表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界アイドル転生譚 転生したら魔王たちに推されて最強です  作者: PYON
3章 ジュエルボックスとS級冒険者
86/293

フィリップ組キリシュ20

 ムサシはにやりと笑う。

 たぶん勝ちを確信したんだろう。

 俺たちクラスになると頭の中で戦いをシミュレーションすることができるのだ。

 そして、戦えば戦うほど、そのシミュレーションは正確になる。

 たぶん、ムサシの脳内では俺との戦いは終わっているのだろう。


 俺の方はそれを破る妙手が必要となる。

 しかし、そんなものはない。

 ただ、俺の動きは流派や基本に縛られない。

 だから、相手が読んだとおりの動きになるかどうか自分でもわからない。

 もし、俺の動きが相手を超えることができれば、なんとかなるかもしれない。

 しかし、俺の脳内シミュレーションでは、ムサシに100回は斬られている。

 ただ、ひとつだけ方法はある。

 この動きなら、相打ちを狙えるかもしれない。

 名付けて、骨を斬らせて骨を斬る。

 いずれにせよ、俺が死ぬことは決定のようだ。

 本当は彼女たちがもっと人気になっていくのを手伝いたかったな。

 彼女たちの芸は本物だからな。

 王都のみんなが彼女たちのライブに熱狂する。

 そんな光景が見えるようだ。


 俺は剣を下げる。

 そう、ガードはしない。

 心臓を貫かれたら、残った力で相手を斬る。

 こんな方法しか思いつかなかった。


 ムサシと俺は静止する。

 次に動いたときに決着がつく。


「おい、マネージャー何してるんだ。

 もし困ったことがあったら、我に言ってくれ。

 いつもチケットとか無理を言ってるんだからな」

 不意に俺たちの勝負を邪魔する声。

 そこには美桜命と書いた純白の法被のおっさんが立っていた。

 白は白銀美桜のメンバーカラーだ。


「何?こいつら?

 もしかして、ジュエルボックスの敵とか?

 燃やしちゃおうか?」

 赤のジャージの女、背中には佐那ちゃん大好きって書いてある。

 

 その他に緑のスーツの少年、青いフードのじじいもいる。

 こいつらにフリップ組は潰されたのだ。

 俺も一撃でのされた。

 何もできなかった。

 

 しかし、こういうイレギュラーを合図に相手が動くというのはある。

 俺は、ムサシを見る。

 様子がおかしい。

 なんか、フリーズをしている。

 どういうことだ。

 俺はそのまま、ムサシの方に歩いていくのだった。

 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ