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スライム王 スラリム02

 やっぱ、同じスライムが殺されるっておもしろいものではない。

 それも、食べるためとか命をまもるためとかじゃない。

 下級のスライムはそこらへんの雑草とか虫とかたべているだけ。

 人間なんて大きなものは食べられない。

 ビックスライムとかブラックスライムとか上級種族であれば、戦う理由があるのかもしれないが。

 でも、こいつらは普段は弱いものとしか戦わない。


 じゃあ、そろそろ始めるか。

 べつにスライム全部を守ろうってわけじゃない。

 ただ、こういったことは大嫌いなのだ。

 だから、抑止力っていうか、見せしめを行う。

 ほんとうにやばいスライムがどんなものかを見せてあげるんだ。

 そうすれば、こいつらはしばらくこういうことをしなくなる。


 こいつらを殺したら、なんか責任問題とか起こって、ぐちゃぐちゃするらしい。

 軍が駆除に動くこともあるけど、ぼくに軍隊は役に立たない。

 簡単にこっちが駆除することができる。


「じゃあ、あのスライムでやってみよう。

 いいかな」

 ゆるみ切った顔で教師が生徒を指導する。

 さっきの教師よりも弱い火の玉が飛ぶ。

 それでも下級スライムは核を焼かれて死ぬ。


「やったあ」

 少年が飛び跳ねる。


「おまえはあのスライムだ」

 こっちを指さして指示する。

 ぼくは最弱のスライムと姿とか大きさはかわらないからな。

 王であるとかどうでもいいことだし、誇示する必要もない。


 ぼくはよわっちい火の玉を避ける。

 そのまま、生徒のところに跳ぶ。

 

「あわわわ、先生」

 混乱する生徒は手でぼくを防ごうとする。

 その手にあたったとたん、生徒の手は溶けてなくなる。


「え、うそだろ、どういうこと?」

 生徒は何が起こったかわからない。

 やつらはパニックを起こす。


 さて、ほんとうの火炎魔法を見せてやろう。

 こういうの教えてほしいんだろ。

 ぼくは火炎魔法を放つ。

 彼らの中央で爆発し、中心部のやつらを肉塊にする。

 まわりには足や腕をうしなった人間がのたうち回っている。


 どう?駆られるほうになった気分は。

 ぼくはのこったやつらを溶かしてまわる。

 そう、ぼくの身体にふれたものは解けてしまうんだ。

 ぼくはゆっくりと害獣駆除の後始末を始めるのだった。

 この後、スタッフが美味しくいただきましたってやつだ。

 美味しくはないんだけどね。


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