龍王リヴァイア08
「はい、思います」
ボスは震える声でいう。
「だよね!
手伝ってあげたいよね!」
「はい」
「じゃあ、頼むよ。
もちろん無料でね。
お金なんか受け取ったら…
わかってるよね」
「はい、わかってます」
「じゃあ、そういうことで」
スライムはにっこり笑う。
「スライムよ。こいつら殺してゾンビにしたら、働かせることができるよ」
じじいがやばいことを言う。
「いや、ゾンビが手伝うってないっしょ」
スライムはじじいの提案を一蹴する。
そりゃそうだな。
「もし、ジュエルボックスになにかあったら、このおばさんとかおじさんとかじじいが黙っていないからね。
こいつらほんとにやばい奴らなんだからね。
それから、ぼくも。
ぼくは怒っているんだよ」
そういったとたん、スライムの触っているボスの頬が焼ける。
こいつ酸をつかったな。
えぐいやつだ。
おまえがいちばんやばいだろ。
「ぎゃああああ」
「わかった?
もし逆らったら生きたまま溶かしてやるからね」
スライムは顔だけ笑って、ボスに問う。
目は笑っていないよな。
「わかりました。
ジュエルボックスさまのお手伝いをさせてもらいます」
「みんなこれでいいよね」
スライムは振り返る。
「まあね。本当はここ焼き払いたかったんだけど。
こういつやつらって1匹みたら60匹くらいいるっていうわ」
残念そうに鳥が言う。
こいつら、こういうとこやばいよな。
ケットシーの次に喧嘩したくないわ。
我らは、踵を返して、建物の出口にあるいていくのだった。