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異世界アイドル転生譚 転生したら魔王たちに推されて最強です  作者: PYON
最終章 ジュエルボックスと原初の悪魔たち
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不死鳥フェリクス03

 ジュエルボックスを元の世界に帰すだって?

 それは、わたしたちも考えたことがある。

 MCで元の世界の話とかなつかしそうに言ってるの聞いてるし。

 じじいやスライムとも話したけど、そんな魔法はないみたいだ。

 じじいが理論的には可能とか言って研究している。

 次元のひずみを創り出して、別の世界に飛ぶことはできるみたいだけど、行先を指定することはできない。

 これが現状らしい。

 

 いずれ、元の世界に戻してあげたいなって思ってたけど、こんなに突然戻ることになるとは思っていなかった。

 複雑な気持ちだ。

 でもさ。今、ジュエルボックスがいなくなるなんてありえない。

 たぶん、そうなったら、わたしは抜け殻のようになってしまうだろう。

 だってさ。推しっていう命より大事なものを失うわけだからね。

 生きている意味すらなくなってしまうかもしれない。


 トカゲはどうかな。

 あいつもジュエルボックス愛に関してはわたしに負けていないから。

 何をしても楽しくなくなるんだろうな。

 最近、飛空船を撃墜したりもしてないし。

 みんながジュエルボックスを知って平和になればいいなって思っている。

 争いなんて意味がない。

 ジュルボックスさえあれば何もいらないのだからね。


 カミラの魔法はジュエルボックスの上で展開している。

 ここにいてはだめだ。

 もっと、ジュエルボックスの近くに。

 トカゲも同じようにジュエルボックスの方に歩いていく。

 

 そうだ。

 これしかない。

 この世界は悪魔たちがいるから大丈夫だろう。

 わたしたち2人がいなくなったところで、どうなるものでもない。

 スライムとじじいはどうするかわからないが、それはぞれぞれが決めること。

 行くっきゃないっしょ。

 ジュエルボックスに付いて。

 異世界へ。


 わたしは、ジュエルボックスのところに行く。

 彼女たちも戸惑っている。

 

「フェリクスさん、これはいったい?」

 佐那ちゃんがわたしに問う。

 

「大丈夫。なにがあっても。

 わたしたちがいるから」

 わたしたちが推しているから……

 どんなことがあっても守って見せる。

 そうだよな。トカゲ。


 わたしが横を見るとトカゲと目があうのだった。

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