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#31 豪華! 心愛のスイーツバースデー ☆

「お邪魔します」

「お邪魔しまーす♪」

夕方になり、心愛さんと心音さんがやってきた。


「いらっしゃい2人とも。それと心愛さん、誕生日おめでとう」

「心愛ちゃん誕生日おめでとう♪」

「ありがとうございます、2人とも! そういえばこの匂いは…もしかして!?」

「今日は心愛ちゃんの誕生日だから、お菓子いっぱい作ったよ」

「本当ですか!? ありがとうございます!」

匂いだけで分かったの!?

さすが心愛さんだね…。


「じゃあ早速―」

「今からだと夕食食べれなくなっちゃうから、ケーキやお菓子は夕食後にね」

「うっ…。わ、分かりました。それまで待ちます!」




時間が経ち、夕食の時間になった。

「みんな~、ご飯できたよー」

『はーい』

今日の夕飯はカレーで、味は心愛さん好みの甘口になっている。


「みんな味はどうかな?」

「おいしいです! 今まで食べたカレーの中で一番好きです!」

「本当に? 良かった~」

「香織さんは、料理も出来て優しいですし、最高のお姉さんですよ~」

「えっ、そう? ありがとう♪」

心愛さんも大絶賛である。


「ゆきあくんは、いつもこんなおいしい料理食べてるんだよねー。うらやましいなー」

心音さんに指でほっぺをグリグリしながらそう言った。


「べ、別にそういうわけじゃ…」

「照れ隠ししても、あたしには分かるからー」

心音さんにもかなわないな…。




「じゃあ、そろそろお菓子の準備をするよ」

「…! 待ってました!」

夕食も終わり、お菓子がいっぱいの誕生日パーティーが始まった。


「まずは、バースデーケーキだよ。おめでとう、心愛ちゃん」

「わぁー、おいしそうです…」

心愛さんは目の前のケーキに思わず見とれている。


「他にもお菓子あるの?」

「うん、あるよ。ちょっと待っててね」


出てきたお菓子は、ケーキの他に、ドーナツ、クッキー、マフィン、マカロンと盛りだくさんである。


「す、すごいです…! こ、こんなに作ったんですか…?」

「そうだよ。今日は心愛ちゃんの誕生日だからたくさん作っちゃったよ~」

「すごい豪華だね~」

「ほわ~、お菓子いっぱい…」

心愛さんもあまりの量にびっくりしている。


「全部食べて良いですか!?」

「1人で食べる気!?」

流石にこの量は無理でしょ!?


「みんな、好きなだけ食べていいからね」

『いただきまーす』

ぼくたちはケーキやその他お菓子を心ゆくままに堪能した。


「ん~!?」

心愛さんはあまりのおいしさに声を出した。


「おいしいよ、香織さん! 前より、もっとおいしくなってるよ~」

「ふふっ、ありがとう心音ちゃん」

心音さんも気にいったみたい。


「あの、香織さん。このお菓子全部、香織さんが作ったんですか? 香織さんのお菓子本当においしいです!」

「ありがとう心愛ちゃん。今回はわたしだけじゃなくてゆきあくんにも作ってもらったよ」

「…えっ?」

「そうなの、ゆきあくん?」

2人は驚いてぼくを見ている。


「う、うん、心愛さんの誕生日プレゼントは何がいいかなぁと考えたんだけど、やっぱり心愛さんにはお菓子がいいかと思って、香織姉と2人で作ることにしたんだ。正直、お菓子作ったの初めてだったから、最初は不安でしょうがなかったけど、どうだっー」

「ゆきあくーん!」

「うわぁー!」

最後まで言い終わる前に心愛さんに飛びつかれ、ほっぺをすりすりされている。


「こ、心愛さん?」

「ありがとう、ゆきあくん。ゆきあくんがわたしのためにお菓子作ってくれるなんて思わなかったよ。ゆきあくん、とても嬉しいよー」

「う、うん…」

心愛さんに喜んでもらえて、ぼくもなんだか嬉しくなっちゃう…。


「あー心愛ちゃんってば、ゆきあくんにほっぺすりすりしてるー。あたしもやるー!」

「ちょ、心音さん!?」

「えへへ、ゆきあくんのほっぺ気持ちいい…」

心音さんまでぼくに甘えてきた。


「もうゆきあくんってば人気者だね~」

「か、香織姉まで!?」

「うふふ、わたしもゆきあくんに甘えちゃうよ~」

ぼくは、美少女3人に思う存分甘えられるのだった。




「みんなそろそろ温泉に入っちゃってー」

『はーい』

香織姉がそう言い、心愛さんと心音さんの2人で温泉に入るー

はずだったが、

「ゆきあくんも入らない?」

「えっ?」

心音さんがそう聞いてきた。


「い、いやぼくは後で入るよ…」

「えーいいじゃーん、昔はよく一緒に入ってたじゃん」

「さ、さすがに恥ずかしいよ…」

「今日は心愛ちゃんの誕生日だよー」

「いや、それ関係なくない!? 心愛さんはそれでいいの…?」

ぼくはあれからずっとお菓子を食べている心愛さんに聞くと

「わたしもゆきあくんと一緒に入りたい」

と笑顔で答えた。

そう来たか…。


「しょうがないなぁ、一緒に入るよ…」

「やったー、ありがとうゆきあくん~」

ぼくは渋々承諾すると、2人とも嬉しそうにした。


「じゃあ今すぐ入るよ」

「うん」

「はーい」

ぼくたちは一緒に温泉に入ろうとしたが

「いやいやそれは置いときなよ」

残ったお菓子を浴室に持っていこうとした心愛さんに心音さんはそう指摘した。




読んでいただきありがとうございます。


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