病院の男の子。
___僕は、物心つく頃からずっと病院にいるんだよ。
いつも、病院のベットの上にいるんだ!
___体の調子が悪い時は、毎日吐き気と胸がねむかむかするんだよ。
体を動かす事も辛いんだ。
・・・そんな時はね?
僕のパパやママ、妹も入れない場所に入るんだ!
電話でね! パパやママと話すんだよ!
僕は、マスクをつけてそこに居ないといけなんだ!
看護婦さんに聞いたらね! “無菌室” という部屋らしい。
僕は、免疫力がほとんどなく! 他の病気にならない為なんだって!
そういえば? それを、【合併症】っていうらしいんだ!
▽
___僕の名前は、イオナ、10歳だよ!
僕以外にも、僕と同じ病気の子供たちが僕と同じ病室にいたんだけど?
次々と亡くなって行くんだ!
・・・何人も何人も、、、。
___僕と凄く仲が良かった、ヒロト君は、、、?
1週間前亡くなってしまったんだ。
・・・僕は凄く、悲しくて、、、。
何日も何日も、僕はベットで泣いたんだよ。
だけど? ヒロト君は戻ってくることはなかったんだ、、、!
・・・いつも、僕は思うんだよ!
いつか? ヒロト君みたいに僕も死ぬのかな、、、?
___でも? パパやママの前では、いつも明るく振る舞って
いたよ! 僕が悲しい顔をすると、2人が悲しむと思ったから、、、。
妹には、僕は強いお兄ちゃんだと思ってほしいから!
いつも、明るくお兄ちゃんらしくしていたよ。
▼
___そんな時だったかな?
夜の病室に、知らない男の子が現れるようになったんだ。
僕より、少し下の男の子だよ。
いつも、寂しそうな顔で僕を見ているんだ!
僕がね? 男の子に話しかけると、、、?
その男の子は、何にも言わないんだよ。
『___どうしたの? こんな時間に、、、一人なの? パパやママは?
どうして、ここにいるの?』
『・・・・・・』
『僕が一緒に、君のパパとママを探してあげようか?』
『・・・・・・』
『僕ね! 病気なんだ! だから、この病院から出る事が出来ないんだよ!』
『・・・・・・』
『君も、ここの病院に入院しているんでしょ?』
___はじめて、男の子が頷いた。【うん】
『どこの病室? 何号室なの? 何の病気で入院してるの?』
『・・・・・・』
___男の子は、僕の話を途中で、すっと部屋から出て行ってしまった。
僕が、その後を直ぐに追いかけたのだけど、、、?
・・・その男の子はもういなかったよ。
▽
___それから、その男の子はみんなが寝静まった時間になると、、、?
僕の病室に現れるようになったんだ!
・・・でもね?
その男の子は、一言も僕と話す事はなかったんだけど、、、。
それでも、僕にとっては新しい友達ができたみたいで嬉しかったんだよ!
*
___男の子が現れるようになって3ヶ月。
男の子が、はじめて話してくれたんだ。
『・・・ボクが、キミの代わりになる! 生きて!』
それが、あの男の子と会うのは最後だったんだ...。
・・・僕は、なにがなんだか?
でも、それから僕のドナーになってくれる人が現れたんだよ!
僕は、直ぐに移植する手術をして成功したんだ。
手術後も、無事に僕の体に馴染んでいって拒否反応も起こす事なく!
僕は健康になっていったんだよ!
___そして、遂に僕が退院する日が来たんだ、、、!
*
___僕が病室で見ていた男の子は、、、?
僕が大人になって分かった事なんだけど、、、。
・・・その頃、その男の子は? 【脳死】だったらしんだよ!
そして、その後、、、。
僕は、その男の子の心臓を移植してもらったんだ。
だからなのかな? あの男の子の言葉が今でも忘れられないよ!
『・・・ボクが、キミの代わりになる! 生きて!』
___今は、あの男の子と一緒に僕は、元気に生きているよ。
たくさん! 今までの分もあの男の子と一緒に幸せになるからね!
最後までお読みいただきありがとうございます。