#69 姉弟いちゃいちゃタイム ♡
ガールズトークも終わって、わたしはゆきあくんたちと一緒に帰った。
そして、一足先に自室に入ったゆきあくんのところに向かった。
「ゆきあくん、入るよ~」
「…ふぇ!? い、いいよ!」
ゆきあくんの声が聞こえたけど、何かあせったような気がした。
ドアを開けると、ゆきあくんは不自然にくつろいでいた。
「あれ? ゆきあくん…どうしたの?」
「何でもないよ…。ちょっとびっくりしただけだから」
「ふふっ、ゆきあくんかわいい…」
わたしはゆきあくんの隣に座った。
「ねえ、ゆきあくん。わたしたちの会話、こっそり聞いていたんだよね。もうダメだよ、ゆきあくん」
「うっ、どんなこと言われているのか気になっちゃったから…。でも、ごめん…」
「ふふっ、別に良いよ。あっ、そういえば明日聖来ちゃんの誕生日パーティー、家でやることにしたんだけど、いいかな?」
「そっか、明日聖来さんの誕生日か。うん良いよ」
「ありがとうゆきあくん」
ゆきあくんの了解も無事にとれた♪
わたしはどうしても気になることがあったので、スマホゲームをしているゆきあくんにこう尋ねた。
「ねえ、ゆきあくん。わたしに何か隠してることない?」
「えっ、何で!?」
「さっき、わたしが入ろうとしたとき、すごい慌ててたよね?」
「そ、そんなことないよ…」
ふふっ、ゆきあくんってば噓付くの苦手だよね~。
そしたら、ゆきあくんが後ろで何か隠しているのが分かった。
「ゆきあくん、後ろに何かな~い?」
「ふぇ!?」
「うふふ、わたしに見せれないものかな?」
「いや、そういうわけじゃ…。香織姉のものを借りてるだけだから…」
「わたしの? そうなんだ~。じゃあ見せてよ」
「う、うん…」
そう言って、ゆきあくんはわたしに隠しているものを渡した。
「あれ、これってわたしがこの前買った姉弟漫画じゃん?」
「う、うん。ちょっと気になっちゃったから…」
ゆきあくんってば、こういうのに興味持っちゃったんだね♪
「ふふっ、うふふっ、ゆきあくんのエッチ」
「もうやめてよ…」
ゆきあくんは恥ずかしそうにしていた。
「わたしに頼んでもいいんだよ? いくらでも見せてあげるから」
「香織姉に頼むのはちょっと恥ずかしいよ…」
「もう、なんでよ~。エッチなことしちゃうよ~」
「な、なんで!?」
「うふふ~ 恥ずかしがってるゆきあくんもかわいいねっ!」
わたしは、いつものようにゆきあくんもをからかっている。
「もうっ、ゆきあくんがいじわるをしたから、罰として今夜はわたしと一緒に寝てもらいます」
「え~、いじわるしてないのに?」
「ふふっ、わたしが一緒に寝たいだけだよ~。おねが~い♪」
「う、う~ん…」
「ゆきあ~。わたしと一緒に寝ないっていうのね~!」
「ふぇ!?」
わたしは久しぶりにゆきあくんを呼び捨てしてやった。
「言うこと聞かないとすねちゃうんだからね! つーん」
ちらりっ。
「うっ、う~、一緒に寝るよ…」
「ありがとうゆきあくん!」
わたしは満面の笑みを浮かべた。
夕食の時間になり、みんなで食べ始めた。
不意に雪香姉がゆきあくんに話しかける。
「ゆきあくん、香織と何か話してたの?」
「えっ?」
「カフェでずっと顔を真っ赤にしていたから、何か話してたんじゃないの?」
「いや話してはないよ…」
「ゆきあくん、わたしたちの会話をこっそり聞いて、顔を真っ赤にしてたんだよ~」
わたしは雪香姉にそう説明した。
「わ~話さないでよ!?」
「ふふっ、ゆきあくん、かわいいね」
ゆきあくんは慌てていて、雪香姉はそんなゆきあくんを見て微笑んでいた。
「ゆきあくん、おまたせ~ 添い寝の時間だよっ」
「い、いや、待ってないよ」
「またまた~ 本当はわたしと一緒に寝たいくせに~」
「ふぇ!? 香織姉はどうしてぼくの考えてることが分かるの!?」
「ゆきあくんが考えてることは、わたしには分かるんだからね♪ わたしに添い寝して欲しくて仕方がないんでしょー?」
「うぅ~、恥ずかしい…」
「ふふっ、かわいい♪ お邪魔しま~す」
わたしはゆきあくんの布団に入った。
「うふふ~ ゆきあくん、温か~い」
わたしはゆきあくんを抱きついた。
「こうして、くっついてると安心するね」
「うん、ぼくも安心する…」
「ゆきあくんってばわたしのこと好きなんだから~」
「…!? も、もう寝るよ! おやすみ!」
ゆきあくんは恥ずかしくなって、布団を顔に被せた。
「ゆきあくんってば恥ずかしがっちゃって~。それじゃあわたしも寝よう♪ おやすみゆきあくん♪」
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