レベルアップ
まさかの第2話です。
クオリティは……まぁ、お許しください。
第2話「レベルアップ」
あれから2時間くらい歩いただろうか。やっと始まりの草原が見えてきた。しかし、ここまで歩いてきてもうへとへと……。戦う気力なんて残ってない……。
「とりあえず、この辺で休んでいくか……」
休もうとしたところには丁度焚き火の跡があった。どうやら前に冒険者が来ていたようだ。
「おっ!丁度焚き火の跡がある!武器がないのは不満だけど…これは運がいい!でも……何で火を起こそう……」
考え込んでいると、手に持っている棒に目がいった。
「そうか、この棒を擦り付けて摩擦を起こせば火がつく!」
そう考えて僕は早速手に持っていた棒を木の板に擦り付けて、火を起こそうとした。そして……5分たった時……。
「きたっ!火がついた!」
やっと火がついたが、元々85cmほどあった木の棒は80cmぐらいの大きさまで削れた。
「まぁ、こんぐらい削れてもどうってことないでしょ!大丈夫大丈夫!」
手首に着けていた腕時計を見るともう日が変わりそうな時間になっていた。僕はその瞬間、咄嗟に眠気を感じ、そのまま眠りについた。
────────
………キ。………マキ。起きなさいマキ。
「っ!今の声は……?………え?」
気づくと、僕の目の前には明らかに強そうな大剣を持っている男性が物凄く大きい魔王……?と戦っていた。目の前に広がっている光景は何なのかは分からないが、どこか見覚えのある光景だった。デジャヴってやつだっけ?これ。
「あの……すみません。」
話しかけるつもりはなかったが、脳よりも口が先に動いていた。しかし、話しかけても彼からの返事はなかった………………。
「あの、あなたは一体……。」
話しかけても、先程と同じように返事はない………。一体何なのだろう……。
「っ!今のは……夢?」
気づくと、僕は元のキャンプ地で寝ていた。どうやら夢を見ていたようだ。
「今の夢は一体……。たしか魔王…みたいなのと、剣を持っている人が居たよな……。あれは何を表して……って!す、スライム?」
僕の目の前に突然現れたのは、僕が持っている棒と同じくらいの大きさの、いわゆるスライム……とかいうやつだった。
「話には聞いてたけど、実際に見ると小さいなぁ…。」
僕は全く警戒せずにスライムに近ずいた。 ……その瞬間だった。
「え?うわっ!痛った!」
突然スライムは突進して、僕の頭に当たった。スライムだから痛くないだろうと思ってたけど、想像以上に痛いな……これ。
「くそっ……。こうなったら戦うしか…。」
僕は棒を剣のように持ち、身構えた。
「来るぞっ!」
僕は思いっきり棒を振り、スライムに殴りかかった。その瞬間、スライムはびちゃっ!と音を立て、弾け飛んだ。
「うわっ……。なんかグロいなぁ……。……てか!何気に初モンスター討伐じゃん!」
僕が初めてモンスターを倒して喜んでいると、突然棒が輝きはじめた。
「こ、これは?棒が光ってるけど……。」
そして、棒の先端が少し鋭くなった。(ような気がする)いわゆる、武器のレベルアップと言うやつだろうか?
「なんか…鋭くなった?敵を倒したら武器が強くなるのか!じゃあとにかく敵を倒しまくるか!」
そうして、僕は鋭くなった棒を持って、始まりの草原へまた歩き出した。
読んでいただきありがとうございました。
次話もよろしくお願いします。