21 憐
約束破って申し訳ありません!
日付過ぎちゃいました(涙)今後このようなことのないようにします。
さて、今回も見事な不幸男っぷりをどうぞ!
武藤視点
『チェリー?』
『チェリーって、まさか』
『そうか、武藤はチェリーなのか』
『可哀想に……』
『ま、これからチャンスあるって』
『仲間……』
『プッ、くくくくくくくくくっ、あ、は、腹つったっ』
いやああああああああああっ!!オレをそんな憐みの目で見ないでくれぇぇぇぇぇぇぇっ!!!
知られてしまった。オレが――だってことを!男子だけではなく、女子にも!女子の噂が流れるスピードは半端ない(経験済み)。数分後にはクラス中が知ることになるだろう。
っていうか、お前たちまだ十六歳だろ!?高校一年生だろ!?すでに経験あるってことは中学生のときに…………
いやああああああああああっ!ふけつぅぅぅぅぅぅっ!
中学生はアニメキャラクターでも追っかけていなさいぃぃぃぃっ!!
べ、別に悔しいとかじゃ、ないからな!
あぁ。これは罰だろうか。
確かに、長距離走で走って揺れる胸見てました。(その後、教員による出席簿が顔面に炸裂した)
短距離走で走るカモシカのような白くて引き締まった足に見惚れてました。(その後、誰かがミスったハンドボールが顔面に直撃)
…………あれ?もう罰うけてね?
「聞いているか」
唐突に、本田さんの声が耳に入ってきた。やけに近いと思って机に突っ伏していた顔を上げると、
目の前に、彼女の顔――――。
あぁ、まつ毛長いなぁ…………
「って、うわああああああっ!!」
慌てて距離をとり、顔を遠ざける。思いっきりのけ反ったので、必然的に椅子から落ちる。
い、息が!ひ、瞳が!ま、まつ毛長っ!
今にも張り裂けそうな心臓を抑えて息を整えようと深呼吸を繰り返した。胸に当てた手に自分の早い心音が伝わってきて恥ずかしい。
と、とにかく落ちつかなければ。せっかく本田さんが話しかけてくれたのに(この際呼ばれ方はどうでもいい)!
――あ、そういえば何の用で話しかけてきたのだろう。
「そういえばほ、本田さん。何か用事が?」
若干、机に隠れて窺うと、本田さんが紙の束を見せた。
「それは?」
「……結果」
「あぁ、今回の測定の」
「体育祭」
「これを見て決めるんだね?」
(コクン)
「……よく今ので言ってること分かったな、お前」
親友のピンチに笑った男は無視し、彼女と(まともに)会話できたことに嬉しさを覚えながら、オレは紙の束を受け取った。
※※※※※※※※※※
「えー、みなさん。体力測定お疲れ様でした。……今日のHRは体育祭の種目に誰が出るか決めようと……思い……」
オレは耐えきれなくなり、両手で顔を覆った。
「やめて!オレをそんな目で見ないで!」
予想は見事当たった。
『チェーリー男』発言から、五分。クラス中で知らない人はおらず、担任まで知ることとなった始末。
突き刺さる。憐みの視線が。
僅かな救いは、開智先生と本田さんが無表情でいてくれることだ(若干悲しいが)。
「ゴホン、……ぷふっ、あ~、んんっ!え~クラス長。早く決めちゃえよ。めんど……部活あるやつもいるからな」
今面倒って言おうとした。っていうか、笑ったな!
ふ、ふん!織多先生は昔から不真面目でチャラかったのだろう。今もイケメンだし、十六歳のころはさぞモテたことだろう。
……う、羨ましいわけじゃないからな!
若干ツンデレ入っちゃいました、不幸男です。
相変わらず憐れ!




