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異世界アイドル転生譚 転生したら魔王たちに推されて最強です  作者: PYON
最終章 ジュエルボックスと原初の悪魔たち
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原初の悪魔 クロウ08

「ちょっと待て!」

 ケットシーの後ろにあのドラゴンが立っている。

 フェニックスもワイトもだ。

 

「あなたたちはもう終わってますよ。

 さっき瞬殺されたでしょう。

 また戦ったとしても同じことです」


「さっきは……

 本当の我じゃなかったのだ」


「そうなの、さっきはいつものわたしらじゃなかったの」


「いつものあなたたち?」


「そう、ジュエルボックスを推しているときのわしらじゃ。

 ライブのときのわしらは最強なんじゃ」


 ジュエルボックスの踊りと歌がより激しくなる。

 それにあわせて、生き返った3人はペンライトを振り回す。


「やめろ!

 この歌と踊りを!

 耳障りだ!」

 レオラスが耳をふさいで吠える。

 そうだ。さっきから闘気を抜かれているような感じさえする。

 どういうことだ。

 これもジュエルボックスの力だっていうのか。


「美桜たんの歌を耳障りだと!」

 ドラゴンはわたしを通り越してレオラスの元に走る。

 その飛び出した勢いのまま、全体重をかけて殴る。

 たぶん、こいつの体術はレオラスに効かない。

 それはさっき見たはずだ。

 たぶん、受け止められて終わり。

 レオラスは両腕を交差させてドラゴンの拳を受ける。

 そのままの姿勢で後ろに吹っ飛ぶ。

 座席を壊して10メートルくらい転がって止まる。

 レオラスは信じられないという顔をして立ち上がる。

 後ろに飛んだのはたぶん勢いを殺すためだ。

 大きなダメージは受けていないが、逃がさないといけない力であることは確か。

 レオラスは戦闘の悪魔だ。

 そのレオラスを後ろに飛ばせるというのは、我ら悪魔くらいしかできないことだ。

 いや、わたしでも無理だ。

 できるとしたらケットシーくらいだろう。


「さっきと違うな」

 レオラスはにやりと笑う。

 そうだ。こいつは戦闘狂なのだ。

 強い敵と戦うときにこんな顔になる。

 この顔をみたのはケットシーと喧嘩した時以来だ。


「ああ、美桜たんの歌を聴いたら、なぜか調子がいいのだ」

 ドラゴンも嬉しそうな顔をして、レオラスに答えるのだった。

 

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