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#35 優しくて明るいギャル ☆♡

前半は香織視点、後半はゆきあ視点です。

新キャラ出ます!

わたしは用事があるため、今朝早くから学校に来ている。

そのため、ゆきあくんとの登校は泣く泣く我慢した。

うぅ~、ゆきあく~ん…。


わたしは用事が終わったので、今教室でゆきあくんの写真を見ている。

「うふふ、ゆきあくんかわいい…。どうしてゆきあくんはそんなにかわいいの…」

小さい頃からわたしは本当にゆきあくんのことが好きでたまらない。

いつか、クラスのみんなにゆきあくんを紹介しちゃいたいくらい♪

わたしがゆきあくんの写真に見とれていると…。


「おはようー香織」

「きゃ!?」

誰かがわたしに抱きついてきた。


「もう~香織ってばずっとスマホ眺めて何してるのかな~? ずっとにやにやしてたよ~」

「そんなににやにやしてた? お、おはよう、風花ちゃん」

この子の名前は、星空風花ちゃん。

見た目は金髪のギャルだけど、優しくて明るい女の子です。

少しオタクなことが好きみたいで、いろいろな推しを楽しんでいるみたい。


「なにしてるの?」

「ゆきあくんの写真をちょっと眺めてたの」

「ゆきあくん…? あー、香織の弟くんね」

「うん、そうだよー」

「香織って、本当に弟くん好きだよね」

「いやーそれほどでもないよー」

「別に褒めてないけどね」

風花ちゃんとそんな会話をしている。


「でも確かにゆきあくんはかわいいよね。あたしもいろいろなショタ…男の子を見てきたけど、ゆきあくんみたいなかわいい男の子は初めてかも…」

風花ちゃんも満更じゃなさそう。

わたしも何だか嬉しくなっちゃう♪


「そうだ、もし良かったら、家に来る? ゆきあくんを紹介したいの」

「えーいいの、香織?」

「うん、わたしが紹介したいから」

「ありがとう。あたしもゆきあくんに会ってみたいからお願いね」

「うん、分かったよー」

風花ちゃんにゆきあくんを紹介することになりました。

ふふっ、楽しみにしててね、ゆきあくん。




**********************




「くしゅん!」

「どうしましたか、ゆきあくん?」

「いやー、誰か噂してるのかなー?」

「そうですかね」

「そ、それより葵さん…。もうそろそろいいかな…?」

ぼくは、放課後葵さんにずっともふもふされている。


「うふふ、わたしゆきあくんのこと好きですから。もっともふもふさせてください」

「ははは…。言っても聞かないね」

ぼくは諦めて葵さんにもふもふされ続けるのであった。


「葵さん、ぼくトイレ行きたいんだけどいいかな?」

「おトイレですか? わたしもついていきましょうか?」

「いや1人でいけるから!?」

「冗談ですよ~。いってらっしゃ~い」

葵さんは解放してくれて、ぼくはすぐさまトイレへと駆け込んだ。




「ふぅ~、スッキリした…」

ぼくはハンカチで手をふきながらトイレから出た。

葵さん、スキンシップがすごくてまいっちゃうよ…。

気持ち良いけど…。


「ん?」

ふと隣を見ると金髪のお姉さんが女子トイレから出てきた。


「ふぅ~、スッキリ~」

この人、もしかしてうわさに聞くギャルってやつ…!?

ギャルって性格も口も悪くて派手にやる人だよね!?(偏見)

ブレザーの袖もまくってるし、第2ボタンまで開けてない!?

どうしよう…。

関わらない方がいいよね…。


「ん?」

「えっ!?」

め、目が合っちゃったー!?

やばい、たかられる!?

ぼくは急いで帰ろうとすると…。


「ね、ねぇ~」

「ひゃい!?」

ぼくは声をかけられてしまい、思わず身動きがとれなくなってしまった。


「な、何でしょうか?」

思わず震え声でギャルさんにそう訪ねると…。


「か、かわいい…!」

「はい?」

「あなた、もしかしてゆきあくんだよね?」

「はい?」

この人、ぼくのこと知ってるの!?

ギャルさんがなんでぼくを?

もしかしてこれってなんか企んでるんじゃないよね!?

気になるけど、ぼくは正直に言った。


「そ、そうですけど…」

「本当に!? わ~、本物のゆきあくんだー! かわいい!」

「はい!?」

ギャルさんはとても目をキラキラしていた。

悪い人じゃないのかな…?


「どうしてそんなにかわいくびくびくしてるの?」

「へっ!?」

「もしかしてあたしがギャルだから?」

ギャルさんがにやにやしたようにそう言った。

ば、バレちゃった!?

何をされるのか分かったもんじゃなく、ぼくは何も言えなくなってしまった。


「…うぅ~、もう我慢できない! ゆきあくんかわいいー! かわいすぎるよー!」

「ふわぁ!?」

するとギャルさんは何故かぼくのことを抱きしめてきた。


「ごめんね、ゆきあくん。ゆきあくんのことは香織から毎日のように聞いてたの。香織の言った通り、ゆきあくんかわいすぎるわよー! 思わず抱きしめたくなっちゃう!」

「もう抱きしめてない…!?」

ギャルさんはずっと気持ちよさそうにぼくを抱きしめたままである。

この人、どうやら悪い人じゃないみたいだね…。

ちょっと安心した…。

…あれ、そういえば香織姉のことを言ってたよね?


「風花ちゃん! そろそろ帰ろうよ~」

「あっ、ごめんね香織。もうすぐでいくから」

「あれ、ゆきあくん? 風花ちゃんと一緒だったの?」

「か、香織姉!?」

やってきたのは香織姉だった。


「知り合いなの?」

「うん、わたしの友達の星空風花ちゃんだよ」

「えっ、ギャルさんが香織姉の友達!?」

ぼくは香織姉とギャルさんがつながっていることに思わずびっくりしてしまった。


「ふふっ、びっくりさせちゃってごめんね。ゆきあくんと会えたのが嬉しくて思わず話しかけちゃった♪」

「そ、そうだったんだ…。ギャルって怖いイメージあったからびっくりしたよ…」

「そうだったの!? ますますびっくりさせてごめんね」

「だ、大丈夫だよ。ギャルさん…風花さんが優しい人で安心したよ」

「!? かわいい!」

「むぎゅ!?」

風花さんはぼくに再び抱きついてきた。

そして、さらにほっぺすりすりしてきた。


「もう~、ゆきあくんってば嬉しいこと言ってくれちゃって~。あたしのこと、風花さんって呼んでくれるし、優しいよ~♪」

「風花さん!?」

「もっとやっちゃうよ~」

「うふふ、風花ちゃんってばゆきあくんにすっかりメロメロになっちゃったみたい」

ぼくはしばらくの間、風花さんに愛でられたのであった。

そんなぼくたちを香織姉は微笑ましそうに眺めていた。




読んでいただきありがとうございます。


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