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静かな優しさ

これは書き下ろしですね。

優しい闇に包まれながら道を歩く。深海魚のエリアを超えると、大本命と思われる超巨大水槽と海月の星空と書かれた小部屋への続く道があった。

超巨大水槽には、サメやエイなどの大型種が水を舞う。当然ながら目玉である上、ダイバーの方が水槽の掃除をしていた為、付近には子供を中心に多くの人集りが出来ていた。海月の星空の方は大水槽に比べて比較的に空いている。これはチャンスかも知れない。

「海月の方が見たいな……と思いまして……」

「ん、あぁ」

私に促されると、目の前の大水槽から目を離し、海月の星空へと向かう。その時にするりと手首を掴まれた。強く握る訳ではなく、軽く包み込む様な触れ方。だからそこまで不快感は無い。

海月の星空はその名の通り、薄い小部屋の中に海月のいる大水槽が設置されたものだった。白い水海月がフワフワと水を漂うその様は、正に星空の様でとても幻想的。多くの人々を呼ぶ様な目玉の巨大水素も悪くないけれど、私的には此方の方が好き。静かで幻想的で、夢を見ている様な気分になるから。

彼は私の手を引いたまま、壁沿いに配置されたベンチへと導いた。二人寄り添いながら眺めていると、彼が口を開く。

「皆、目の前の大水槽に吸い寄せられていたけれど、此処、隠れた名所だと思ってる」

「さっき大水槽の方見ていたから、そっちに行きたいのかと思っていたよ」

君、私の意見をよくよく優先させてくれるからさ。我慢して無いかなって不安になった。

彼はじっと目の前の大水槽に目を向けたまま、ポツリと呟いた。

「あれ程までに人を惹き付ける華やかさの裏で、静かな優しさがある。そして一体どれだけの人々がその優しさに気付くんだろうな」

分からないよ。皆、目に見えるものしか信じられないのだから。裏側がどうなっているかなんて分からないのだから。

質問に答え無かったのが気に触ったのかも知れない。彼の体が私の体に凭れ掛かってきた。頭を横に少し傾げ、甘える様な仕草だった。

「まぁ、知ってる人が知ってれば其れで良いか」

「君の優しさは十二分に伝わっているよ。見れば見るほどよく分かる」

寒い中、顔を赤くしながら待っていた事も。今も恋愛感情を持つ様に動いてくれる事も。ちゃんと分かっているよ。

さぁ頑張って次の連載を書くぞ( '-' )

※これが上手く行ったのは奇跡だと思ってる人。

※今やってるのより大分分かりやすいので、出来た話。


とある某所を浮かべて書いてます。

大水槽の裏にある分、かなりの穴場スポット。

飼育員さんのイベントが多発しやすい場所なので、皆、特に子連れの方々はそっちに行く向かうんですよ。


華やかさの裏で、人知れず佇む優しさに、どれだけの人が気付くのだろうと。


まぁ彼女の話です。

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