#29 スイートバスルーム セカンドタイム ♡
「今日はありがとうね♪ また遊びに来ますよ~」
時間も遅くなり、聖来ちゃんは今から帰るところだ。
「うん、またね」
「あ、ゆきあくん、ちょっといい?」
「ん、なに?」
聖来ちゃんがゆきあくんを呼んで、奥で何か話をしている。
「ゆきあくん、これからも女装したりするんですか?」
「えっ!? い、いや流石にもう…」
「もし良かったらわたしのスマホに送ってくださいね~」
「いや送らないよ!? そんな勇気ないよ」
「まぁ、香織ちゃんに頼めばOKしてくれますけどね。ね、香織ちゃん」
2人はそんな会話をしていて、聞かれたわたしは
「うん。今度撮れたら送っちゃうね♪」
「ちょ、ちょっと!?」
「ありがとうございます♪ じゃあまた明日、香織ちゃん、ゆきあくん~」
聖来ちゃんは元気よくそう言って帰った。
「ふぅ~…疲れたー」
夕食後、ゆきあくんは今温泉に入っていて、わたしは今、浴室の外にいる。
「うららちゃんも聖来ちゃんも、とても元気でいい子だよねー」
「うん、そうだね」
わたしたちはそんな会話をしている。
「そういえばわたしがいなくても、いつもうららちゃんと一緒に遊んでいるんだよね」
「うん、うららさんとは、いつも一緒に遊んでいたし、ぼくが落ち込んでも、うららさんと遊んだら元気になれるんだ」
「ふ~ん」
わたしの知らないゆきあくんの一面が知れたけど、何だかね…。
「でもわたしも誘ってくれても良かったのにー」
「うっ! い、いつも香織姉忙しそうだったから…」
「ふ~ん、じゃあ~」
そこで満を持して、わたしは浴室に入り、
「わたしも温泉入ります!」
そう言って、突入した。
「わー!? か、香織姉!?」
「うふふ、だって、ゆきあくんがわたしよりも他の女の子と楽しそうにしてるのムカムカするんだもん。ムカムカするから一緒に温泉入っちゃうよー」
「ま、前にも言ったけどタオルつけてよ…」
「え~? ゆきあくんだって、わたしのおっぱい見たいでしょう? 一緒に入らせてくれたら、許してあげるから~。ね、いいでしょ? ゆきあく~ん」
わたしは目をうるうるさせながらそう言った。
「わ、分かったよ、香織姉を悲しませたくないし… いいよ」
「やったー、ありがとう。ゆきあくん、いつもわたしのわがままに答えてくれるから好き♡」
「もう、香織姉ってば」
「じゃあわたしがゆきあくんの身体を洗ってあげるよー」
「えっ!? ま、まあいいけど…」
「やったー、じゃあここに座ってね」
「う、うん」
わたしはゆきあくんの身体を洗うことにした。
「よいしょ、よいしょ~」
「ふ、ふわー!?」
その間、わたしはわざとゆきあくんにおっぱいを当てている。
「か、香織姉…」
「ん~? どうしたの、ゆきあく~ん?」
わたしは、ゆきあくんの反応が面白くてにやにやしながらそう聞いた。
「もしかしてまたわざと当ててる?」
「うふふ、もちろんだよ~。ゆきあくんにわたしの身体を堪能させてあげるから♪」
「ひゃー!?」
「うふふ、ゆきあくん、わたしのおっぱいに興奮しちゃうなんて、男の子だね♪ じゃあ、洗っていくよ~」
わたしはボディーソープで泡まみれになっている自分の手で、ゆきあくんの身体を洗ったのだった。
「温泉気持ち良かったねぇ~、ゆきあくん」
「…そうだね」
パジャマ姿になったわたしは、ゆきあくんと一緒にリビングのソファに座ってカップアイスを食べている。
「か、香織姉…。ちょ、ちょっとお願いがあるんだけど…」
「お願い?」
「あ、明日、心愛さんと心音さんが家に泊まりに来るんだけど、いいかな?」
「2人とも、泊まりに来るの? もちろん、良いよー」
「あ、ありがとう」
どうやらゆきあくんたちでパジャマパーティーするみたい。
「それにしても、ゆきあくんが友達を泊めたいなんて珍しいねー」
「うん、明日は4月10日だから…」
「あーそっか、明日は心愛ちゃんの誕生日か~。それで泊めたいって話になったんだー」
「う、うん」
「じゃあ明日心愛ちゃんの誕生日パーティーもやらなきゃだね」
「それで、誕生日プレゼントなんだけど、どうしようかなと思って」
「心愛ちゃんならお菓子が一番のプレゼントじゃない?」
「確かに喜びそうだね」
「じゃあ、明日わたしと一緒にお菓子作る?」
「いいの? ぼくお菓子作ったことないけど大丈夫かな…」
「大丈夫、わたしが教えてあげるから。心愛ちゃんのために頑張ろう!」
「うん、そうだね。お願い香織姉!」
わたしたちは、明日心愛ちゃんの誕生日に向けてお菓子を作ることになりました。
「それじゃあ、ゆきあくん。今日もわたしと一緒に寝る?」
「えっ、ま、いいよ」
「ありがとう。今夜は寝かさないよー」
「どういうこと!?」
「うふふ〜、冗談だよゆきあくん」
読んでいただきありがとうございます。
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