名前だけならはフラグ
講義も終わりに差し掛かったところで、講師の方から突然驚きの発表があった。
「今度、他校も交えた、競技大会が開かれることは知っているな。そこで、今年からは、団体戦も行われる。五人一組のチームを作ってもらう。学年やクラスは関係ない。ただし、余る事は無いので、チームを組むのは絶対だからな」
皆から、ざわめきが起きる。
そこで、マルコメ君が手を上げる。
「先生!自分、バイト先の手伝いをしないといけないので、辞退します!」
「却下」
即答、だった。フリーズするマルコメ君。
「学園長命令だ。今回の団体戦は学業の一環だ。無断で出ないものは、単位に大幅減点をする」
完全に、学園長のパワハラじゃねーか。
マルコメ君が、涙目でこちらを見てくる。
親指を立てて、それに答える。
一人は決まったな。
講義が終わると同時に、各クラスの学生が集まったり、他のクラスに行ったり、あわただしく人が動く。ブリジットとジュラが入ってくる。
これで四人揃ったが、あと一人がいない。
マラキールでも誘うか。
そう思って、ブリジットたちに相談したら、彼女はもう五人組になっているそうで、どうも崇拝者がいるらしい。変わり者を、集める体質でもあるのか。まあ、そうなると俺も変わり者の仲間入りしてしまうが。
最後のメンバーに、皆頭を悩ます。
マルコメ君は、中のいい友達が何人もいるが、何故か、俺とブリジット、ジュラがいると聞くと、断らせてしまった。
失礼な奴らだ、ちょっと最初やんちゃしちゃったけど、俺も心根は良い奴のはずだ。自分で言うな!
話は変わるが、ブリジットは、大人しいが気立てが良いと、クラス内では密かに人気があるらしく、ジュラは特殊な人種に人気があるらしい。二人ともそこは気づいていないようだが、男どもが声を掛けようとしていたらしいが、こちらに二人が来たので、声を掛けられなかったようだ。
じゃあ、誰が良いだろうか。
すでに、多くのチームができており、倶楽部に所属している者は、そちらに行っているのだろう。
唯一、一人の奴を見つけた。
まあ、当然だが、リンヴァーラだ。
彼女は、チームを見つけようともしていない。
まあ、背に腹は代えられぬか。
他の三人から許可をえて、彼女に近づく。
「一緒に組まないか?」
「うるせー。話しかけんな」
営業の基本は、断られてから……殴りてぇ!
「興味がないのなら、ただ名前を貸してもらうだけでもいい」
「……」
営業の基本は、相手の弱みを突く事。
まあ、彼女も単位取得を考えると、断る理由はないのだろう。
しばらく、考えた後に、小さな声でつぶやく。
「分かった。名前だけなら」
こうしてメンバーが五人揃った。
ちぐはぐなメンツであるが、まあ何とかやっていけるだろう。
団体戦は、予選を経て、大会当日の参加チームを決定する。
今回、初めて大会の目玉競技になる団体戦では、シバーシンが勝利して学園長的にも目立ちたいのだろう。
まあ、俺たちは予選敗退する可能性は高いのだから、あまり気にする必要性はないな。
リンヴァーラの周りに、メンバーが集まり、俺とマルコメ君は今後の話をしているが、女性陣は、特に話もせず、リンヴァーラだけがそわそわしていた。
意外と、かわいいところもあるんだな。
横目でその様子をみて、いずれ打ち解けてほしいと思う。
三日後に、第一回の予選が行われるそうだ。
今日は、八時から作戦会議をする為、ブリジットと御影のラボに集合する事とした。
一端解散する。リンヴァーラは来ないかもしれないが、一応ラボの位置は教えておいた。




