21. スリルとリスクとクスリ
私は長年の親友歴からか、電話を通じながらの鈴木のトーンには「お断り」を含んでいそうな雰囲気を察しました。
「そのこと? あー、幸美はOKって、言ってたで、よかったやん ハードル超えたな(笑) 」
あえてあっさりと、そして私はまず、結論から先に述べました。
続けて私は、昨夜、鈴木のために、帰宅後にすぐに 例の提案を幸美に丁寧に説明したこと、その説明した内容まで細かく、少し盛って鈴木に伝えました。
鈴木の置かれた切ない寂しい不憫な状況
・その状況から鈴木は病む手前まで来ている
・そんな親友を放っておけない
・気分転換や気休め、気晴らしが必要
・たとえば女性と気軽にひと時を過ごすのも一案
・それなら、よく知っている幸美が適役、なにより安全で安心
・鈴木のため、俺の親友のためのイベントを幸美にも手伝ってほしい
その結果、幸美は今朝、「快諾」したこと。(ここは盛りました)
「マジか?」を繰り返す鈴木でした。
ここで鈴木は、実はよく考えて、断ろうとしたこと、
「さすがにありえんやろ」との言葉を添えて、再び「マジか……」と。
「でも温泉は、さすがに、いきなりはヤバいやろ? そこはオレと行こうや」と私。
「そうよな、オレもそう思ったで」と鈴木。
続けて鈴木は申し訳なさそうなトーンで、幸美がかなりの無理をしているのではないかということ、そんなことをして私が気を悪くしないのか、ということを心配していました。
幸美はこの話、一晩、熟考して今朝返事をもらった、また鈴木も状況もよくわかっている(これは事実)、
私は、ひたすら、親友に元気になってほしい、そして信頼できる鈴木だからこそ、この提案をしたこと(これも本音)、
よって、提案をした私が気を悪くするはずがないと返しました。
もちろん、私自身のスリルとリスクによる刺激からのED回復策、そしてデートによる幸美の変身期待、これらはさすがに言いませんでした。(言えませんよね?)
「まぁ、気軽に行けばええよ、行くところはまかせるし」と私。
「うーん……」 鈴木はまだ悩んでいる感じでした。
私は とりあえず、デート中身をもう少し詰めていくことで、鈴木にもその気になってもらうようにしました。




