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異世界アイドル転生譚 転生したら魔王たちに推されて最強です  作者: PYON
最終章 ジュエルボックスと原初の悪魔たち
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不死の王ノスフェラトゥ04

 わしの前でカミラが魔法を展開する。

 これは、わしが今研究している異世界転移魔法というのか。

 理論上は可能と思っていたが、本当にできるのか。

 言語は古代語なのでわからないが、どういう仕組みなのだ。

 わしも、次元を歪ませて異世界とのゲートが開けることまでは突き止めている。

 ただ、異世界というのは無限にある。

 その中で一夏たんが来た異世界を特定するのが不可能なのだ。

 この魔法はどうやって特定するというのだ。


「カミラよ。この魔法は大丈夫なのか?」


「ええ、過去に開いたゲートを開くだけだからね。

 異次元の歪みはそんなに頻繁に起きるわけではないわ。

 この魔法は、その歪みを再現するだけなの。

 彼女たちが来たのは、最近のこと、特定するのは簡単よ」


「わかった。

 だが、強大な魔力が必要じゃろう」


「ええ、わたしのすべての魔力がね。

 百年くらい魔法が使えなくなるわ。

 でも、この世界のためなら仕方がない」


「どうじゃ。

 わしに手伝わせてくれんか。

 わしが魔力タンクになってやる。

 そうすれば、ゲートはもっと安定するんではないか」


「そうね」


「それじゃあ。わしは魔法陣のところに行って、魔力を提供する。

 好きなだけ使ってくれ。

 なあに。ジュエルボックスのためなら一生魔法が使えんでも大丈夫じゃ」


「わかったわ。

 遠慮なく使わせてもらうわ」


 わしはジュエルボックスのところに行く。

 そして、掌を魔法陣に向ける。

 そのまま、魔力を注ぐ。

 わしの魔力は魔法陣に吸い取られていく。


 全部奪え。

 一夏たんのためならもう魔法が使えなくなってもいい。

 そして、一夏たんが帰るのなら、そのゲートに一緒に飛び込んでやる。

 もう、ジュエルボックスのない人生なんてありえないんじゃ。

 こっちの世界のものがむこうの世界に行けるかどうかなんてわからない。

 しかし、そんなことどうせもいい。

 ジュエルボックスのためなら次元の裂け目で引き裂かれてもいいんじゃ。

 わしは、隣にいるフェリクスとリヴァイアの顔を見る。

 こいつらもわしと同じことを考えているのじゃった。

 

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