表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界アイドル転生譚 転生したら魔王たちに推されて最強です  作者: PYON
2章 ジュエルボックスと原初の悪魔
42/293

龍王リヴァイア05

 そのあと猫ニャンは大層なはしゃぎぶりだった。

 立ち上がって、踊る、いっしょに歌う。

 まわりの人も猫ニャンをみて笑う。

 そう、こいつは絶世の美少女でもあるんだ。

 美桜たんには負けるけど。

 我も声を限りに美桜たんの名前をさけぶ。

 いつの間にか最後の曲になっていた。


「最後の曲聞いてください」

 美桜たんが中央に来て静かな歌を歌い始める。

 心にしみいるような、優しい声。

 すべてをつつみこむような。

 切なくて、でも希望をもてるような歌詞。

 我の目から涙がこぼれる。

 となりの猫ニャンも同じ。

 涙を流しながら聞いている。

 とりあえず、無事終わったみたいだ。


「ありがとうございました。

 これで、今日のライブは終わりです」

 そう言ってひとりひとり舞台から降りていく。


「これで終わりニャン」


「ああ、でもアンコールがあるかもしれない」

 だれも帰ろうとしない。

 そこらへんから手拍子がおこる。


 アンコール。

 アンコール。

 みんなが合唱する。

 しばらくして、美羽が舞台に上がってくる。


「みんな、アンコール、ありがとう。

 じゃあ、もう一曲だけ。

 みんなも歌ってね」

 大きな拍手がおこる。

 その拍手の中、全員が舞台に上がる。

 そして、歌が始まる。

 繰り返しの部分をみんなで歌う。

 我らとジュエルボックスがひとつになる。

 すごい。幸せが背筋を這いまわる。

 猫ニャンも飛び跳ねて歌っている。

 

「美桜たーん!」

 我は必死で推しの名前を叫ぶ。

 美桜たんは我のほうに手をふってくれる。

 

 歌が終わっても、立つものはいない。

 そう、みんなライブの余韻に浸っているのだ。


「決めたにゃん。

 妾もジュエルボックスに入れてもらうにゃん」

 猫ニャンの爆弾発言で我は現実に引き戻されるのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ