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第6話「レジェンダリー勇者たち①」

自らの固有スキルを発表する人以外は

周りに散らばり、発表者と女神が

1対1で向き合う流れとなった。


場合によってはその場で固有スキルを

発動させて確認するとのことらしい。


「そろそろいいか?」

「ええ、どうぞ」


岡守(おかもり)先生は改めて

自分のステータスを確認しているようだ。


(他人のステータスは見れないので、

俺からは確認している()()()()()見えないが……)


そして、そのステータスに書かれている

固有スキルの文章を読み上げていく。


「俺の固有スキルは『分相応(ぶんそうおう)(たて)』……説明文は『任意のタイミングで()()()()()()()()()()()()()。耐久値が無くなると盾は壊れる。』……と、書いてある」


おぉ……盾か……

魔王討伐に対して結構有効じゃないか?


防御役がいるだけで

生存率もかなり高まりそうだ。


「ふふふふっ……ふふっ……あはははははっ……!」

女神は突然、()()()()()()()()()()()()()……。


え?どうしたんだ……?


「そんなに弱いのか、俺のスキルは」

「あ、いえいえ。そんなことありませんよ……以前、召喚した勇者と性格も似てるなって思ったら、()()()()()()()()()()()()()()()()……ちょっと期待はあったんですが、まさかここまでとは……ふふふふっ」


女神は自分の世界に浸っているようだ。

以前、召喚した勇者?というのが相当気に入ってたのだろうか……?


あれ……以前召喚した勇者って……

前にもこの世界に勇者が召喚されたってことだよな……


それっていつなんだろうか……


「それで、ランクはどのあたりなんだ?」


岡守(おかもり)先生の言葉に

女神は笑うのをやめて落ち着きを取り戻そうとする。


「ふふっ……そうですね。一旦スキルを試させていただいても良いですか?」


女神は甲冑を着た兵士たち数名を呼び

岡守(おかもり)先生の前に立たせる。


「これから、この兵士たちに岡守(おかもり)先生を攻撃させますので、岡守先生はスキルでこれを防いでみてください」


は……?

試すっていっても、早速実戦……?


「お、おい……ちょっと待て!いきなり――」

「それでは始めてください」


兵士たちは剣を抜き、岡守(おかもり)先生に少しずつ近付く。


()()()()()()()()()()()()()()()()……?」


兵士の一人が念の為、岡守(おかもり)先生に確認を取っている。

優しいな、兵士さん。


「少しだけ待ってください……固有スキルを使うにはどうすれば良いんだ?」

()()()()()()()()()()()()()()()()()()。岡守先生の場合は、目の前に盾を出したいとイメージしてみてください」

「こ、こうか……?」


すると、岡守先生の前には

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()というか壁のようなものが形成された。


「お、おお……」

岡守(おかもり)先生も本当に自分の力で盾ができたことに少しだけ嬉しそう。


「耐久値のテストをしてみましょうか。あなたたち兵士は、今出現した盾に対して攻撃してみてください」

「分かりました……!」


兵士たちは、一斉(いっせい)岡守(おかもり)先生が出した盾に向かって

思いっきり斬りかかった。


一応、剣の軌道が岡守先生には当たらないように配慮している。

やっぱり優しいな、兵士さん。


――――ガキンッ!!


硬いものと堅いものがぶつかり合う鈍い音が響く。


しかし……


「な、なんと……」

()()()()()()……」


攻撃した兵士たちが全員驚いている。


多少の手加減はしたかもしれないが

相当全力で打ち込んだ剣でも、透明で薄そうな盾にヒビすら与えられていない。


「素晴らしい……ちなみにご自身で()()()()()()()()()()()()()?」

「耐久値……あぁ、視ようと思ったら、何かゲージが出てきたな……」


「耐久値のゲージが見えるのですね。先ほどの攻撃でどれくらい減りましたか?」

「ん…………いや、減ってるようには見えないな……」

「素晴らしい……」


女神はさらに兵士に盾を攻撃させるよう指示を出す。


――――ガキンッ!!キンッ!!ゴキンッ!!


兵士たちは先ほどよりも全力で盾を

何度も何度も攻撃するが盾はびくともしない。


「……はぁ……はぁ……はぁ……」

兵士たちも息を切らし始めた。


「耐久値ゲージのほうは?」

「ほんの少しだけ減ったような……どうだろうな……」

「素晴らしいですね……ふふっ」


女神は、もういいと兵士たちを下がらせた。


岡守(おかもり)先生……大変素晴らしいです……」

「そりゃどうも」


女神様はご満悦のようだ。

逆にその表情が気持ち悪い。


「岡守先生、おめでとうございます。あなたの勇者ランクは『()()()()()()()』です」

「……え?」


岡守先生はそこまで自信がなかったのか

自分のランクが『レジェンダリー』となったことに驚いている。


いや、俺もさすがに

()()()()()()()()()()()()()()


防御系のスキルはあって困ることはないし

かなり使える……が


レジェンダリー勇者として認定される基準の

()()()()()()()()()()()()()()()()()』とは少々考えずらい。


「そんなに不思議がらないでください。言ったではありませんか、()()()()()()()()()()()。過去の勇者も防御系のスキルを進化させて魔王すら倒せる能力に進化させてましたし問題ありませんよ」


()()()()()()()()()()()()……ってことか。


でも、どう成長させたら魔王を倒せるスキルに……?

攻撃方法なんてあるのか……?


「私が……()()()()()()()()()()()()……心配しないでくださいね……ふふっ」

「う……」


岡守(おかもり)先生は嫌そうな顔をしながら

その場を離れ、次の発表者の場所を空けた。


「それでは()()()()()()()()()()()()()?」


さて、ここからの発表は

特に順番も決まってないので挙手制(きょしゅせい)か……?


誰か出てこい……

まだ他の奴らのスキルを様子見しつつ


俺の固有スキルをバラすか、隠すか考える時間が欲しい……


だが、特に誰かが率先して

発表する空気でもないので

微妙な空気になってきた……


「ククッ……()()()()()()……」


フッ――っと集団の中から一人、()()()()()()()()()――。


(われ)(ちから)――刮目(かつもく)するが()いぞ……」







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