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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

違法ダウンロードで『生贄』にされた俺、バグったチートメニューで最凶の黒鉄狂戦士になる 〜世界を執筆した神々(作者)を皆殺しにするまで死ねない〜

掲載日:2026/08/16

第1話:違法ファイル「000_RAW.exe」の代償


午前3時。


部屋の明かりは、モニターの青白い光だけだった。


画面に映るのは、山積みのカップ麺と、海外の海賊版マンガサイト。

俺はダークファンタジーのマンガを貪るように読んでいた。


血、怪物、絶望、そして容赦のない裏切り。

理不尽で暗い世界だけが、俺の退屈な現実を忘れさせてくれた。


──それが、人生最大の狂気エラーの始まりだった。



掲示板の片隅で見つけた、名無しのユーザーが投稿したファイル。


『000_RAW.exe』


説明欄には、自動翻訳された奇妙な言葉が並んでいた。


【究極のダークファンタジー。ダウンロードした者が、この物語の「主人公」となる。第一巻を生き延びた者はいない】


よくあるフィッシング詐欺か、仮想通貨のマイニングウイルスだと思った。

どうでもよかった。俺はクリックした。


自動で画像ビューアが立ち上がる。

表紙はない。ただ、異常なほど緻密に描き込まれたモノクロのページが現れた。


1ページ目。

散らかった部屋の絵。机、椅子の位置、壁の傷。

心臓の鼓動が跳ね上がった。それは、俺の部屋そのものだった。


2ページ目。

モニターの前に座り、画面を凝視する男の背中。

俺と同じ髪型、同じ姿勢。キーボードを握る手が震え出す。


3ページ目。

そのページは、まるでインク瓶をぶちまけたように真っ黒だった。

中央に、歪んだ中世風のフォントでこう刻まれていた。


『退屈な現実の削除を完了しました。閲覧の代償は、お前の「肉体」だ』


「は……?」


声を出した瞬間、モニターが消えた。

停電ではない。光が画面の中央へ、ブラックホールのように収縮していく。


PCのファンが止まり、耳が痛くなるほどの完全な静寂が訪れる。


次の瞬間、鼻腔を突いたのは、錆びた鉄、泥、そして内臓の腐敗臭。

床が消えた。

俺の身体は、底なしの暗闇へと落下していった。



「ガハッ……!」


激痛と同時に、口いっぱいに苦い泥を吐き出した。


肌を焼くような酸性雨が顔に打ちつける。

パニックのまま立ち上がろうとしたが、身体が鉛のように重い。

耳元で、重々しい金属の軋み音が響いた。


自分の手を見た。


そこにあったのは、無数の傷と錆に塗れた、禍々しい黒鉄の籠手ガントレットだった。

俺は、巨大な全身板金鎧プレートアーマーの中に閉じ込められていた。


この鎧は生きている。

動くたびに肉に食い込み、激痛と共に、心臓へ直接アドレナリンを流し込んでくる。


すぐ横の泥に、一振りの「鉄塊」が突き刺さっていた。

洗練された聖剣でも、ゲームの武器でもない。

人間の胴体ほどもある、刃こぼれだらけの巨大な大剣。

ただの、刃のついたアンビル(金床)だ。


その時、脳を焼きごてで貫かれたような激痛が走った。

視界の端に、新鮮なインクが滴るような、黒いゴシック体の文字が浮かび上がる。


【4ページ目:生贄の無駄な足掻き】

『侵入者は10秒も持たない。疫病の猟犬プラーグハウンドどもが、すでに新鮮な肉の恐怖を嗅ぎつけている』


「恐怖、だと……?」


血の混じった唾を吐き出し、俺は歪んだ笑みを浮かべた。

呪われた黒鉄の鎧から、純粋な殺意が神経に流れ込んでくる。


「舐めるなよ、クソ原作者。俺がどれだけこの手のクズ作品を読んできたと思ってる」


中世の不気味な森の霧を切り裂き、3つの巨大な影が現れた。


馬ほどもある巨体。

露出した肋骨、三つに裂けた顎、黄色い牙。

生者を貪り尽くすためだけにデザインされた、この世界の化け物だ。


だが、俺は獲物じゃない。


先頭の猟犬が、腐臭を放つ息を吐きながら俺の首元へ跳びかかってきた。

身体が勝手に動く。黒鉄に刻まれた、過去の戦士の殺戮本能が覚醒する。


両手で大剣の柄を握りしめた。

咆哮。

自分でも驚くほどの怒声と共に、鉄塊を下から上へと振り抜いた。


──ザシュッ!!!


大剣は怪物を斬るに留まらず、頭から尾までを綺麗に真っ二つに叩き割った。

黒く熱い、感染性の返り血が鎧を染める。

凄まじい衝撃に地面がひび割れ、俺の腕の筋肉が悲鳴を上げた。


残りの2匹が、その圧倒的な暴力に怯え、動きを止める。


激痛が走る。だが同時に、視界のインク文字がバグったように激しく明滅し、書き換わった。


【警告:システムエラー。主人公がシナリオを書き換えました】

【実績解除:ファーストブラッド】

【報酬:違法スキルのダウンロードを開始します ── 『読者の狂乱フェンリル・フェイズLv1』】


【キャラクターメニュー更新】

・クラス: なし(状態:奴隷・生贄) | レベル: 2

・HP: 34/50 (衝撃により肋骨にひび)

・MP: 0/0

・正気度(SAN値): 82% (減少中……)

・状態異常: 酸性雨による腐食(1分ごとにHP-1)


背骨を灼熱のエネルギーが駆け抜ける。

正気度と引き換えに、筋力が爆発的に上昇し、痛みが消え失せた。

代わりに湧き上がるのは、抑えきれない渇血感。


大剣を片手で担ぎ上げ、俺は怯える2匹の化け物を睨みつけた。


「さあ、次のページだ」


俺は、狂った世界の化け物どもに向かって、自ら突撃した。


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