#55 セーラー香織 ♡
その日の夜。
夕食を済ませたわたしたちは、ソファーに座って、テレビを見ています。
そういえば、もうすぐでゴールデンウィークだね…。
ゴールデンウィークもゆきあくんといっぱい遊びたいな…。
そう思い、わたしはゆきあくんに聞いた。
「ねえ、ゆきあくん、ゴールデンウィークなんだけど、わたしと何処かに遊びに行かない?」
「うん、いいけど何処にいくの?」
「それなら、ゆきあくん、一緒に遊園地に行かない?」
「遊園地ね~」
「あっ、それとも一緒にショッピングモールでお買い物する?」
「え~、どっちにしようかな…」
わたしが2ヶ所候補をあげると、ゆきあくんは迷って決められない様子。
「もう、しょうがないな~。それじゃあ2ヶ所、別々の日に行こうか。…それで良いよね、ゆきあくん?」
そう言いながら、わたしはゆきあくんに顔を近づけて、見つめた。
「う、うん」
「良かった、じゃあ2ヶ所、別の日に行きましょ♪」
ゴールデンウィークの予定が決まり、わたしは部屋に戻って、クローゼットの奥からある物を引っ張り出した。
「あった! これこれ」
わたしが中学の時に着ていたセーラー服です。
「試しに着てみよう」
わたしはセーラー服を着ようとするとー
「香織姉―あっ…」
ゆきあくんが部屋にやってきて、着替え中のわたしをバッチリ見てしまった。
「きゃー!」
「うわぁー! またやっちゃった! すぐ出るから!」
「待って、もう着たから大丈夫だよ…」
ゆきあくんを呼び止め、わたしのセーラー服を見させた。
「何だかセーラー服の香織姉、久しぶりだね…」
「うん、何だか着たくなっちゃってね…。タイツは今と同じだけどね」
「じゃあ、ぼくちょっと用事が…」
「待ちなさいゆきあくん…。またわたしの着替え見ましたよね…?」
「いや、わざとじゃないから…」
「もう! ゆきあくん、またお仕置きしますよ!」
「また!? 香織姉、なんでもお仕置きしすぎだよー!」
「だってお仕置きしたいだもん。ゆきあくんもされたいでしょ?」
「うっ…」
耳元でささやくと、ゆきあくんが静かになる。
何だか、わたしがお姫様で、ゆきあくんが執事みたい。
「ふふっ、ゆきあくん。大人しくしててね」
わたしは、お仕置きするためにゆきあくんを布団の上に倒し、またがった。
「ねえ、ゆきあくん。どんなお仕置きが良い?」
ゆきあくんにお仕置きを選ばせてみた。
「ぼくが決めるの?」
「うん、ゆきあくんの希望のお仕置きをしてあげるから」
「そんなの決められないよ…」
「え~、ゆきあくん優柔不断なんだからー。早く決めないとペロッとするよ~」
ペロッ。
「ひゃっ!」
「うふふ~かわいい! ゆきあくん、なめられるの弱いよねー」
わたしはなめるたびに、ゆきあくんが声を出しちゃうのが、嬉しくてたまらない。
わたしは調子に乗ってゆきあくんをペロペロしまくる。
(ああっ…。香織姉のペロペロが気持ち良すぎる…)
「ねえ、ゆきあくん…。希望のお仕置きは決まった?」
耳元で甘くささやいた。
「か、香織姉…。や、やっぱり決められないよ…」
「もう、わたしがお仕置きを勝手に選んじゃうから。じゃあビンタしても良い?」
「もうビンタだけは勘弁して…」
「そっか、そうだよね。さっき強いビンタしたばっかりだもんね」
ビンタをするのは、やめることにした。
「じゃあ、ビンタ以外なら良いの? ビンタされるのと、踏み潰されるのとどっちが良い?」
「踏み潰される方がいいかー…えっ? あれ?」
「うふふ♪」
ゆきあくん、まんまとわたしの術中にはまったね♪
「ゆきあくん~、えーい!」
わたしは立ち上がり、ゆきあくんをタイツで踏み潰した。
「ふわぁー! か、香織姉!?」
「ゆきあくんが良いって言ったんだよ~。今度は踏みにじってあげる~」
勢い余ったわたしは、グリグリと踏みにじった。
「うりうり~」
「はわぁー!」
本当はもっとしたいところだけど、流石にゆきあくんがかわいそうになってきたからこの辺にしといた。
「はい、お仕置きは終了だよ」
「香織姉…。いつもの優しい笑顔で安心する…」
「うふふ~ゆきあくんってば~」
その時、雪香姉が部屋に入ってきた。
「香織~温泉入っちゃって…。あら、ゆきあくんってばまた何かしてたのかな?」
「いやなんでもないからね!?」
ゆきあくんは、慌てて雪香姉にそう言った。
「じゃあ入っちゃってね」
「うん、じゃあゆきあくん、わたしは温泉入るね。一緒でも良いよ~」
「きょ、今日は勘弁して…」
「しょうがないな~。じゃあまた今度ね」
「うんー…ん?」
わたしはそんなゆきあくんを笑顔で見た後、温泉に入りました。
読んでいただきありがとうございます。
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