表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
One-eyed  作者: 龍門 
ランク上げ編 =Envy and deliberation=
24/60

疾風迅雷~凄まじい速さで終わる戦闘~

サブタイを速攻変える。

だって粉砕雷神って・・・ねぇ~?





 第二校舎と第一校舎の間の森。


 その中で大熊田吉は立っていた。

「………」

 無言で辺りを見渡す。


 大熊田は誰かに呼び出されたなどではなく、気付いたのだ。

 誰かに監視されている、と。


 それが誰だか解らない。

 だが、それは複数。


 目的は解らない。

 だが、狙われている。


 大熊田は陣内や越智の様に頭がキレる訳ではない。

 だが、彼の勘と言うモノは当たる。


 その為良く皆が宝くじの番号などを聞きに来たりする。

 因みに高校生では宝くじに当たったとしても換金出来ないのだが。

 最高額は100万。その100万が何処に消えたかは不明。


 因みに当てたのは明堂。


 話が逸れたが、大熊田は何となく危ない様な気がしていた。

 それは自分がではない。他の皆でもない。

 心配してるにはしているが、皆の実力を大熊田は知っている。


 本気を出せばRANKⅣ、そんな奴等の集まり。

 だが、問題は加減を知らない事だ。


 越智……『破壊狂デストラクション・エンスー』は壊すまで止まらない。

 陣内の『盤上遊戯ボードゲーム』は不公平の上に成り立つ一方的なゲーム。

 空河自身は何とか力を抑えるが、問題はその後。

 鴨梨の能力は人のトラウマってモノを引き摺り出す。

 草島は肉弾戦に措いては無敵を誇れる。その代わり加減を知らない。


 明堂だけが危害が無い能力だ。


 だが、かく言う大熊田の能力もエゲツないものなのだ。


 けれども彼等の本気を知っている者は少ない。


 月柏・木須の『生徒会』2名。

 五十嵐と四季波の『噂部』2名。


 そして今は旅に出ている鬼。

 左右と理事長。


 『執行部』の伏見。

 他にはシスターと無能力者統率局長の荻河原と眠る老人に『王様キング』くらいだろう。


 この数名しか彼等の実力を知らず、皆勘違いする。

 RANKが下のくせに生意気だ。

 などと言った嫉妬で動く者が後を絶たない。


「………いい加減……出てこい」

 大熊田は仁王立ちしながら発する。


 すると、周りの木々の後ろからや茂みの中から男子生徒5人が現れる。

「………何の用?」


「へへッ! 流石のテメェの図体でもRANKⅣ5人はキツイだろ?」

 ロン毛の男が笑みを浮かべる。

 「1人では勝てないので人を集めました」っと、言っているものなのだが気付いていないご様子。


「………目的は?」


「目的? 俺等は唯お前を潰せるって言うから協力してるだけだ。アイツの考えは知らないな」

 ロン毛が答える。


「………では……これを計画した……奴を答えろ」


「知らねぇーな。てか、テメェあんまり俺等に命令すんなよ? 立場解ってるのか?」

 ロン毛が大熊田に近づく。

「俺テメェの能力知ってるんだぜ? あれだろ? 触れたモノを粉々にする能力だっけか?」

 ロン毛が態と大熊田の手の届く距離に立つ。


「だが、テメェはその能力を人に絶対使わないんだよなぁ~?」

 舐めきった笑みを浮かべる。


 質より量とは言うが、たかが5人でどうしてそこまで強気でいられるのか?

 まぁ、簡単に言えば大熊田のRANKが現時点ではⅢだからだろう。


「マジ良い子ちゃんぶるなよなぁ」

 ロン毛が笑う。

「お前潰した後、俺等あの空河って言う奴潰すの手伝わないとダメなんだわ。だからよぉさっさと潰されろや!!」

 そう言いながらロン毛は至近距離で腕を振り、風を生み出す。


 だが、

ブスゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ――――………。

 風は大熊田の目の前で消える。


「なっ!?」

 ロン毛は慌ててもう一度腕を振ろうとするが、


「天士を……潰す? ……笑えないが………見す見す……行かせる訳には……いかない」

 大熊田はロン毛を睨む。


「うッ! ……ちょ、調子に乗るなッッ!!!」

 そうロン毛が叫ぶと周りの男子生徒達が大熊田を囲む。


 それを横目で見ながら大熊田は左の掌を上に向ける。


「ケッ! コイツは臆病だからなッ! 俺等に攻撃出来ねぇ!!」

 ロン毛は叫ぶ。


 だが、それは間違いだ。

 大熊田が人に対して能力を使わないのは使う意味が解らないからだ。

 何故、不必要に人を傷つけるのか?

 その意味が解らないから彼は能力を人に向けない。いや、生き物に向けない。


 だが、それは意味が解らないからだ。

 意味があれば………彼はその猛威を振るう。


 上げた掌を、ギュッと閉じる。


 その瞬間、


ドシャァァァァアアアアァァァァァァアアアアアアァァァッッッ!!!!!


「「「「「なっ!?」」」」」

 大熊田を囲んでいた生徒達が驚愕する。


 足場が、一瞬で砂と化した。

 そして、それはまるで蟻地獄の様に。


「な、何だよこれッ!!!」

 ロン毛は慌ててそこから出ようとするが、足は既に埋まっている。

 もがけばもがく程、足は埋まっていく。


 その真ん中に立つ大熊田は説明する。

「……お前等の足場を………粉々にした……サラサラだろ?」


 蟻地獄はサァァァァァ―――と、言う音を出しながら下へ下へ行く。


「くそがァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!」

 ロン毛が叫び、腕を振る。

 他の生徒達も各々攻撃するが、全て大熊田に当たる前に消える。


「………学習しろ」

 それだけ言って大熊田は蟻地獄を飛び越える。


「糞がッ! テメェーふざけるなッ!! 助けろ! 助けろよ!! 助けてくれェェェェ!!」

 ロン毛は叫ぶ。


 だが、大熊田は振り返りもせずに森の中に消えた。


「アァァアアアァァァァァアアアアァァァァァァァァアアアアアッッ!!!!!!」

















 第一校舎の木陰。

 鴨梨と明堂。そして草島バカが休んでいた。


「………他の皆は?」

 先程までハイテンションであった草島は汗をダラダラ流しながら尋ねる。


「袖ちゃんは呼び出されて、プーさんは消えて、掃除機は『破壊狂』に変身した。天使ちゃんはぁ知らない」


「宗次変身したの?」


「どうやら色々企む馬鹿が居るらしくてね。それで」

 鴨梨は校庭を眺めながら答える。


「まだ居たんだなぁ……」

 草島は呆れる様に言う。


 こう言う学校などで流れる噂と言うモノは広まるのは早いが忘れられるのも早い。

 忘れていなければ、どれだけ危険な事をしているかは解っただろう。


「それにしても、誰がどんな目的でこんな事を?」

 明堂が尋ねる。


「まぁ、天使ちゃん絡みだと思うよ。会長さんと仲が良いって噂は男子生徒達には嫉妬の対象でしょ」

 鴨梨は笑いながら答える。


「俺も羨ましいと思うもんなぁ」

 草島も笑う。


「……噂を流せば?」

 恋する乙女は不吉な事を呟く。


~~~~~~~♪ ~~~~~~♪♪


 某霊界探偵のアニメ主題歌が流れる。

「あっ、俺だ」

 鴨梨が携帯を取り出す。

 携帯の液晶には「天使ちゃん」と出ている。


「もしもし、天使ちゃん? ………倒れてるって誰がやったの? ………あらら、やっぱり? ………まぁ、そうだろうね。………了解。てか、どうするの? ………無茶するなよ? ………んじゃ」

 鴨梨は電話を切る。


「何だって?」


「『破壊狂』が何かを企んでいた男子生徒を再起不能にしたって。そして治療系能力キュア・アビリティの生徒を第二校舎の近くの森まで寄こしてくれだと。そして「『破壊狂』は俺が止める。ダチだなしな」……的な格好いい言葉を残してくれました」


「あぁ~天士って偶にそう言う事言うよな」

 草島が笑う。


「天士さん………格好いい」


「「は?」」

 明堂が目線を上にしながら赤くなっている。

 恋する乙女は何とやら。


「さてと、んじゃメイドちゃんは会長さんに連絡しといて。もしかしたら袖ちゃんやプーさんも既に何名か再起不能にしてるかもしれないから」

 鴨梨は立ち上がりながら明堂に言う。


「は、はい!」

 明堂は顔を赤くしながら頷く。


「そして連絡し終わったら天使ちゃんの所へ。よろしくね。んじゃ、行くぞグラス」

 鴨梨は明堂に手を振りながら歩き出す。


「はぁ~……亞美。天士の周りには押しが強い女が多いからな。お前はさり気なさと癒しだ。そうすれば落とせるぞ!!」


「おおおおおおお、落とすなんて!!!」

 顔を真っ赤にする純情乙女ピュアガール


「それじゃ」

 草島は鴨梨の後を追って走り出す。


「………んで? 俺達はどうするの?」

 鴨梨の横を歩きながら草島が尋ねる。


「まぁ、親玉捜しでしょ?」


「親玉って言っても、もうやられてるかもよ?」


「いや、俺等を1人ずつ呼び出したりって結構手間だろ? それに、会長さんと天使ちゃんの仲が良いって言うのを解っていて行動していると思うから、失敗してもバレない様に前には出てきてないだろう」

 鴨梨は携帯を取り出す。


「誰に電話するの?」


「季節ちゃぁ~ん」

 つまりは四季波。

「………あっ、季節ちゃん? えぇとね、至急調べて欲しい事があるんだけど? えぇ~とねぇ~今第二校舎の校庭に今居ないRANKⅣで会長さんの事を好いている奴。……うん。ファンクラブのリストとかに居ると思う。………頼むねぇ~」


「そんで? 連絡来るまで待機か?」

 頭の後ろで腕を組みながら尋ねる。


「……いや、お客さんは来るだろ」

 そう言いながら携帯をポケットにしまう。


「お客さん? ………あぁ、成る程」

 草島は何かを感じたのか、笑みを浮かべる。


「何人?」


「2人。舐めてるな」


「RANKⅡだからな。一応」

 鴨梨はそう言いながら草島の肩を叩く。


「俺の場合精神崩壊させちゃうから、よろしく」


 そう言われ、草島は一層深い笑みを浮かべる。

「ハハッ! 了解」


 鴨梨は歩き出す。

 だが、草島は歩き出さない。


 その草島が唇を舐める。

「………まずは1人目」


ビリッ!ビリリッッ!!!


 草島の腕に電気が帯びていく。

 そして、

 腕を横に伸ばし、横の森へ指を指す。

「どごぉーん」

 笑みを浮かべ気の抜ける声を出す。


 その瞬間、指した指に電気が集まりその電気が放たれる。


ドゴォォォォオオオオオォォォォォォンッッッッッッ!!!!!!!!!!!


 草を抉り、木をなぎ倒す。

 それは電気と呼べる程生易しくはない。


 稲妻。


「ぐあぁああぁぁあぁぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁあああああああッッッ!!!!」

 稲妻が放たれた所から男の叫び声が聞こえる。


「それで隠れているつもりかよ」

 そう吐き捨てながら草島は鴨梨を見る。


 鴨梨は前を見ながら歩いている。

 その死角からもう一人の男が手に水を作りながら近づいていた。


 その様子を見ながら、溜息を吐く。

「………雑魚が」

 その瞬間、草島の体が雷の様に光り音を鳴らす。

 そして、


シュッ!!


 瞬時にその場から消え、

「痺れ爆ぜろ」

 男の横にいきなり現れ、笑みを浮かべながら男の頭を鷲掴みする。


「なっ!?」

 掴まれた男は驚き、振り解こうとするが遅かった。


「テメェは雷の速さに勝てるのか?」


ジジッッ!! ビリリリィィィィィィィィィ!!!!!!!


「ぐがぁぁああぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああッッッ!!!!」

 男は体を震わせ、その場に倒れる。

 その倒れた男を見下ろしている草島の外見は人ではなかった。


 人の形はしている。

 だが、それは言葉にするならば雷。

 雷を帯びていると言う事ではない。雷そのものなのだ。


 これが草島の能力『雷化イカズチカ』。

 もっと他に名前があったのだろうが、この方がしっくりとくる。


 草島の能力は雷を自由に操れる能力者。

 それは雷を発生させるのではなく、体の何処かを雷化させる事によって使用する事が出来る。

 今の草島は全身雷化している。


 それは人の速さを超え、触れれば心臓を止めたり脳をショートさせる事が出来る。

 まさしく肉弾戦なら無敵の男。


「……あっけねぇ。おい鴨! 俺ちょっくら怪しい奴探して来るわ」

 そう草島は歩く鴨梨に向かって叫ぶ。


 そして、


シュッ!!


 一瞬でその場から消える。


「………はぁ、グラスは能力使うと少し格好良くなるよな」

 鴨梨は溜息を吐く。なんの溜息かは不明。


 そして、再度携帯を取り出し何処かに電話をかける。

「………俺です。はい。報告遅れましたが、天士は第二校舎近くの森です。はい。……多分戦闘を行っていると思うので………はい。それでは」


 口調が変わり、表情も無になる。

 天使ちゃんが天士に変わっている。


「はぁ~………面倒臭いな」


 空を仰ぎ、呟いた。













能力有りの戦闘シーンは難しい。

説明省けば何がなにやらだし。

説明多くしたら戦闘が意味解らない事になるし。


これが限界。

ごめんなさい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ