#76 ガールズヘアースタイル ♡
わたしは1階のリビングに降りると、ゆきあくんが心愛ちゃんや心音ちゃんと遊んでいた。
「2人とも来てたんだ~」
「お邪魔してます。すみません、挨拶出来なくて」
「ううん、宿題やってたからね。終わったから一緒に遊べるよ」
「う~ん」
心音ちゃんは小さい鏡を見ながらうなっていた。
「どうしたの?」
「髪をまとめてるんだけど、上手くいかないの。香織さん、お願い出来る?」
「うん、良いよ~」
わたしは心音ちゃんの髪をまとめることになった。
「それでどんな風にする?」
「う~ん、香織さんにお任せしようかな?」
「分かった」
心音ちゃんが気に入りそうな髪型ってなんだろう?
「じゃーん、これでどう?」
お団子が2つついてる髪型にしてみた。
「すご~い。あたし、かわいくなってる!」
「気に入ってくれたかな?」
「うん、ありがとう香織さん!」
「ふふっ、どういたしまして」
「ねえ、ゆきあくんどうかな?」
心音ちゃんがゆきあくんに聞いてみた。
「う、うん心音さん似合ってるね」
「かわいい?」
「うん、かわいい」
「ありがとう♪」
ゆきあくんにそう言われて、心音ちゃんも満足そうにしていた。
「香織さん、わたしもお願いしていいですか?」
心愛ちゃんもわたしに髪をお願いしてきた。
「良いよ~。心愛ちゃんはどんな風にする?」
「わたしも香織さんにお任せします」
「分かった、任せて」
心愛ちゃんは何にしようかな?
こういうのはどうかな?
「はい完成」
「ありがとう香織さん」
ドーナツっぽく丸い髪型にしてみた。
「心愛ちゃんもかわいいー」
「似合ってるかな?」
「うん、似合ってるよ」
「それじゃあ次はゆきあくんの番だね!」
「えっ?」
わたしは思わずゆきあくんに聞いた。
「ちょ、ちょっと待って! ぼくはやらないよ!?」
「わたし、ゆきあくんの髪気になってたんだよ~」
ゆきあくんは男の子にしては、髪が少し長いのです。
「ゆきあくんはどういう髪型にしちゃおうかな~?」
「なんかやる流れになってない!?」
「わたしはゆきあくんの新しい髪型見てみたいな~」
「あたしも~」
「ふ、二人まで!?」
心愛ちゃんと心音ちゃんも賛成してくれた。
「心愛ちゃん、心音ちゃん。ゆきあくんを抑えてて。わたしが髪やるから」
「はい!」
「うん!」
「えっ、ちょ、ちょっと!」
心愛ちゃんや心音ちゃんにゆきあくんを抑えてもらった。
「か、香織姉、近い…!」
「ふふっ、ゆきあくんかわいい…。大丈夫、優しくするから」
そう言って、わたしはゆきあくんの髪をある髪型にしてみた。
「じゃーん、どうかな?」
「えっ、これがぼく?」
ゆきあくんをツインハーフにさせてみました♪
「ゆきあくんかわいい…!」
「うん、あたしたちよりも女の子みたいになってるよ~」
心愛ちゃんと心音ちゃんもメロメロです♪
「あ、ありがとう2人とも…」
ゆきあくんは苦笑いしていた。
「そういえば香織さんは髪型変えないんですか?」
「確かに香織さんっていつもポニーテールだよね~。他の髪型にしてるとこ見たことないかも~」
2人はわたしにそう聞いた。
「わたし、元々ポニーテールが好きだからね。それにわたしがポニーテールにしてるのは、ゆきあくんのためでもあるんだよ~。前に違う髪型にしてみようと思ったことあるんだけど、ゆきあくんってばそれ聞いて『やめて! 変えないで!』って反対してたんだよ~」
「えっ!? そ、そうだったっけ?」
「そうだよ~。あの時のゆきあくんもかわいかったな~」
ゆきあくんは顔を真っ赤にして恥ずかしそうにしている。
「そうだったんだね~」
「そういえば葵もポニーテールだけど、ポニーテールの子みんな好きなの?」
「う~ん、でもやっぱり香織姉が一番かな…」
ゆきあくんは小さい声でそう言った。
「もうゆきあくんってば~」
わたしは嬉しくなってゆきあくんを抱きしめた。
「まったくゆきあくんってばシスコンだね~」
「本当、そこがゆきあくんのいいところだけどね」
心愛ちゃんと心音ちゃんもゆきあくんの頭をなでた。
「もうみんなやめてよ~」
『ゆきあくん、かわいい~』
わたしたち3人揃って、そう言った。
読んでいただきありがとうございます!
面白いと思った方、これからも期待している方、ブックマークや応援よろしくお願いします!




