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15 友

なんとか今日中に更新できた。


感想ありがとうございます!ご指摘がありましたので直してみました。


翼視点。





 お弁当を食べ終わり、水筒のお茶を飲んで一息ついた。



 「そういえば本田さん。何か部活に入りますか?」



 部活……。



 「部活って何があるの?」


 「色々あるよ?やっぱり、武道系が多いね。だけど、他の剣技を習いたい人のためのフェンシング部や、少林寺、水泳などもあるって。場所は少し離れるけど、今日の放課後見に行く?見学していいみたいだから」


 「そっか。じゃぁ、いくつか見てみるか。翼は?」


 (ふるふる)


 「何か用事?」


 (コクン)


 「そっか。じゃぁ、あたしたちだけで行こっか」


 「そうだね」



 今日は父様の手伝いがある。最近生徒が増えて大変なのだ。



 「ねぇ、あんたたちはなんか部活に入るの?」


 もう一つのベンチに座っていた男の子たちに立花さんが話しかける。


 「お、お、お、オレは――――」


 「バイトだから部活はやらない」


 さくらんぼの人の隣に座る、ガタイのいい男子……。

 制服に隠れて見えないが、おそらくかなり筋肉がついているだろう。それも、ただ鍛えただけの筋肉ではなく、実用面でついた筋肉と思われる。



 じーっと筋肉を見すぎたのか、男子に睨まれてしまった。……しかしなぜだろう。親近感が――――。



 「ちょ――――っと―――――!!見つめ合っちゃダメ!!」



 さくらんぼの人が両手を振って私の視線から彼を守った。彼らは立花さんたちのように昔からの友達なのだろう。同じような雰囲気を出している。


 「そういえば、あんたも同じクラスにいたわね。誰だっけ?」


 「夏菜ちゃん。鈴井亮介君だよ」


 「あぁ、窓際の最後尾の席に座って笑ってた!」


 「二人は知り合いなんですか?」


 「あぁ。オレたちは幼稚園のころからの親友なんだ」


 「そのころから、お前は不幸男だった」


 「うるさい!」


 「へー。幼稚園かぁ。あたしたちより上がいたよ」


 「私たちは小学校からだもんね」




 会話が盛り上がっているが、そろそろ教室に戻らなければ授業に遅れてしまう。




 それにしても、幼馴染か……。私にはそんな存在がいない。


 幼稚園は行かなかったし、小・中学校では友達がいなかった。







 高校では、友達を作りたい。




 私は受験に入る前、母様にやりたいことを聞かれてそう答えた。


 母様はなぜか背筋の寒くなる笑顔で兄と弟を引きずって行ったが、帰ってきたときは手になにか紙を持っていた。


 『この高校なんてどうかしら』


 『私立蒼ヶ原高等学校?』


 『お父さんと話してね?翼ちゃんはずっと武道をやってきたでしょ?この学校には、翼ちゃんと同じように武道が好きで、小さいころからやってきた人たちがいっぱいいるの。だからここなら、翼ちゃんのやりたいこと、できるかもしれないわ』





 友達……本当にできるといい。前世から今まで友達はいなかった。

 一応精神年齢は十九歳だし、小学生や中学生相手にどう接していいのか分からなかった。



 十六歳は、子どもだけど、大人っぽい人もいるだろう。それにここは武道を重んじる学校らしいし、話の合う人がいるかもしれない。





 そう思いながら教室に向かって歩いていると、後ろから「翼!」と呼ぶ声がした。


 「もう、どうして先に行っちゃうの?声くらいかけてよ」


 「?」


 「いや、『?』って……助け合いが当然でしょうが。友達なんだから」







 とも……だち……?。







 「友達……」


 「翼?」




 友達なのだろうか……。



 そういえば以前兄に、友達になるにはどうすればいいか聞いたことがある。


 いくつかあるが、その一つに、一緒にご飯を食べる事、とあった。




 何気なく一緒に食べていたが、これはもしかして……。



 「友達」


 「そういってるじゃない。どうし――――」





 ……うれしい。初めての友達だ。それも、二人。



 うれしい。本当にうれしい。





 ふふっ。





 前世含め、通算三十五年目の春。




 私、本田翼に友達が出来ました!!







※翼が喜んでいた時の周囲


 いつもの無表情ではなく、わずかだが嬉しげに微笑んだ翼を見て……。


 女子A:固まる

 女子B:真っ赤になって混乱する

 男子C:鼻血を吹いて倒れる

 男子D:男子Cの馬鹿さを見て自我を保つ


男子Cはどうしようもないな……。


翼ちゃんに筋肉フェチ疑惑が……。

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