2.圧倒的実力差
そうして学院は入学式の時期となった。
「おい俺はこの教室であいつらを待ってればいいのか?」
「そうだね、私が連れてくるから、後は授業カリキュラムは私に報告することを条件に好きに組んでもらっていいから」
取り敢えず動きやすいように中華服に着替えておくか。
そうして着替えて読書をしていると
「おーい、連れてきたから後は川上よろしくな〜」
そうして6人の生徒が入ってきた。
「さてと、取り敢えず自己紹介からしてくれ」
「私は浅霧志乃、職業は魔法剣士で、全属性の魔術付与ができます、よろしくお願いします」
と、礼儀正しい自己紹介をしてくれた。長い黒髪をポニーテールにして纏めている、背丈は約160程、後はすごくぺったんとしている…
「私は篠崎楓、職業は吸血姫、能力は血葬、血液操作、超回復よろしくね」
彼女は銀髪に染めたショートボブの髪に、背丈は170程スタイルもよくモデル体型だ、
「あっ…私は暮坂深雪っていいます…職業は結界師で神聖魔術付与と結界を強めに貼れます…お願いします」
おどおどとしてどこか小動物っぽさを感じる。肩まで伸びた綺麗なストレートの黒髪、背丈は155程だが…立派なメロンが2つ…背丈に反しなかなかの凶器をお持ちで…
「え〜と…川上さんは久しぶりかな?サレア・フロンローズです、職業は黒魔法使い
能力は黒魔法、邪法、禁忌魔術が使えますね」
金髪のウェーブがかかった髪を肩より少し長く伸ばした身長160後半の彼女は、俺の師匠の一人であるクレアさんの娘だ。だから、そこそこ面識はあり俺の事をお兄さんと慕ってくれている。
「私は風桐茜だ、職業は刀使いで、心眼と絶対回避、それと二刀流が使える」
風桐家と言えば剣術の風桐流本家であり武家としての歴史がある由緒正しい家柄だ。実際高ランク冒険者を多く輩出していることもあり冒険者業界でも有名だ。
綺麗な茶髪を短めのポニーテールにして背丈は160後半、スタイルもそこそこよく無駄のない筋肉がついている、その上手に豆やらタコがあり日頃しっかりとした鍛練をしていることがわかる。
「私は笹川結です、職業は聖女で神聖魔法と支援魔術の効果が倍増するらしいです」
ウェーブがかかった茶髪とお淑やかな雰囲気からお嬢様を思わせる、背丈は150前半
そして暮坂と変わらないレベルのサイズをお持ちのようだ…
「俺は川上悟だ、職業は…何て言ったらいいんだ…無職だが、武器は何でも使えるな
能力は何も無いなただの武器が使える身体能力の高い一般人だ」
「ちょっと待ってほしい」
「何だ?」
浅霧の奴が食って掛かって来た、まぁこうなる事はなんとなく予想していたが。
「私達の指導をするって事は6年間実質命を預けるという事だ、ダンジョンといった実戦演習において不慮の事故に対応したりする人物がそのような相手では信用ならん」
まぁ…こいつの言い分もごもっともな訳だが、取り敢えず何か不穏な気配を放つサレアをハンドサインで宥めて
「言っておくが俺は黒等級だ、それでも不満か?」
「そんなのパーティーメンバーのおこぼれなんかを拾って成ったのではないのか」
「そこまで言うならお前ら学長呼ぶから預けた装備持って演習場に来い6対1だ、それで勝ったら文句ないだろ?」
「ふん、そこまで言うのならいいだろう但し私が勝ったらお前には担任を辞めてもらい雑用でもしてもらおうか」
随分と大口叩くじゃねえかよこのクソガキが…
「で、俺が万が一勝ったらどうするんだ?」
「そんな事万が一どころか億が一にでも有り得ないだろうが、もしもそんな事があったら一生お前のどんな命令でも従う奴隷にでもなってやろう」
「おぉ、そうかよじゃあ受け取って演習場に来い…吐いた唾飲み込むんじゃねぇぞ?」
そう圧をかけて俺は演習場に向かった。
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私達は学長室に来ていた。
「はぁー…お前達は…と言うかお前は何やってるんだ?誰に喧嘩売ってるか理解してるのか?と言っても理解してるのはサレア位だろうけども」
学長は何を言っているんだ?彼は無能力であり職業補正も受けられないはずだろう?
「あぁ…悪い事は言わない…今すぐにでも頭下げて来いと言うかあいつは最後なんて言ってた…?」
「吐いた唾飲み込むんじゃねぇぞ?とおっしゃっていましたが?」
「あぁ…終わったなお前…ご愁傷様だね…」
そう言って装備を渡され
私達は演習場へと向かった
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さてとそうしてしばらくストレッチをして体を温めてると
「やっと来たか、ルールはほらお前らこれをつけろ」
そう言って俺は宝石の嵌った腕輪を渡す、これはダメージを肩代わりしてくれるアイテムで授業等の対人戦とかで使われる、宝石が砕けたら効果は失われる。
「ルールは簡単これが壊れたら退場だ、そして俺は武器は使わない素手だけだ」
「随分と余裕そうだな」
「こうでもしないとお前らじゃ勝負にならねぇからな」
そうして模擬戦の舞台に立つ
「それじゃあ、戦闘開始だ」
さてとここで落ち着いて相手の布陣を確認しよう。
後衛は笹川、サレア、暮坂と…警戒するのはサレアだな…
前衛は風桐と浅霧の二人かで中衛兼壁役に篠崎か、立ち回りは理解してそうだな。
だけども…
「その程度じゃ俺に勝てないぞ?」
そうして俺は前、中衛を無視して思い切り踏み込むそうして狙うは後衛の笹川だ。
突然の踏み込みに彼女達は対応できず俺は掌底から発勁を打ち込む。
さてと…
「笹川退場な、ほらどうした?」
「舐めるなぁぁぁぁ!」
そう言って片手剣に風の魔術を付与した浅霧が突っ込んでくる
それを俺は剣の側面に掌底を打ち攻撃を躱す、そしてその裏から居合を放とうとする風桐に接近し柄を抑え襟を掴み投げ技から打撃を入れる
「がはっ…!ゲホッゲホッ…!」
そうして風桐の腕輪の石も砕けた
「さてと二人目」
次に結界師である暮坂を狙うが、血でできた斬撃と盾に阻まれる。
「ふむ…判断力としては悪くないが…少々甘いな」
そうして俺は空中を壁を蹴る要領で移動して
「流星」
下側に向けて逆立ちのような体制から思い切り蹴る
そうして暮坂に上から掌底を当てた
「さてと残りは三人か」
それにより意識を失った暮坂は脱落と
さてと、俺もさっさと終わらせるか。
「龍滅脚」
「「「なっ…!」」」
全員一瞬で腕輪の石が砕け驚いたのか威力に驚いたのかどちらにせよ驚愕の表情を浮かべていた。
「さてと…これで実力差ってものを理解したか?」
「ぐっ…」
随分と悔しがっているなまぁ…このやり方はクレアさんからの受け売りだが…
「おいサレア、実力差を理解出来ない生意気な奴にはどうしてやれって師匠は言っていた?」
「絶対に勝てないと思える圧倒的実力差でねじ伏せ立場をわからせてやれですよね?」
「よし、百点をやろう」
そう言って俺はサレアの頭を撫でる。髪がサラサラで触り心地がいい
「そう言えばよ、お前言ってたよな?負けたら一生命令に従う奴隷になるって」
「うぅ…」
「そういう訳だ負けたんだからよぉ、奴隷宣言でもしてもらおうか」
「なっ…!」
そう言って俺はメモ用紙にぱぱっと文章を書き浅霧に渡す。
「ほら、さっさと読めよ」
「うぅ…私…浅霧…志乃は…川上……悟…様を…ご主人…と…して…死ぬま…で…ぐすっ…奴隷として…従う事を…誓い…ます…」
「さてと…後で保健室に来いお前らも保健室前に待機しとけ、以上だ」
そして放課後
「来ました…ご主人様…」
「おぅ、そしたらベットで下着姿で横になれ」
「えっ…それは…」
「命令だ」
因みに今からする事は別にエッチな事をする訳ではない、師匠の一人である悪魔に至った人外の人に教えてもらった施術だ、これを受けているかどうかで下手したら等級二つ分位の実力差が出てしまう。本人曰くー
『これはね、肉体をこっちの人外ステージに半歩程踏み込めるようにする技術でね、クレアさんとかにも行っているから信用はあると思うよ』
との事だ、勿論俺も受けている。道具も既に手配して貰っている。何なら本人はこの保健室に居る。
「さてと…入るぞ」
そう言ってカーテンを開けると大人びた黒の下着に身を包んだ浅霧が居た、胸元も制服を着てる時より2サイズ程上がってる気がする…さらしでも巻いていたのか?
「やるなら早くしなさいよ…ただ…その…初めてだから痛くしないで下さい……」
「あぁ…悪ぃ…俺は奴隷になるんだろ?とか言ったがとやかくする気もないし今からするのは施術だ」
「は?」
「大体な…奴隷にする気なんて全く無いからよ今からやるのは俺の授業に耐えれる肉体にする施術だ」
「ごめんなさい…貴方の事勘違いしてたみたいで…」
「まぁ…俺も駆け出しの頃は舐められまくってたけどよ…死ぬレベルの努力でねじ伏せて来たからよ」
実際師匠達に出会えてなかったらここまでの強さを得る事はできなかっただろうからな
「てなわけでメフィストさん、後はお願いします」
彼は俺の師匠の一人で、自力で一から理論を組み立て悪魔の中でも真魔と呼ばれる最高位の悪魔に至った人物であり魔術を数世紀分進めたと言われている。
フルネームはメフィスト=ゼル=アスタロト、銀髪の混ざった黒髪に銀と黒の4枚の翼を持ち、真紅の瞳をしている。背丈は180半ばの俺より高い190センチであり滅茶苦茶イケメンである。
「はいよ、で、ふむふむ…ここと、え〜とここと、ここ、それとここだね」
と魔法陣を刻んで行く
「さてと次にうつ伏せね」
「あっ…はい」
そうして背中側にも魔法陣を刻んでいく
「さてと…万物の真理をねじ伏せよ 超越せよ 真魔メフィストの名の元に 汝は超越者也 よし…これで終了だね悟君他の5人も呼んできて、さっさと施術するから」
そうして全員への施術が終了した。
途中メフィストがサレアちゃんの下着姿見てクレアの奴に怒られるかなとか言ってクレアさんに電話をしたりしていたが特に問題なく施術は終了した。
「よしお前ら明日からの授業に備えて今日は休め、解散」
「「「「「「はーい」」」」」」
皆が去ってからー
「そう言えばよメフィストさん」
「どうしたのかな?」
「吸血姫ってよ、真祖の血族にしか発現しないんじゃないか?」
「そうだねぇ…それがどうしたのかな?」
「あの篠崎って奴にそれが発現してるんだよ」
「オイオイ…冗談だろ?」
「いや…ガチの方だ」
「最後の笹川ちゃんは聖女って事はわかったけど」
「どうする?あの人に確認を取ってみるか?」
「そうだね、近々合う予定があるから日付をセッティングしておこう」
「マジで助かります師匠」
「じゃあ三峰君に挨拶して帰るから」
そう言ってメフィスト師匠は魔法陣を展開し消えていった
設定に関わってくる裏話ですがこの学院は立地的に東京の渋谷あたりに立地しています。




