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異世界アイドル転生譚 転生したら魔王たちに推されて最強です  作者: PYON
3章 ジュエルボックスとS級冒険者
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フィリップ組キリシュ05

 さっきのやつはクレメンス家のヘンリーとかいうドラ息子だったな。

 なぜ、こんなところへ。

 俺が支配人の部屋にはいるとぼこぼこになれた支配人が立ち上がる。


「どうしたんだ」


「なんでもありません。

 いつものことです」


 そう、このベルナ。なかなか肝がすわった男だ。

 弱そうに見えるが、たぶんそうではない。

 最近、ジュエルボックスが売れてきたせいか、いろいろ難題を言ってくるやからがいる。

 俺のほうでも対応はしているが、劇場にも来るバカがいる。

 チケットを手に入れようと、金とか権力、暴力を使って脅してくる。

 俺ならそういうのはどうってことはないが。

 ただの劇場主にはきついだろうと思っていた。

 しかし、このベルナはそういうやつらを簡単にあしらっている。

 っていうか。相手を怒らせて殴らせる。

 それに耐えることであきらめさせるのだ。

 大変失礼だが、このハゲのブ男。

 謝りながらもうすら笑いを浮かべる。

 それをみたらなぜかイライラするのだ。

 普通の人間はそこで殴ってしまう。

 そして、殴ってから後悔する。

 この男、そこにつけこむのだ。

 殴られ方を知っているのか、この男はけがをしない。

 血を流していても、翌日にはピンピンしている。

 よほどの力がないと、そういう芸当はできない。


「しかし、今のは、貴族。

 まあ、下級だが、面倒だぞ」


「ええ、わかっております。

 しかし、なんとかなるでしょう」


「それにクレメンス家。

 悪い噂があるぞ」


「はい、人身売買の件ですよね」


「ああ、最大手のマフィア、極道会と手を結んで、人身売買に加担しているということだ。

 やつは金で準男爵の地位を手に入れたといわれる。

 それが、マフィアとの結託だ。

 騎士団といえど、貴族の邸宅にはおいそれと調べに入れないからな。

 いずれにせよ気をつけたほうがいい。

 殴られるだけではすまなくなる。

 いくらベルナさんでも首を斬られたら無事ではすまないでしょう?」


「さあ、どうでしょう」

 意味深に笑うベルナ。

 冗談だと思っているのか。

 しかし、やつらは金のためなら平気で人を殺す。

 まあ、何かあったら俺がなんとかしてやる。

 俺はレナードにもらった命をかけるものをみつけたのだった。

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