝令の声で我に返った。
「どうした」
「帝妃様がお呼びになられています」
「……いかな要件かわかるか?」
「いえ……」
「そうか」
ある程度の察しは付いているが、それでも伝令に促されリリスの所へ姿を表したカリオン。リリスはあり合わせの生地を使ってゼルとレイラの衣服を整えた。
「どう? 旅支度は出来た?」
「うん。荷物は整ったけど……」
カリオンから目を切り振り返ったリリス。
その眼差しの先には上等な衣装に身を包んだゼルとエイラが、仲良く並んで寝転がっていた。
「ゼル様…… お母様から手を離さないの」
「離したくないだろうさ。二十年探したんだから」
「そうよね」
どうやってもゼルの手はレイラの手を離さなかった。
死後硬直が抜ければ指も緩むはずなのだが、ゼルは頑なに手を握っていた。
「お母様の旅立ち衣装にしては寂しいけど……」
「ここじゃ仕方がないさ。それに、父上も解ってくれる」
「……そうね」
着々と進む旅立ちの準備はほぼ完了していた。
着替えに使う衣装数点と長旅に備えた予備の馬具。
丈夫な鉄製の食器類や料理道具。魚釣りの竿と針。
そして、狩猟用の弓は軍弓をそろえ鋭い矢じりを添えてある。
「父上の剣は持ち帰る。代わりにシュサじいから貰った剣を置いていく」
「……いいの?」
「あぁ、あの世へ行ってシュサじいに出会ったとき、解らないと困るから」
「そうだね」
リリスと並んで歩いたカリオンは、墓陵として相応しく仕上げられ大きな穴の中を確かめた。丸石ばかりだった河原で角の立つ角石を作り出す技術にカリオンは舌を巻く。石工出身の工兵たちは存分に腕を振るったらしい。
「凄い技術だね」
「あぁ。正直驚くよ」
振り返ったカリオンはウォークを呼んだ。
「すべての作業を終えたら、各班で腕を振るった者たちに恩賜を与えてくれ」
「かしこまりました。で、何にしましょうか?」
「そうだな……」
リリスを見たカリオンは意見を求めていた。
その意思に気がついたのか、リリスは僅かに思案していた。
「……労うなら色の違うマントとかにすれば?」
「マント?」
「そう。外作業の時に影を作ったりして、作業の支援になるように」
「しかも、色が違うから一目置かれるって事か」
「そう」
ふたりの会話を聞いていたのかどうかは知らないが、墓陵の中に納める寝台をこしらえた木工班は、驚くほど豪華な寝台を拵えて運び込んでいた。全ての支度が整い、その中の出来栄えを最終確認した工兵長は僅かに首肯する。
「若王陛下。出来上がりました」
「ご苦労だった。妻も驚いているよ。もちろん、私もだ」
「ありがとうございます」
「後になって作業に携わったすべての者に贈り物を用意させよう」
「……は?」
驚きの表情を浮かべた工兵長は、不思議そうにカリオンを見ていた。
「我が父と妻の母が眠るのだ。その終の棲家を拵えてくれたのだから、何かしら」
「……恐れ多い事でございます」
単に命令を実行しただけの工兵長だが、カリオンの見せた心配りは強面な工兵長の心を揺り動かした。カリオンはもう一度『ご苦労だった。皆に伝えてくれ』と言伝を依頼し、上等な白布に包まれたゼルとレイラのふたりを墓陵へ収めるよう指示を出した。
近衛連隊の騎兵たちが馬を降り片膝を付いて礼を送るなか、カリオンとリリスは自らに墓陵の中へ入り込み、ウォークやジョージや、ゼルとレイラを知る者たちの手を借りてふたりを安置した。
「父上。長きに渡り、大変お世話になりました」
最後の言葉を掛け始めたカリオンの背中に不思議な風格が漂い始める。
それを見ていたジョージは、カリオンの『少年時代』が終わった事を知った。
――ゼル殿
――あなたの育てたイヌは、稀代の善王になりますぞ……
涙ぐんで眺めるジョージは、ふと隣のウォークを見た。
ウォークもまたゼルとの思い出を反芻し、涙ぐんでいた。
「……どうかこの地で。何もない河原ですが、ル・ガルの行く末を見守り下さい」
深々とお辞儀したカリオンを見て、リリスも同じく深々と頭を下げた。
国のトップであるふたりがそう振舞ったのだから、皆も同じように頭を下げる。
「お母様。やっと水入らずになりましたね。末永くお幸せに」
呟くように言ったリリスは、何処からか摘んで来た花をゼルとレイラの上に供えた。僅かに香る甘い匂いに、カリオンはリリスの優しさを実感する。
「さぁ、埋めよう。あとは、夫婦水入らずだ」
河原の筈なのだが、工兵たちはやや離れた丘から土を大量に切り崩し、長々と蟻の隊列よろしくベルトコンベア状に運び込んでは墓陵の前へ積み上げていた。
そのシーンを眺めていたリリスは、これが本当のお別れなのだと再確認して、再び涙を流した。その肩をカリオンが抱き寄せ、ふたりしてしばらく眺めていた。
「陛下……」
「……あぁ」
ウォークはカリオンに覆土を促した。
皆が見守る中、カリオンはスコップを使い、最初に土を投げ始めた。
その隣にいたリリスも大きく重いスコップを手に、涙ながらに埋葬を始める。
「総員埋め方始め!」
工兵長の差配で工兵たちが続々と土を被せ始めた。
隙間なくびっしりと土を重ねていき、やがて川の中州が丘状にこんもりと盛り上がるまで土を重ねた。城壁の様に見えた堤防部分から続くその丘は高さ三メートルほどにまで積み重ねられ、見上げるような立派な姿となった。
「石を被せるんだ。まるで岩の小山に見えるように」
そう指示を出したカリオンの言葉で、工兵たちは今度は岩を重ね乗せて行く。
その光景をジッと眺めていたカリオンとリリスは、小一時間を立ち尽くし作業の完了を待っていた。河原の中洲には巨大な丘が生まれ、それは傍目に見たなら自然の地形と代わらない代物になっていた。
「歴代太陽王と比べでも負けない陵ですね」
「あぁ。そうでなければ困る」
寂しそうに笑ったカリオンはウォークにため息を零した。
誰にも見せない心の奥底の、一番剥き出しになった本音の部分。
カリオンはそれを全く無防備にウォークへと語り出した。
「俺は…… 物心つくまでマダラに産まれた意味を理解していなかった」
ウォークは一瞬だけ表情を強張らせたのだが、すぐに振り返り、近くにいた護衛の騎兵に『作業を手伝うように』と指示を出した。
「八歳で初陣を踏み、それからの七年間はゼル公のフリをするこのヒトの男と旅をした。シウニノンチュから各地を転々とし、越境当賊団を討ち、地域の安定を図ってきた。その中で余りにも多くの教えを受けた」
カリオンの口から出てくる言葉はウォークをして初めて聞く事ばかりだった。
そしてそれはウォークだけでは無く、ジョージも同じだった。
「一つ一つ経験し、善悪の判断や善し悪しの評定の、その基準を身につけた。だがそれは、このヒトの男の学んできた、経験してきた苦い記憶その物なんだよ」
言葉に詰まったカリオンの様子に、ウォークはゼルの正体である五輪男の歩んだ人生の苛烈さを、非情さを感じた。そして、どれほどつらい日々だったのかも。
「リリスが母と慕うあのヒトの女も同じだ。ふたりがどれ程相手を捜し求めたのかを知ってるからこそ……」
カリオンは右手をグッと握りしめた。
その拳の小刻みなビートは、カリオンの心中に吹き荒れる嵐だった。
「せめて最期は手篤く…… ですね」
「あぁ。本来は生きている間にそうするべきだった」
「ならば陛下はヒトの待遇改善に尽力されるべきでは」
ウォークはつい油断してポロッと意見してしまった。
その直後に『しまった!』と血相を変えた。
カリオンが見せた赤心にウォークは遠慮を忘れた。
そんなウォークをカリオンはジッと見ていた。
「申し訳ありません。言葉が過ぎました」
その眼差しの強さにウォークは一瞬だけ背筋を寒くする。
だが、カリオンはフッと表情を緩め、嬉しそうに笑った。
「……ウォーク」
「申し訳有りません。如何なるご沙汰も『いや、良い。むしろ』え?」
ウォークの言葉を遮ったカリオンは、薄笑いを浮かべ地面へと目を落とした。
その脳裏に浮かんだのは、ジョニーやアレックスと言った『仲間達』だ。
カリオンに取ってウォークは『こっち側』の人間なのだ。
だからこそ、カリオンは辺りに聞こえるように大きな声で言った。
「いつでも遠慮なく余に意見せよ。いかなる暴言であろうと全て許す」
「……陛下」
「余が望むことだ。いつでも余を窘めよ。諫言せよ。良いな」
ウォークは一歩下がって深々と拝謁し『承りました』と応えた。
まだまだ作業が続いている墓陵の前なのだが、公的な立場としての顔を出したカリオンは、隣に立つリリスにニヤリと笑った。強がっていると痛感しているリリスだが、そのリリスだって実はいっぱいいなのだ。
「無理しちゃって」
「叱られるって良いもんだよ」
「……それは判るわ」
「だろ?」
皆の前で威厳ある太陽王としての振る舞いをみせたカリオンは、リリスの手を握って丘を見上げた。この瞬間だけは、まだまだ齢三十手前の『少年』だ。
ふたりで眺める丘の上には、工兵たちが辺りで集めた草の実を蒔いていた。しばらくすれば草が生え、それはやがて森へと育つだろう。カリオンは強面武骨で鳴る工兵長の優しさをかいま見た。
「ここは立派な森になるね」
「父上は森を愛していたから」
「母上も森の空気を好まれていた」
「そうだったね」
カリオンの手がリリスの肩をそっと抱いた。
そのカリオンの肩に頭を預けたリリスは、飽きること無く作業を見ていた。
「父上。少々重かろうと思いますが、どうかご勘弁ください」
もう泣かぬと歯を食いしばっていたカリオンだが、傍らにいたリリスの肩を抱き静かに涙を溢れさせた。透き通った清い水がカリオンの頬を濡らしていく。その涙を見たリリスは、そっとハンカチで拭くのだった。
「レイラ様と、どうか…… 末永く……」
リリスの手に自らの手を添えたカリオン。
レイラへの気遣いを見せた夫にリリスは満足そうな笑みを浮かべた。
「ありがとう」
「レイラ様にお世話になったから」
「そうだね」
丘の上から作業完了の声が響いた。
工兵長が胸を張り『全工程を完了しました』と報告してきた。
カリオンは満足そうに首肯し、そしてウォークを呼んだ。
「ウォーク」
「はい」
「オクルカ公は何処まで行かれた」
「偵察によれば、そろそろシウニノンチュへの中間地点かと」
軍に関する情報も、全ては一旦ウォークへ集まってくる。
カリオンが全幅の信頼を置く若き官僚の頂点は、ぶ厚い資料の束を持ったままだった。
「……そうか」
「我が軍の手練れならばまだ追いつくでしょう」
「いや、このままシウニノンチュまで行ってもらおう」
カリオンの脳裏にはゼルが現れていた。
遠い日。越境盗賊団を始末していたゼルの言葉を思い出していたのだ。
──必死で逃げる敵は構わず逃がせ
──無我夢中で振る舞えば、思っている以上に消耗する
──ゆっくり敵を追いつめれば良いのだ
──大事なのは、余裕有る姿を崩さないことだ
──こっちが有利なときは無理に攻めない
──攻撃は最大の防御だが、こんな時は、防御こそ最大の攻撃になる
「……なるほど。落伍者続出でしょうね」
「あぁ。しかも……」
ウォークの言葉にカリオンはゼルの言葉の神髄を実感した。
こういう事だったのかと感心するのだ。
「……後方から我が軍がいつ襲いかかってくるかと恐怖に震えながら逃避行だ」
「心理的に圧力となりましょう」
「そう言う事だな。フレミナの者達は、いつ現れるとも知らない我が軍の騎兵に怯えながら逃げることになる」」
カリオンとウォークの会話を聞いていたトウリは、フレミナの落日を知った。
そして、勝利を確信する敵陣のど真ん中で、トウリは孤立した形になる……
「ウォーク。フレミナ兵の遺骸は川の下流に集め荼毘に付し川に流せ」
「埋葬せぬのですか?」
「あぁ、そうだ。そして、我が軍兵士の遺骸もここで荼毘に付す。ただ」
カリオンは工兵長に向き直って言う。
「その遺骨は王都へ帰還させるぞ」
工兵長は王が何を期待しているのか理解した。
そして振り返り手下の物に素早く指示を出す。
「遺骨箱を用意させます」
「あぁ、疲れている所をすまないが、もう一働き、頼む」
「……承りました!」
太陽王から頼むと言われ断れる訳も無い。
工兵長は自ら走って行って、箱作りの陣頭指揮に当たる所存のようだった。
「で、兄貴」
カリオンはトウリを見た。
トウリもソロソロだという空気を感じて居た。
「俺はどうすれば良い?」
「さぁ行って。父上やレイラさんだけでなく、カウリ叔父さんまでも命を差し出したル・ガル一統の戦いだ」
「良いのか? もしかしたら俺は捕まってしまうかもしれないぞ?」
「怖い?」
「あぁ。拷問の果てに全てを洗いざらいしゃべってしまうのが怖い」
「……あぁ、そうか」
酷く真面目な顔になったトウリは、カリオンとウォークを順番に見た。
「これだけの犠牲を払ったのに、全てが水泡に帰す事が怖い」
「兄貴。こんなことは言いたくないが」
「あぁ、わかっているさ」
トウリはニヤリと笑った。
「情報を吐くくらいなら舌を噛みきるよ」
「サンドラさんが帰りを待っているから、それは」
「万が一にも戻ってこなかったら、サンドラを頼む」
「……わかった」
父カウリの持っていた太刀を携え、トウリはひとり馬に跨り走り出した。
リリスの隣でそれを見ていたサンドラは、すべてが繋がったと得心した。
「すべては…… 王の差配だったのですね」
「いや、それは違うよ」
「え?」
驚きの表情を浮かべたサンドラはカリオンとリリスをみた。
カリオンは静かに笑い、リリスは悲しそうな表情だ。
「すべては父とカウリ叔父さんと、そして前王ノダ公の書いた計画通りだ」
「……まさか」
カリオンはやや首を傾げ思案に暮れる。
「ノダ叔父さんの思い人をフェリー伯父さんが謀殺した。それが報復の始まりだ」
「……ほんとですか?」
「あぁ。だけど父上はどうせならと……」
申し訳なさそうな表情を浮かべたカリオンは、サンドラを上目遣いに見た。
「フレミナを完全にル・ガルの一部にする方策を思い付いた」
カリオンは一つ息をついて丘を見上げた。
こんなことになるとは思っていなかった。
そう言わんばかりに深いため息をついて。
「まぁ、カウリ叔父さんと父が死んでしまうのは予定外だし……」
カリオンはリリスをみた。
悲しみの色に染まるリリスは、また涙が溢れ始めた。
「レイラさんも死んでしまうのは、正直、予定外を通り越しているけどね……」
ガックリと肩を落としたカリオンはもう一度リリスを抱き寄せた。
心通わせるふたりの姿に、サンドラは夫婦の有るべき姿を見た。
「ウォーク」
「はい」
「諸将諸官を集めよ」
「間もなく揃うはずです」
やはり使える男だ……とカリオンは改めて驚いた。
主が次に何をするかの予測をたて、先手を打って行動しているのだ。
「お呼びでありますか!」
各軍団の長が集まってきた墓陵の前では、ジョージを筆頭とする各軍団の諸将が集まっていた。その面々を前に、カリオンは胸を張って言った。
「まず、この地を禁足地とする」
諸将の顔をぐるりと見回したカリオンは、厳しい表情だ。
「いかなる理由があろうとも、余の許し無くここへ立ち入る事を禁ずる」
皆を見回したカリオンは、振り返り墓陵を見上げた。
「そして、ここを、この墓陵を暴こうとする者があれば、何人であろうと問答無用で斬り捨てよ。この地へ進駐する国家の軍隊があれば、全力で叩き潰せ。如何なる行動や活動も余は全て許可する。この陵を護る為であれば」
カリオンは再び振り返り、もう一度ゆっくりと諸将を見回した。
その顔は怒りを噛み殺したような恐ろしい形相だった。
「余が望むことだ。些かの矛盾も無く、実行せよ。排除する際は事前確認不要だ。実行後に報告せよ。良いな」
念を押すように言い切ったカリオン。
その姿はかつてのシュサ帝を彷彿とさせる姿だった。
諸将は口をそろえ『かしこまりました』と答えた。
帝國暦336年10月。
カリオンはこの日、何人たりとも意見し得ない頂点へと立った。
本当の太陽王へと即位したのだった。
今章は40話になってしまいました。
長々とお付き合いありがとうございます。
カリオンの国政の始まりまで、少々お待ちください。
年内中には掲載出来る見込みです。