表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/55

結果にコミットする

贅肉を減らす方法?

なんだい、ダイエットのことかい?

そうか、そうか。

良いだろうついて来い!

ビ○ー隊長!


「はっ!」


脂汗をかいて不快な目覚め方をしてしまった。

それに、ブリジットが起こしに来る前に、おきてしまった。

何かもったいない。


どうすれは、この体が絞れるか?

良いだろうダイエットをしてやろう。


以前友達(向こうが、どう思っているかは分からない)から聞いたことがある。

ダイエットには、筋肉をつけなければならないが、豚すぎるとまずは、贅肉を燃やしてからでないと筋肉がつけられないらしい。


まずは、ランニングだぜ。

運動をすることが可能な衣服を用意させる。

当然、外には出してもらえず、敷地内を走るだけだが、リンスター家の屋敷は大きく、内周で、それなりの距離を走れる。


さあ走ってやる。

やるんだ!


~五分後~


「はあぁあ!はぁ!なかなか、やるじゃないか」


全然動けていないじゃないか。

走るというよりは、歩いていたのに、今は太ももが上がらない。

畜生!

隊長はおろか、ラジオ体操でさえできないじゃないか!


くそっ!どうすれば!

その時、天は奇跡を与えるのであった。

あのBGMが、頭を駆け巡る。あの軽快なビートとレベルアップ音。

目の色が変わる。

「こ、コミットしてやるぅ!」


食事を見直すために、料理長と父親に頼み、野菜をメインにした。

炭水化物は大敵だ。

なお今日は、昨日より格段に、食事の質が下がっていた。

週末は、他の兄弟が帰ってくるので、豪華になるそうだ。

しかし、野菜は大変おいしく、箸がすすむ。


肉!肉ぅ~。肉!

ハウス!

オッケー

肉を食べては良いが、鶏肉でな。

この日は、肉は食べず野菜のみだった。

父親はいくら何でも、野菜だけではウサギになってしまうといっていたが、豚に比べればましだと言い放つ。


ここで“豚”様に失礼なので言っておくが、豚の体脂肪率は通常の人間より少ないので、あしからく。


~一日後~


「はあぁあ!はぁ!なかなか、やるじゃないか」

筋肉痛ハンばねー。

この脂の塊の中にも筋肉が埋まっているという、人間の神秘を感じながら、今日も食事療法と運動を行う。


ブリジットは、無表情にその足掻きを、見つめている。

分かる、足掻いても無駄だと、それでも、男には通らなければならない道があるんだ。


~四日後~


今日は、ちょっとサボっちゃった。テヘ。

だって~辛いんだもん。

下の妹には、ほんわかした声で。

「ち~(にい)無理しちゃダメ」(相変わらずボリバリ食べながら)

一番下の妹からは。

「キモイ」


何?キモイって。

会話ですらないよ。

会話していこうよ。


そんなこんながあり、昼食ではいっぱい食べました。

まあ、胃は細くなっているようで、当初の様には食べなかったが。


~三か月後~


そんな、こんなしているうちに、三か月が経過して、その肉体は、見違えるほどたくましくなった。一ヶ月を過ぎた頃から、体重は急激に減少してきて、日々数値が変化するので、楽しくなってくる。その頃から、徐々に筋トレができるようになってくる。

皮のたるみは、二ヶ月を経過したころから、気にならない状態まで締まってきた。


現在は、百キロ超あったであろう体重が、八十キロ台まで減少した。

顔もややシャープになり、元々ベースは良かったのであろう、イカした少年の表情になっている。


徐々に変化している様に、下の妹からは。

「私も始めようかな~」(相変わらずボリバリ食べながら)

一番下の妹からは。

「キモイ」


はは、相変わらずだね。

そして、誰も評価はしてくれなかった。

当然、ブリジットも相変わらず無表情である。


ただ、料理長だけが、泣きながら。

「やりましたね!坊ちゃま。最近は、昔の様な横柄(おうへい)素行(そこう)も無くなり、人が変わったようで、私めは今、猛烈に感動しております」


「そうか、そうか。ところで、そんなに横柄な態度だったけ俺?」


料理長は、非常に言いにくそうな表情で、

「ええ、特に使用人のブリジットには、毎日のように手をあげておりましたからな。私共は、料理を投げられたくらいでしたが」


「最低だな」


「は?」


「いや、何でもない。水に流せとは言わないが、以後気を付ける」


「はっ」


何か、わけ分からんまま、敬礼なんかしちゃってる料理長を背に、何だよレオール君いくら自分が惨めだからって、人に当たっちゃいけないよと考えていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ