今までのあらすじ
間が空いたので、ちょっと詳しいあらすじです。
飛ばしてもかまいません。
一人の娘は不治の病にあった。両親が死に、親戚に研究所へと売られ、チューブで命を繋ぐ毎日であった。
そして十九歳のある時、新薬の投入で筋肉に力を取り戻した途端、両親を死に追いやった研究所の機材を破壊し、その命を散らした。
娘は最後に願った。
もっと自由に――――と。
その願いが聞き届けられ、娘は転生を果たした。
娘は「本田翼」として、現在十六年目を迎えている。
本田家は、父勝正、母めぐみ、長男空也、長女翼、次男大地の五人家族。父勝正と母めぐみは世間的に有名人だったりする。
勝正は殺陣道場の師範だが、昔は時代劇俳優で、伝説の殺陣師といわれるほどの命俳優であった。
めぐみは、恋愛小説の作家で、ベストセラーは数知れず、海外にもファンがいるらしい。
そんな二人に育てられた娘、翼は父似の鷹を思わせる鋭い目が特徴で、これまた父似の無表情がデフォルトである。性格は落ち着いているが時々天然な発言をすることがあり、これは母似だと言われている。
翼はこの春から私立蒼ヶ原高等学校(通称、蒼高)へ通い始めた。蒼高は歴史ある武道が盛んな学校で、ここで初めての友人、立花夏菜と渡辺桜を得る。
さて、もう一人重要な人物がいる。
……そう、不幸男だ。
彼はとても不幸な人間だ。その日も彼は不幸な目に合っていた。蒼高の入学式だというのに、とある不良兄弟にカツアゲされそうになっていたのだ。
しかしそれを救ったのは、刀見たいに鋭く真っ直ぐな瞳をした綺麗な女の子。
そう、それが本田翼との出会いだった。
不幸男はもちろん一目惚れした。
同じクラスでしかも隣の席。しかもクラス長と副長。これはお近づきになるチャンスだ!……と思ったが、所詮不幸男。自分で「チェリー」だと告白し、それが全生徒にバレ、体育祭後、人が大勢いる校庭の中心で愛を叫んでしまった。
告白の返事をもらえないまま、体育祭で足を捻挫していた不幸男は、何故か翼の家にお邪魔することに。
そこでは、翼の父勝正と母めぐみに、告白したことを洗いざらい話し、「娘さんをください」的な発言ととれることを言い、何故かお泊りすることになった。
お風呂では翼に裸を見られ、弟君にも見られ、変態と間違われてぶっ飛ばされる。
そして、現在お泊り二日目。
翼の父君が伝説の殺陣師、「本多剋将」だと知った不幸男が狂喜し、同じく時代劇好きの翼と意気投合し、朝ごはんを食べながら語り合おうというところ。
翼と大地は、自分の膳を不幸男の部屋へ持っていくため、台所へと向かう――。
ちなみに、不幸男の名前は「武藤旭」という。
次から本編どうぞ!!




