22. 適当な要領
私からは、気軽に気楽にということで、デートといっても、せいぜいmaxでも半日限定、昼食後から夕食前までの13:30から18:30頃まで、とすることを言いました。
鈴木の声のトーンから、気楽に、気軽に、気さくに、そして気遣いのない設定はマストだと思ったからです。
特に、夕食前には帰宅するというのが、鈴木には良かったみたいです。
「おぉ! 良いな」 案の定、彼の声が弾みました。
また鈴木からも、気分転換ということで、庭園や公園、海浜や緑地など、近場のアウトドアが良い、と提案してくるなど、「デート」前提でフランクに言い合いました。
その後も、だんだんと気分が緩んでくると冗談も交えるくらいになりました。
たとえば「SMの道具は、たのむから持ってくるなよ」と私が笑って言えば、
「アホか、そんなことするか! その道具、いくらする 思ってるんや」
鈴木からは、ちょっと真面目に返されたり、
「ガソリン代や高速代は、割り勘よな? デートごっこやろ?」と鈴木が聞けば、
「アホか、副社長! 経費で落とせや!」と私が怒ったふりをして返したり……。
終盤は、いつものノリの良い親友同士の阿吽の会話となって、そんな中で1回目のデートは、来週の日曜日(9月上旬)ということで決めたのです。
ただ1回目いや2回目も、知っている者同士とはいうものの、デートという形ばかりを意識しすぎて、絶対にぎこちなく、かえって疲れるデートになるはずだ、ということまで予想をしました。
だから、とりあえず、この「デートごっこ」は、都合が合えば隔週毎に10回くらいで、翌年の3月くらいまで、その先はその時に決めようということにしました。
もちろん、書き物にしたわけでも、契約とかを交わしたわけでもありません。
単なる電話を通じて、適当な要領を決めただけでした。
「まぁ、それくらい続けたら、気分もリフレッシュするやろ?」と私が言えば、
「本当に申し訳ないな…… 感謝です 持つべきものは友やな」しみじみと鈴木。
「いやいや、継続は力よ! トシが元気になるように、幸美にも言っとくで」
今 思えば、幸美のいないところで、よくもまぁ、勝手にポンポンと話を弾ませたものでした。
私と鈴木とはそれくらいの親友ということ、ご理解をいただけたのでは、と思っています。




