登場人物~サタナエル一族女子・ダリム公国・その他勢力【★挿絵有】
<サタナエル一族女子>
マイエ・サタナエル:
“レエテ。貴方は今日から、私たち家族の一員になるんだ”
“ヴェールント。今は見逃してやるが、私はお前の物にはならない”
“馬鹿――バカ! 死んだらどうするの! ううう……”
“貴方は終わってはいけないの。私はずっと貴方を、見守っている……”
女性、28歳、身長176cm、体重66kg。B95 W64 H96。銀髪、褐色の肌、黄金色の瞳。
幼少期のレエテを助け仲間に引き入れ、彼女に人間として必要なことを教えた。また同じ境遇のサタナエル女子を多数集め、コミュニティを形成。
サタナエル一族の中でもずば抜けた身体能力、関節を外す伸長手を用いた圧倒的な強さで、サタナエルの人間ですら、魔人”や将鬼ですら歯牙にもかけなかった一族女子史上最強の戦士。
後に“魔人”となる前のヴェルに見初められ、求婚を受ける。拒否するも将鬼を総動員した強襲によってさらなる求婚を受け、家族を逃がそうとするもヴェルに敗北。自分を見捨てられないレエテに決意を促すため、自ら命を絶ち、その生涯を終えた。
[使用技]
伸長手:
肘の関節を外し、二倍以上の長さに腕を伸ばし射程を広げる。これを駆使しての彼女の魔物級の怪力絶技によって、どんな恐ろしいモンスターもサタナエルの強者も、あえなく虐殺対象となった。サタナエル、特に将鬼らにとっては悪夢といえる、恐ろしい技。
ドミノ・サタナエル:
女性、28歳、身長171cm、体重58kg。B89 W60 H88。銀髪、褐色の肌、黄金色の瞳。
マイエのコミュニティの一員。彼女の相棒にして親友。圧倒的な強さを誇るマイエに対し、突出して優れた頭脳で家族を導く存在。
ヴェルの求婚時の強襲において、家族を導く役を担うも、行方不明になっていた。
後に、マイエやレエテへのコンプレックスと身勝手な欲望を理由に家族を裏切っていたことが判明。王都でレエテ本人に対してそれを明かした。
ビューネイ・サタナエル:
“レエテ! 今日はあたしの勝ちだ!”
“オメーひとり逃げ、あたしを見捨てやがったくせによおお!!!”
“レエテ、オメーは笑った貌が一番いい。友達でいてくれて…ありがとうな”
女性、21歳、身長164cm、体重52kg。B84 W57 H85。銀髪、褐色の肌、黄金色の瞳。
マイエのコミュニティの一員。レエテがマイエに保護された同じ時にドミノに保護され、家族に加わる。元々凶暴な問題児で、当初はレエテを虐め奴隷扱いしようとする。だがアリアを侮辱したことで激怒したレエテにあえなく反逆されたのち、冷静になった彼女が自分を心配したことに胸をうたれ、無二の親友になる。
ヴェルの求婚時の強襲において、行方不明になっていた。実はドミノの卑劣な裏切りによって捕縛、陵辱と虐待を受けた上でメフィストフェレスの中毒者にさせられ、正気を失っていたことが後に判明する。
フレアの管理のもと外部に放たれ、レーヴァテインとともにレエテを襲うが、メフィストフェレスの過剰摂取により肉体が死に始めたことにより正気を取り戻す。レヴィアタークに挑むが敗れ、戦いに勝利したレエテに看取られながら、静かに息を引き取った。
ターニア・サタナエル:
女性、14歳、身長150cm、体重42kg。B73 W50 H72。銀髪、褐色の肌、黄金色の瞳。
マイエのコミュニティの一員。家族の中のマスコット的存在で、レエテの妹分。極めて優れた五感を持ち、いち早く強敵の襲来を聞き分ける。
マイエの求婚に巻き込まれ、ソガールの手により処刑。最後はレエテの名を呼んでいた。
アラネア・サタナエル:
女性、23歳、身長155cm、体重72kg。B90 W85 H88。銀髪、褐色の肌、黄金色の瞳。
マイエのコミュニティの一員。家族の中の母親的存在。子供の世話や家事が担当であり、レエテに慕われていた。
マイエの求婚に巻き込まれ、ゼノンの手により処刑される。
アリア・サタナエル:
女性、享年10歳、身長140cm、体重28kg。銀髪、褐色の肌、黄金色の瞳。
レエテの幼馴染で親友。同期の女子の中でトップクラスの身体能力をもつ優等生で、いつも劣等生のレエテの面倒を見ていた。追放直後、トロール・ロードに襲われ絶対絶命だったレエテを救うため奮戦するも敗北。身体を食い殺される非業の最期をとげる。その衝撃がレエテの音弾の一端を発動させてマイエを呼び、結果的にレエテの命を救った。
<ダリム公国>
アルフォンソ・ダリム・エストガレス:
男性、50歳。エストガレスの第7皇女に婿入りすることで得た公爵位を持つ。同時に衛星国ダリム公国の国主となり、大陸屈指の商業大国に成長させた。商才はあるが、武略は持ち合わせておらず、人物の器も極めて小さい。
マルク・パウエル:
男性、24歳。男爵家に仕える使用人だったが、その家で教育を受けていたダリム公女アンナと恋に落ち、発覚してコロシアム送りとなっていた。コロシアムのレエテの闘いを間近に見、その武勇伝を大陸に伝えることを彼女に約束した。
ラディーン・ファーン・グロープハルト:
男性、30歳、身長183cm、体重74kg。金髪、白い肌、碧水晶の瞳。戦闘スタイルはブレードに二刀流。
元エストガレス王国西部方面師団長にして、救国の英雄。しかしダリム公の提示した破格の条件、自分自身の悪魔の嗜好のため、コロシアム最強の剣闘士として活躍。レエテと対峙するも、サタナエルからみればその実力は児戯にすぎず、わずか一合で敗北、死亡した。
[使用技]
回転連撃:
同じ長さの二刀のブレードを水平に構え、特殊機構によりブレードを伸長、怒涛の速さで三回転し、一気に20人もの人間の首を飛ばすことが可能。後に、エストガレス軍特殊部隊所属、ビラブド・フェルナンド中尉に伝授されたものであることが判明する。
<その他国家・地域>
レジーナ・ミルム:
女性、29歳、身長160cm、体重50kg。B86 W57 H83。黒のポニーテール、白い肌、茶色の瞳。戦闘スタイルは魔導。
永世中立国リーランドの議長であり、“虹揚羽”の異名を取る一流の電磁魔導の使い手。
10年前、当時王国領であったリーランドの公爵家令嬢だったが、ルーディ・レイモンドにより一族郎党を殺害され、国の復興時に国民を導き、トップである議長の座についた。
ゼノンの策略により、ラ=ファイエットがルーディ・レイモンドと知り復讐に臨み追い詰めるが、その場にいたレエテの「声」により失神し討ち漏らす。
[使用技]
輝閃光波:
電磁波による強烈な閃光を発生させ、敵の視力を奪い去る強力な技。
電光波動:
電磁波によるエネルギー波動で、敵を攻撃する技。手出しできない状態ながら、レエテ、シエイエス、ラ=ファイエットを追い詰めた強力な攻撃技。
フェルドリック・カンヌドーリア:
男性、69歳、身長184cm、体重69kg。白髪、碧い瞳。
カンヌドーリア公国国主である公爵。大陸屈指の名君であり、善政を敷く。20年前、有力貴族の姫であった将鬼サロメに一人息子のジョナスを殺害され、跡目を失う。それもありオファニミスを孫のように面倒を見ており、慕われていた。
王国内乱において
ロレッタ・カンヌドーリア:
カンヌドーリア公爵妃。
ジョナス・カンヌドーリア:
カンヌドーリア公爵公子。故人。
ロデリック・ドマーニュ:
カンヌドーリア公国レント伯。故人。サロメの父。彼女の異常行動の尻ぬぐいに奔走し、ジョナス殺害で彼女をなじったことで、逆上され殺害される。
レーニア・ドマーニュ:
カンヌドーリア公国レント伯夫人。故人。サロメの母。夫とともに彼女に殺された。
ジャーヴァルス・ドマーニュ:
男性、12歳、身長174cm、体重55kg。
ロデリック・ドマーニュの孫にあたり、サロメの甥、レエテの従弟にあたる人物。年齢不相応に冷静で聡明、身体能力に優れる。
サロメの弟にあたる彼の父が、取り潰し後の屋敷を功績により買い取り、彼と母に遺した。サロメの生家として訪ねてきたレエテと出会い、屋敷を案内。出会いに感動しつつ身分を明かせないレエテに、再会を楽しみにしていると誓う。
エリヤ:イシュティナイザー:
ジャヌス自治領大僧正。故人。ゼノンの父。敬虔なハーミアの徒であったが堕落。金に目がくらみゼノンを貴婦人たちに売り渡し、淫らな性にふけったことでゼノンの逆上を買い、殺害された。
コレット・イシュティナイザー:
ジャヌス自治領大僧正夫人。故人。ゼノンの母。夫とともに集団性交にふけり、ゼノンに殺害された。
アスモディウス・アクセレイセス:
“それがしはイスケルパはアスナの、アスモディウス・アクセレイセス、ダ。貴様の名を、聞こうカ?”
男性、39歳、身長200cm、体重119kg。黒の長い髷、黄色い肌、黒い瞳。戦闘スタイルは両手持ちブレード。
イスケルパ大陸からの渡航者であり、現地アスナ出身。無敵の抜刀術、魔影流抜刀術と剣法、魔影流刀法の達人。ブレードを大陸に持ちこみ、剣聖と呼ばれ、裏の世界では名のしれた人物。
現地なまりの独特の語尾で喋る。寡黙で極めて単純明快な武人。己の武に対しては誇りを持っているが、金に執着しいかなる仕事も受ける俗物的側面もある。
[使用技]
魔影流刀法 水平燕返し:
水平方向に放ったブレードを、燕返しで折り返す絶技。振り下ろしでも難しい燕返しをどのような方向からでも容易に行う。ロブ=ハルスをも、仕留めかけた。
魔影流刀法 熾岐颱風:
敵陣に潜り込み、絶対の強度を誇るブレードを、神域の技量で精密機械のごとく振り続ける技。まるで、人間の大群を神が上空から巨大なダガーで滅茶苦茶に切り裂いたがごとく、血の軌跡を描きながら人間を虐殺する。
ドナテルロ・バロウズ:
男性、29歳、身長195cm、体重97kg。黒の長い髪、白い肌、黒い瞳。戦闘スタイルは馬術+ランス。
法王庁最強の“白豹騎士団”団長。法王庁最強の聖騎士でもある。ハドリアンの命によりレエテとルーミスを襲撃するが、レエテの超人的力の前に敗走。その後法王府に侵入したルーミスと戦い敗北。彼を認め健闘を祈り、絶命した。
ジャンカルロ・バロウズ:
男性、享年45歳。
ドナテルロ、ロフォカレの父。ロブ=ハルスとイセベルグを法王庁にいざない、ともに学んだ。のちイセベルグが“背教者”となったときこれを撃退。最後はハドリアンの謀略に巻き込まれ、命を落とした。
イザベル・バロウズ:
ジャンカルロの妻、ドナテルロとロフォカレの母。ジャンカルロの元から脱走しようとするロブ=ハルスによって強姦され、激怒したジャンカルロは彼を追うことになる。
コルネリウス:
法王庁法王。そこそこに名法王との評判を得る男。ハドリアンとの法王位争いに勝利し、座についた。
ハドリアン:
法王庁の大司教。ドナテルロの主君。己の保身と出世にしかない小物で、陰謀・謀殺によって地位に上り詰めた男。サタナエルに見限られ、法王により処刑された。
アルベルト・フォルズ:
法王庁の司教。シエイエスとルーミスの父。清廉潔白な信仰者で、内外に敵が多かった。父クリストファーのつてで自分を頼ってきたレエテに対し、妻の復讐に囚われぬ己の信念から申し出を断る。がその直後、己の命を狙ったロブ=ハルスからルーミスをかばい、死亡した。
ブリューゲル・フォルズ:
女性、20歳。シエイエスの妹、ルーミスの姉。10歳のとき、ソガールによる母ルーテシア処刑の瞬間を目撃し、気が触れる。以来若干の退行を伴いながら精神の成長が止まり、大人の女性の外見で5,6歳の幼児の知能であり介護を要する。彼女が人質に取られることを懸念したことが、シエイエスのレエテへの裏切りを招いた。後にシエイエスに保護され、ルルーアンティア孤児院に預けられた。
クリストファー・フォルズ:
シエイエスとルーミスの祖父。大陸に並ぶもののない法力の使い手だったとされる。10年前、義理の娘ルーテシアを殺されたことでサタナエルの軍門に下り、“法力”ギルド将鬼となる。その後サタナエル女子救済を決意し、マイエやドミノなどの女子と接触。書物を与え、知識や信仰を教え、人間らしさとは何かを教えた。その後組織に発覚し、処刑された。
ヴィンド・ベルク:
男性、享年21歳。
ジャヌス自治領出身の行商人。ラペディア村を訪れていたときに若きシエイエスと出会い意気投合、親友となる。しかしシオンらサタナエルの襲撃を受けた村の混乱の中で、カルカブリーナによって惨殺される。死の直前、シエイエスにレイラへのペンダントを託す。
レイラ・バリコフス:
女性、享年20歳。
ヴィンドの婚約者。シエイエスから彼の死を告げられ、ショックで身を投げて自殺した。