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42 覚

今回は、主人公翼のシスコン弟、大地君の視点です。


大地の特徴↓

・母似

・ふわふわの髪

・シスコン

・中学三年

・腹黒生徒会長




 大地視点




 「な、な、な……」



 震える手を必死に鎮めようとしている姉さん。

 父さんに似て無表情なので、他人からは怒っているように見えるだろうが、これは動揺している。



 あぁ、ついに告白されたと自覚してしまった。



 心配して事が実現してしまった。


 今までは、僕と空兄さんで姉さんに告白しようとしている奴らを蹴散らしてきた。

 万が一僕たちをすり抜けて姉さんに告白しても、純情鈍感の姉さんはそれを告白とは受け取らなかった。(「つきあってください!」「……どこに?」というくらい)


 だから、今年一年をしのげば、僕が蒼ヶ原高等学校に入学し、また男どもを蹴散らすことができる。


 なのに…………。



 「あ、あぁ。……告白……だな……」


 「姉さん……。姉さんは、あいつのこと……好きなの?」


 「っ!」



 姉さんの手から膳が滑り落ちそうになったので、慌てて膳を持つ。

 今僕は膳を片手に一つずつ持っているような状況だ。



 「すまない……」



 膳を落としそうになったところで、姉さんは冷静になったようだ。 

 それもそうだろう。もし膳を落とせば、母さんの料理がダメになる。そしたら母さんの怒りが――――。



 ぶるっ



 い、今それを考えるのはよそう。




 「ね、姉さんは、どうしてあいつを家に連れてきたの?」



 思い出しかけた悪夢を振り払うように質問した。



 「怪我の治療のためだ」



 姉さんはキッパリと言った。


 言葉や態度には動揺など全く見られず、本当に怪我の治療のために家に連れてきたようだ。


 何というか……。



 「……告白されたのに、連れてきたの?」


 「っ!う、うむ」



 僕の呆れた様子に、姉さんはバツの悪そうな雰囲気を出し(見た目は無表情)、頬をかいた。



 「告白された後、顔が真っ白で、固まって、すごい汗が……」



 どうやらその様子に、怪我した足がとんでもなく痛いのだと思ったらしい。

 昔から怪我や病気に敏感だから、非常事態だと思い、告白のことが頭から飛んだのだろう。


 どうせ、勢い余って告白したことに気付き、激しく動揺したのだろう。



 馬鹿な奴だ。



 「告白のことだが……」


 「っ……」



 こんな時でも無表情の姉さん。

 これが普通の女なら、初めての告白に頬を赤らめたりするのだろうが……そんな姉さんを見て見たいような、見たくないような……。



 「好き……なの?」


 「好き……と聞かれたら……“わからない”と答える」



 『わからない』か……。


 物事をいつもはっきるする姉さんにしては珍しい答えだ。

 それだけに……いつもと違う答えに、膳を持つ手に力が入った。



 「つきあってください」や「好きです」「恋人になってください」などはいくらでもごまかしようがあったものを……。




 『覚えておいてくれ。オレはあなたを愛し続ける男です』




 こんな告白をされては、誤魔化しようがない。

 今時こんな恋愛ゲームにでも出てくる言葉を、白昼堂々大勢のいる前で言うなんて……。




 あの変態め……。









おとなしく待っている人物に寒気が襲ったとかなんとか……。



恋愛小説大賞、一応エントリーしています。

投票してくれるとうれしいです!


この小説がどのくらいまでいくのか楽しみです。

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