ボス
第3話「ボス」
意外とキャンプ地から草原までは近かった。
五分くらい歩いたらあっという間に着いてしまった。モンスターがうじゃうじゃいるものかと思っていたが、実際はそんなに居なかった。
「しっかし…スライムしかいないなぁ。」
僕はスライムを4、5匹軽く倒した。
「ふぅ……。」
6匹目になるのか……。またスライムを倒した。
「一体僕なんのために戦ってるんだろ……。」
冒険に出たは良いが、周囲を守ると言ってもこんなスライムじゃ村ひとつ壊せないだろう。
「もっと強い敵いないのかなぁ……。」
と、その瞬間。何やらもの凄い地響きがした。
「ん?地震か?相当でかいぞ…。」
そして、地面にヒビが入ってきた。
「え、ま、まずくね?これ。」
僕は慌ててその場から離れた。
……するとそのヒビからでっかいスライムが現れた。普通のスライムの5倍くらいの大きさだろうか。話には聞いていた。これがキングスライムと言うやつか。
「って、こんなこと考えてる場合じゃなくて逃げ…じゃなくて戦わないと。」
木の棒を構え、キングスライムをじっと睨みつける。
「………今だっ!」
キングスライムのスキをついて僕は先制攻撃を繰り出した。
「……?!」
しかし、殴っても殴ってもその弾力に跳ね返されて攻撃が効いている感じはしない。
「くっそ……。どうなってんだ?こいつ……。」
そして、僕が思いっきり棒を降ったその瞬間。
僕は吹き飛んだ。
何が起きたか正確には分からないが、多分キングスライムに吹き飛ばされたのだろう。
「痛ってぇ……。」
あまりの攻撃力の高さに僕は勝てないと思った。
逃げるしかない。
そう思った。が、さっきの吹き飛ばされた影響で足が痛い。思うように歩けなかった。
キングスライムはどんどん迫ってくる。僕はもう終わりだと悟った。
3話やっと出来ました。お待たせして申し訳ございませんでした。