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14 告

不幸な男の悲しい語り。


悲しすぎて短いです。





 「オレ、チェリーです!」






 …………あああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!オレは何を言ってんだ―――――っ!!!!




 背後で爆笑する友の声がする。ちくしょう!



 あぁ、だけど今回ばかりは責められない!

 あんな大事なところで咬むなんて!



 なんだよチェリーって!オレはいったい何を暴露してんだ!



 目の前の彼女が澄んだ瞳でオレを見ている。やめてくれ!今のオレにその瞳は突き刺さる!




 警戒すべきだったのだ。不幸男ふこおと呼ばれたこのオレが、朝からの幸福続きで勘違いしてしまった。


 ついにオレの幸福人生が始まるのだ!


 と…………。



 入学式のときに出会った気になるあの人が、同じクラスで、副長で、隣の席……。


 浮かれないというほうが難しいだろ!?


 しかもお昼にどこかへ行った彼女がやってきて……。これはもう、助けてもらったお礼をすべきだと……告白すべきだと!!


 聞こえたんだよ、天の声が!


 だけど、やっぱり天使のふりした悪魔の声だったよ!

 今もオレをあざ笑う悪魔の笑い声が聞こえるようだ……。



 呆れただろうなぁ、引かれただろうなぁ。


 あぁ、数分前のオレを殴りたい。




 「好き」



 ほら、彼女も呆れて……。



 「ほ、本田さん、本気!?」


 「(コクン)」





 …………え?



 「好き」




 ま、まさか……まさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさか!





 「さくらんぼ」





 …………やっぱりか!!!



 あ、でも彼女さくらんぼが好きなのか……。情報ゲット♪



 「ふ、ははははははははははっ!お、面白い!面白いよ本田さん!まさか、チェリーをそう解釈するとは……。ぷくくくく」


 「?」



 あぁ、首をかしげるしぐさも可愛い。

 凛とした美しさの中にある可愛らしさ……。イイ…………。



 「ねぇ、翼って、呼んでいい?」



 失礼な爆笑していた女子……たしか立花さんだったか……がなんともうらやましいこと言い出した。


 「(コクン)」



 うらやましい!



 「あ、お、オレ……」


 「あ!早くごはん食べちゃお!時間なくなっちゃう!」


 言葉を遮られ、彼女たちはオレの横を通りすぎて行った。その際、立花さんが横目でこちらを見た。

 口元が弧を描き、目はこう語っていた――――



 せいぜい頑張りな、チェリー君



 ぐぬぬぬぬぬっ。



 自分で口を滑らせたとはいえ、とんでもない奴に弱みを握られた気がする。




 立花夏菜……彼女はいったい何者なんだ!!






哀れすぎてこれ以上書けなかった……あれ?目から水が……。


不幸男視点でした。


間に合ったら今日中にもう一話更新したいです。またギリギリになるかもしれませんが。

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