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異世界アイドル転生譚 転生したら魔王たちに推されて最強です  作者: PYON
3章 ジュエルボックスとS級冒険者
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フィリップ組キリシュ02

 汗でびっしょりだ。

 最近この夢をよく見る。

 それは、最近、あのドラゴンと同じ目を見たから。

 いや、それだけではない。

 あと3人、ドラゴンと同じくらいやばい目をしていた。


 俺はフリップ組の用心棒をしていた。

 ドラゴン討伐に失敗して命からがら逃げ帰った俺を元冒険者の親分が誘ってくれたのだ。

 抜け殻のようになった役立たずの俺を拾ってくれたのだ。

 

 フィリップ組はテキヤとイベントを仕切ることをしのぎとしている。

 だから、中央公園の広場で勝手なことをされると困るのだ。

 他のマフィアのように麻薬や女、弱いものいじめ。

 組長はそういうことを嫌うから、中央公園は大事なしのぎなのだ。

 そして、この場所には貧しい者が集まる。

 その生きる場を守ってやるのも俺たちの仕事だ。

 俺たちは他のギャングのように肥え太っていない。

 毎日酒を飲んで、武闘の訓練をすることもなく、はったりだけで弱いものを脅す。

 それが最近のギャングだ。

 だから、フィリップ組は武闘派として一目おかれているのだ。


 イベント事はフリップ組の仕事だ。

 祭を仕切ったりするのはお手の物だ。

 設営から宣伝、人集めまで、彼女たちにも利のあることはできる。

 その代価として、売上の一部をもらうというビジネスモデルなのだ。

 そういう意味で、下っ端の3人がジュエルボックスとか言うパフォーマーのところに金を集めに言ったのだ。 

 しかし、部下二人は少女たちに瞬殺された。

 強くはないが、身体も大きく喧嘩にも慣れたやつらだ。

 女子供にいなされるというやつらじゃない。

 それを見た変なやつらが下っ端を脅して、組まで案内したのだ。

 最初そんなやつら案内するなと思っていたが、彼らを見て仕方ないことだと思った。


 大男と少年、じじい、派手な女の年も性別もばらばらの4人だ。

 組事務所に飛び込んできたやつらを退けるのは用心棒の仕事だ。

 これまで、大手マフィア極道組との抗争にも参加したことがある。

 それも簡単な仕事だった。

 抜け殻と言っても、俺は元S級冒険者だ。

 俺は軽い気持ちでやつらのところに向かった。

 少し脅かしてやれば、逃げていくだろうと。


 俺がそこに向かうと、いきなり、おっさんに胸倉をひっつかまれて、吊り上げられたのだ。

 そのおっさんの目を見たとたん、あのドラゴンの記憶がよみがえった。

 こいつはそれぐらいの強者だ。

 それに他の3人もそれに匹敵する。

 俺はあの時と同じ、死を覚悟した。

 そして、やつらの言う通り組長の部屋に案内することにした。

 もし、こいつらに逆らったらフィリップ組はこの世から消滅してしまうだろう。

 組長と一緒に命乞いをしよう、

 なんとか、組が生き残る道を探るために。

 そうしないと、俺たちの傘下で守られている下層のやつらも路頭に迷ってしまう。

 

 ところが、それは甘かった。

 こいつらなぜか無茶苦茶怒っていたのだ。

 組長がこいつらに殺されそうになったが、俺は一歩も動けなかった。


 結局、少年のアイディアでライブを手伝うということで落ち着いた。

 そして、俺たちが設営しライブは大成功となったのだった。

 

 

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