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試合開始

そして俺たちが、入場する。

マルコメ君の時は、同僚だろうか?

料理人風の集団が旗を振っていた。

それ以外にも多くの歓声が上がる。

皆に愛されているんだな。


ジュラの入場時は、野郎の声で埋め尽くされた。

当の本人は、眠気眼のまま入場。

少し制服の肩がずれている。

ただ、彼女の眠そうな目には、ゼットンの姿が映っていたのは、戦いが始まるまで当の本人と、ゼットンしか気づかなかった。

燃えていたのだ。珍しく。


そして、リンヴァーラの登場である。

あまり歓声は上がらなかったが、一部男子から熱烈な声が飛ぶ。


「「リンヴァーラさん!その眼で睨んでください!」」


ルナの時の集団である。

同じ層に需要あるのかよ。

要求通り睨みつけていた。


「「はうぅぅん!」」


あれだな。あれだ……。何か頑張れリンヴァーラ。


そして一番歓声が上がったのは、ブリジットの登場の際である。

男女ともに、大きな声援が起こった。

それに答えるように、三百六十度に対し、数回に分けて軽いお辞儀をした。

そのたびに正面の観客から、大きな声援が飛びだす。


興奮も冷めやらぬまま、俺の番がくる。

会場に踏み出した瞬間今まで、温まっていた会場が静寂を思い出したように、静まり返る。

黒槍を携えて、旧ラバーハキア軍服(三百年前の陸軍採用)を身に着けている男が現れたら皆驚くだろう。だって、レオナールが着てほしいっていうから……。

その威圧感に、会場が飲まれているのを感じる。


「稀代の先導者に対し、それを上回るほどの存在感。それはまさに、聖王に対する覇王のようだ!聖王ティファと覇王レオール。今日は、シバーシンの歴史を塗り替える戦いが起こるかもしれません!」


再び、様々な声により、会場の熱は取り戻される。

その熱が最高潮になった時に、ついに試合は開始されるのだった。


しかし、誰が予想したであろう。

試合開始のブザーと共に、魔導砲の音により、ブザーが掻き消えてしまうなんて。

ジュラの先制攻撃、誰もが予想しなかったそれは、最高潮まで高めた熱が、沸騰するように会場を熱気に包み込む。


そして、それに答えたのは当然、ゼットン。

魔装同士の意地がぶつかり会うのだった。

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