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Hello,Baby? 3








 ちょちょちょちょちょちょっと待ってくださいあの赤ん坊ってこんなにアクティブなんですか!?

 嫌な前例があるせいでちょっと凄くかなーり心配なんですけど!

 いえラオムさんの息子ですから命は無事だとは思っておりますが!

 というかあのクレイジー極まりない赤ん坊たちに悪い影響受けてませんかああああってに言いがかりですねすいません! 卵できる前に帰しましたしね! 今頃いくつでしょうね、4……5!?


「落ち着け」


 はいいっ!



 慌てすぎて役に立たないわたしを落ち着かせ、のしのしと入り口に歩いていって首を出すラオムさんは冷静沈着です。そういう所もステキなのですが。


「魔力は感じ取れんな。探知術でも使うか? ……面倒だから最終手段にしたいが」


 その背中によじ登り、頭の上に乗って魔力を探りますが、わたしはそもそもこういうのは苦手ですし。ちまちま細かい操作は得意ですが。しょぼくてすいません!


「まあ、まだ遠くには行っていないだろう。……ひとまず、下から探すか」


 ラオムさんは補助具をぽいっと投げて体を縮めます。最近更に改良したものがアンクさんから送られてきたので、かなり楽になったものです。

 森に入るには、体が大きいと不便ですしね。


 わたしはその背にしがみつき、飛行の準備をしました。

 落ちないように……ええ、落ちないように。もう二度と!


「……そうしてくれ。あと、落ちたらその場所から動くな。出来れば何か打ち上げろ」


 救難信号ですね、わかりました! ……いえ、落ちないのがいいんですけどね!


 しっかりと掴まると、翼を広げてあっさりと飛び立ちます。今度は大丈夫、大丈夫、大丈夫――と思いながら飛んでいたところに。


「ティエラ。――少し揺れる」


 はい?

 ……ってちょっうひゃっ何っにゃああああああ!


 言葉どおりというか、明らかに少しではない揺れにずり落ちかけて必死に捕まります。

 え、何、何!?

 渾身の力ですがりついたまま見れば、曲線的なフォルムの――あれは、戦闘機?


 ってひに゛ゃああぁぁああああ!


「何だ、こんな時に……面倒な」


 恐らく無人機なんでしょう、サイズはあまり大きくありません。この手のものは2000年くらいにはもう米軍あたりで実用化されていましたが、今のものはもっと進んでいます。

 要は、戦闘用ラジコンですね。

 細長い滑らかな長球の上下左右に、フリスビーを半分に割ったようなものが付いていて、それぞれに小さな丸い穴。先端にも穴が開いていて、そこが一瞬だけ僅かに輝いて――


「小癪な」


 ――っきゃああああうあ!?


 ラオムさんが素早く降下したかと思うと、背後の壁がどおんと音を立てました。






~赤ちゃんはどこから来るの?~ 魔道連盟子作りマニュアル(2)


●第2回 ハーピーのパティ


「で、どうなの?」

「いやぁ、野暮だわー」

「デュラハンとハーピーってわりとおもしろい組み合わせだよね」

「何で真顔? あ、そうそう、子作りの話だったわね」

「正直、どうしてこの仕事請けちゃったんだろうと後悔してる」

「もっと後悔させたげる。メーレとあたしはー、×××して×××、更に――」

「ちっくしょおおおおおお!」

「えー童貞? 童貞が許されるのは2000歳までよねー」


 ――ちなみにセーフである。

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