初戦闘
「では日が暮れる前に森から出ますか。」
出来る限り明るく言う。
「で、どっちに行こうか?」
「私の索敵に人間となにかが戦ってるような反応があるわ。」
「じゃぁ、そっちに行こうか。助けが必要かもしれないし。」
俺達は祠に軽く手をあわせ、森を出ることにした。
そして俺達はあっさり森を抜けた。
「こんなに小さな森だったんだな。」
「中からじゃわからないものね~。」
「ねぇ、あそこ!あそこ!」
そして街道にでた所で、商人と思わしき人達を守り戦う、護衛と思わる人達。そしてゴブリンの大群を見つけた。
定番きたーーー!
「亮太!誰かがへんなのに襲われてる!!」
「お兄ちゃん、鑑定ではゴブリンだって!」
俺たちは声が届く程度まで近づき、商人と護衛の冒険者と思われる人たちに声をかけた。
「助けは必要ですか~?」
商人「助けてくれ!普段なら十分な護衛を雇ったんだが、あまりにも数が多いんだ!」
護衛の冒険者「頼む!こちらは負傷者が出て守るのが精一杯だ!」
「よし、2人とも戦闘デビュー戦だ。俺達のステータスではゴブリンごときに負けることはないから自信もっていくぞ!」
「おー!」「え?、え?、えーーー」
俺はその辺で拾った木の枝でゴブリンの腕をぶったたき、ゴブリンが落としたぼろい剣を拾い、次々とゴブリンをぶった切っていく。
美樹ちゃんは隠密でゴブリンの後ろに回り込み、ゴブリンのぼろい槍を奪い、次々とゴブリンを突き刺していく。
「え、ちょっと待って2人とも。私どうしたらいいの!私、生き物殺すなんて無理!」
「美佐、ファイヤーボールだ!仲間と森に当たらないように注意しろ!」
「え?え?ファイヤーボール!」
火の玉がゴブリン目掛け飛んでいき、数匹まとめて丸焼きにする。
「ええい、ファイヤーボール!ファイヤーボール!ファイヤーボール!」
あちらこちらにちょっとしたクレーターができていた。
あっぶねー。
それからは美佐の大火力+ノーコンのファイヤーボールから逃げるので精いっぱいの俺達とゴブリン。
「美佐!ストップ!!」
「お姉ちゃん、待って!!」
ゴブリンを退治し終えると、商人と護衛の冒険者らしき人達が僕たちに寄ってきた。
「ありがとうございます。大したお礼はできませんが、ゴブリンの魔石やゴブリンのアイテムはすべて持って行ってください。」
「魔石を取り出すくらいは手伝わせてくれ。お嬢ちゃん達にそんな仕事させられねぇ~からな。」
美佐の異次元収納もあるし貰っておくか。
怪我をしてない護衛の冒険者がゴブリンの体内から魔石を取り出すのを手伝ってくれて、その間に僕たちは3人でアイテムを拾い集める。
「きゃっ。ゴブリンの頭、こっち見てる…こっちは黒焦げでばらばらに…」
「美佐さんや、黒焦げの方はあなたがやったんですよ。」
「お姉ちゃん、もう死んでるから大丈夫だよ。ほら。」
と剣を握りしめたままのゴブリン腕を拾い上げて美佐に渡す美樹ちゃん。
「きゃぁ~!」
「おやおや、収納魔法もお持ちなんですね。それもこの量を入れられるとは。お嬢さん、是非商人になりませんか?」
「あ、あの、その、お言葉はありがたいのですが、私達は目的があって旅をしていますので。」
美佐は断ったけど、旅商人でも良かったかもな。
でも、女神様が戦闘系のスキルつけてくれたってことは、多分、冒険者になった方がいいんだよね。
護衛の冒険者A「それにしても、魔法の杖やロッドもなしにすごい威力の魔術だ。」
護衛の冒険者B「それにあの女の子も目にもとまらぬ早業で、槍さばきもすごかったぞ。」
あれ?俺は?
ブックマークと、面白いと思った方は☆5つ、つまらないと思ったら☆1つつけていただき、できればここがよくなかったなどご意見・ご感想いただけると幸いです。