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私は医療の心得のある者に調べるように言付けると、とりあえずユリアナの病を調べようと図書室に向かう事にした。
何をすれば良いのかわからなくても何かをしたかった。
「……カイン兄上? 大丈夫ですか?」
私に声をかけてきたのは末の弟のマークだった。
そんなに私の顔色が悪いのだろうか?マークの乳兄弟のイザベルと手を繋いでこちらにやって来た。
「……いや。ちょっとな……___」
私は思っているよりも参っていたのかもしれない。幼い弟に相談するだなんて。
「なるほど。なら…」
「マーク様。こちらに」
いつの間に取って来たのだろうか?
イザベルが何かをマークに渡した。
「取って来てくれたの。ありがとう」
イザベルから受け取った袋をそのまま私に渡して来た。
「これは?」
袋には瓶がいくつか入っていた。
「これは僕が作った栄養剤です」
「……作った?」
「毒じゃないですよ」
私が訝しげに問うと袋からマークが瓶を1本取り出して一気に飲んだ。驚いている間にイザベルも瓶を1本私に了解を取ってから取り出し飲んだ。
「ね? ……兄上も飲んでみます?」
「あ、あぁ」
私も飲んでみたがとりあえず毒ではないようだ。栄養剤かはわからないが。
「兄上の友人にこの栄養剤を1日に1本飲んでもらってください。それで、少しで良いので散歩とかで良いので歩いてください。で、体力を多少戻したら僕のところに連れてきてください」
私が訝しげな視線を向けると、本人を見ないと実際の症状はわからないと言われた。
幼い王子を遠くの田舎に連れていく訳には行かないので来てもらうしかないか。
私はいつの間にか弟にユリアナの事を任せようとしていた。
それに気付いて自分にびっくりする。いくら他に手はないとはいっても、幼い弟に任せるとは。でも、弟ならなんとかしてくれそうな気がしていた。
とりあえず、栄養剤をユリアナに処方して様子を見てから考えようと思考を放棄した。