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第1王子の献身  作者: けいと
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過去編1

こちら本編として書いていましたが流れが悪くなりましたので過去編として先にアップします。

ユリアナと初めて会ったのは貴族学校だった。


ブルマン王国では、10歳から15歳の間に三年間学校に通うことが義務付けられている。


私は10歳で入学したのだが、クラスメイトにユリアナがいた。


彼女は白銀の髪に緋色の瞳の美少女で多分クラスのほとんどの男子が一目惚れしたのではないかと思う。かくいう私も彼女の儚い雰囲気に目が離せなかった。





◆◆◆


貴族学校では、子女が実際に社交界デビューした時に恥をかかないように予行練習としてたびたび学校主催のパーティーが行われている。


私ももちろん参加しているのだが、一人だけみんなと違う王族用の礼服姿なので少し居心地が悪い。


少し一人で休みたくなった私はテラスに向かった。


テラスには先客がいた。黄色いドレスを身に纏ったその人の髪は月明かりに照らされてきらきらと輝いていた。



「……ユリアナ嬢」


つい、名前を呟いてしまった。その声に振り返ったユリアナ嬢は暗闇に浮かぶ妖精のようで綺麗だった。



「カイン殿下。こんばんは」


挨拶をしてくれたが、淑女然としたユリアナ嬢のカーテシーはお世辞にも上手とは言い難かった。


私の考えに気付かれてしまったのかもしれない。彼女は礼を解くと少し恥ずかしそうに苦笑いしている。





「……すみません。最近ようやく起き上がれるようになったので、礼もダンスも慣れてないのです」


テラスの手すりに二人で並ぶとユリアナはぽつぽつと理由を説明してくれた。


たしかに、学校もたまに休みようだけど、そんなに体が弱かったとは。


「…なら、私が練習に付き合おうか?」


つい、私はそんな提案をしていた。


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