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第一話 再学習で再開


第一話 再学習で再開


・工場に勤務する石沢雪弘(23歳)は自分のお金を使って英語の塾に通うことにした。講師の先生は日本人でショッピングモールの一室を教室に使っていた。


 塾の初日、メンバー内に見知った顔の異性がいた。中学生の頃何回か会話したことのある川岸祥子だった。授業が始まる前の教室で知り合いだったので声をかけた。


「元気だった川岸さん? 自分中学の同級生の石沢だけど英語に興味があるんだね。自分はあんまり英語の勉強とか得意じゃなかったけど何か勉強し直した方がいいなぁと思って。ある程度の学力がないと資格試験にも合格できないし。川岸さんは何で勉強し直そうと思ったの?」


 川岸祥子は柔らかく笑って言った。


「お久しぶり河元君☆私は海外旅行とか行ってみたくて塾に通うことにしたんだ。元気してた? アメリカとかヨーロッパに旅行に行きたくて。私中学の頃からずっと石沢君の隠れファンだったんだよ。石沢君のトークが面白くてもっと仲良く出来たらいいのになぁって思ってたんだ♪これからよろしくね!」


 ──英語の塾の終了後、雪弘は祥子に話しかけた。


「川岸さん、今日の授業はどうだった? クラスの雰囲気に馴染めた?」


 祥子は残念そうに目尻を下げて首を横に振ると、


「何かちょっと教室の空気に馴染めなかった。何か他の教室内の人とも仲良く出来そうな雰囲気感じなかったし……。でも今日せっかく河元君と出会えたし何か英語の勉強は続けたいなぁ、とは感じてて」


 川岸祥子は何か寂しげな表情で笑った。雪弘はせっかくのご縁で再び出会えた中学校の同級生との関係性を潰したくなかった。


「よかったら一緒に英語の勉強しない☆自分いろいろ図書館で本とか読むから英語の勉強の仕方とかもアドバイスできるかも?


 図書館の中ってとっても広くて勉強系……いわゆる学術系の本も三百冊以上はあるんだよ。今まで勉強が苦手だったのは、


 言ってみればやり方がよく分からなかったからだと思うんだ。日記を書いて英語を覚える方法とか発音から入る方法とか、


 やり方はいろいろあるみたいだよ。辞書を片手に洋書を翻訳する方法はちょっとハードル高いけど今は翻訳サイトとか、


 やり方はいろいろあるみたいだし。……何か川岸さんの海外旅行行きたいって言葉聞いて自分も何か興味出てきたし一緒に勉強したくなった☆


 自分も何か教室の雰囲気合わなかったんだ。勉強を教える教室だから柔らかい空気感とか期待できなかったんだけど、


 自分もちょっと学校の授業思い出して何か窮屈な感じがした。よかったら一緒に勉強しよう? 自分も一緒に頑張るから☆!!!」


 川岸祥子はその言葉を聞くと明るく元気に微笑んで言った。


「うん! 私も勉強の仕方とか全然分からないけど何か勉強の仕方の本とか読んだら塾で勉強するよりもいろんな知識がついて、


 勉強しやすくなるかも☆ そっかがむしゃらに英語の問題集を解くだけが英語の勉強法じゃないよね? 何か図書館でいろんな本を河元君に、


 読んでもらって勉強の仕方を一緒に模索するの面白そうかも? もう私たちも大人だけど知らない事って改めて考えてみると、


 ものすごくたくさん有るような気がする☆一緒に勉強しよう☆☆☆」


 河元雪弘と川岸祥子は携帯電話の連絡先を交換して月一回、近くの喫茶店で勉強会をして一緒に親交を深めて英語の勉強を続けることにした。


 雪弘と祥子にとっての日常に新しい語学学習が始まった。幸彦と祥子はお互いにどんな勉強をどれだけしたか、


 携帯で連絡を取り合うことにした。ショッピングモールのベンチに座って今どこに務めていて、好きなものは何かあるの? とか、


 金沢には遊びに行くの? などを訊いてお互いの空気を柔らかくした。


 じゃ、またね☆と元気に手を振り川岸祥子はエスカレーターを使い下の階へ降りていった。河元雪弘はこれから本を読んで、


 工夫しながら英語を勉強することになった。


 ──(勉強続くといいな)


 〈続く〉

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