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#61 女王様ゲーム ☆

「夕飯出来たよー!」

『はーい』

夕食の時間になり、食卓へ向かった。

メニューはハンバーグステーキだ。


「わぁ~ハンバーグだー!」

「おいしそうです…!」

「うららちゃんと聖来ちゃんが泊まるから張り切って作っちゃった」

みんなで食卓を囲み、いただきますをした。


『いただきます!』

ぼくらは、ナイフとフォークを持ち、ハンバーグを切り始める。


「ちゃんと持てるの? ゆきあくん」

「うららさん、ぼくそこまで子どもじゃないよ~」

「ふふっ、ゆきあくん面白い♪」

うららさんにからかわれて、ぼくは顔が赤くなった。

みんなでハンバーグを口にした。


「ふわぁー!? 香織ちゃんのハンバーグ、とてもおいしいです!」

「そう? ありがとう♪」


「香織ちゃんの料理はピカイチだよ~」

「うららちゃんまで~。ありがとう」

そんな感じでぼくらはハンバーグステーキを食べ終えた。




「ごちそうさま! ふぅ~おいしかった~」

「お腹もいっぱいになったことだし、女王様ゲームやらない?」

『女王様ゲーム?』

香織姉は4枚のトランプを取り出した。


「1~4のカードを裏返しにしたまま引くの。そこで1のカードを引いた人が、好きなカードの人に自由に命令出来るの」

「そんなゲームがあるんですね~」

「面白そうだね~。やろうやろう!」

何だか、嫌な予感がするけど、みんなで女王様ゲームをすることになった。


カードを交換した結果、ぼくに回ってきたのは、2のカード。

「女王様だーれだ?」

「わたしでーす!」

女王様になったのは香織姉だった。

香織姉は少し考えた後、こう言った。


「2が、3の肩を揉んでくださーい」

ちょっと待って、ぼく2なんだけど…!?

ぼくが3の人の肩を揉まなきゃいけないの!?

3は誰なんだ!?


「2はぼくなんだけど…」

「えっ、ゆ、ゆきあくんが2?」

3は聖来さんだった。

ぼくは緊張しながらも聖来さんの後ろに回って、聖来さんの肩を揉んであげた。


「聖来さん気持ちいい?」

「はい、気持ちいいです…。ありがとうゆきあくん…」

聖来さんは顔を赤くしてそう言った。


「次行こう!」

カードを回収し、もう一度引いた。

また2だ。


「女王様だーれだ?」

「わたしだー!」

うららさんだった。

うららさんはこれまたうーんと考え、思いついたかのように言う。


「3と4が、お互いをなでなでしあう!」

「わたし3だ」

「わたし4です」

3は香織姉、4は聖来さんだった。


「聖来ちゃんどうかな?」

「気持ちいいです。香織ちゃんもどうですか?」

「わたしも気持ちいいよ…」

お互い少し恥ずかしそうにしながらも、お互いの頭をなでなでする。

再びカードを回収した後、引いた。

今度は4だ。


「女王様だーれだ?」

「わたしですね」

聖来さんだった。

聖来さんは少し考えた後、こう言う。


「2が3のほっぺをなめます!」

「わたし2だ」

「わたし3だけど」

2がうららさんで3が香織姉だった。


「じゃあいくよ、香織ちゃん」

「えっ、ちょ、ちょっと待って…」

ペロッ。

「ひゃん…!」

香織姉は普段ペロペロするけど、逆になめられるのは弱いみたい。


「ごめんね香織ちゃん」

「うん、大丈夫だよ」

「良かった~」

女王様ゲームは続き、今度は3だった。


「女王様だーれだ?」

「わたしでーす!」

またしても香織姉だった。

香織姉は意味深な微笑みをした後、こう言う。


「みんなで3の人をビンタしちゃいます!」

「えっ!? 何その命令!?」

「あっ、ゆきあくんが3なんだ~」

「えっ、ゆきあくんをビンタしていいの!?」

「良いんですかゆきあくん!?」

みんな目をキラキラしながらぼくを見ている。


「女王様の命令には逆らえないからね…」

「ありがとう♪ じゃあわたしからいくよ~。えーい」

パシィン!

「ごめんね、ゆきあくん」

「うん大丈夫だよ」

うららさんにビンタされ、次は聖来さんだ。


「次はわたしですね。いきますよゆきあくん。えい!」

パシィン!

「ごめんなさい、ゆきあくん♪」

「うん、大丈夫」

聖来さんの後は、香織姉だ。


「最後はわたしだよ! いくよ~。えーい!」

パシィン!

「どうだったゆきあくん?」

「うん、少し優しめにしてくれてありがとう…」

「うふふ、どういたしまして」

みんなのビンタを受けて、もう一回女王様ゲームをした。


「女王様だーれだ!」

「あれ、ぼくだ!?」

なんと、ぼくが女王様になった。

いやこの場合は王様かな?


「ゆきあくん当てたね~」

「おめでとう! わたしたちが命令されるんですね」

「命令は何かな~?」

みんなぼくの命令待ちだ。

う~ん、どうしようかなー?

考えた末に、何をお願いするか決めた。


「みんなぼくのほっぺさすってくれないかな?」

「えっ、良いよ~」

「ほっぺをさすれば良いんですね~」

「もしかしてビンタされたからかな~? うふふ、さすってあげるよ~」

みんな、命令通り、ぼくのほっぺをさすってくれた。


「ゆきあくんのほっぺ気持ちいいな~」

「わたしもです。ゆきあくん、気持ちいいです」


「ゆきあくんは気持ちいい?」

「うん気持ちいいよ」

「良かった~。わたしも気持ちいいよ」

香織姉はほっぺをさする合間にほっぺすりすりもしてくれたのだった。




読んでいただきありがとうございます。


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