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異世界アイドル転生譚 転生したら魔王たちに推されて最強です  作者: PYON
最終章 ジュエルボックスと原初の悪魔たち
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白銀美桜03

 わたしたちは舞台の後ろに向かう。

 わたしは倒れているリヴァイアさんに駆け寄る。

 なんか、胸に穴が開いているし、死んでるの?

 

「しっかりして!」

 わたしはかがんでリヴァイアさんの手を握る。

 大丈夫。

 わたしの手を握り返してくる弱い力。

 わたしは歌い始める。

 癒しの歌を。


 だんだん強くなっていく力。

 そして、胸の傷はふさがっていく。

 

「美桜…たん…」

 

「大丈夫。だからゆっくりしてて」

 そう言って、つぎにフェリクスさんのところに行く。

 凍ったフェリクスさんに手を当てて、癒しの歌を歌う。

 フェリクスさんを覆っていた氷は急激に融けていく。

 

 ノスフェラトゥさんは、衣服しか残っていない悲惨な状況。

 でも、なんか光っている球がある。

 そこに手をかざして癒しの歌を歌う。

 その光の玉に時間を逆戻しするように、骨や身体が集まってくる。

 すぐにノスフェラトゥさんに戻る。


 これで大丈夫だ。

 みんな生きてるみたい。

 あとは黒マントたちをどうするかだ。

 

 黒マントのひとりとスラリムくんが対峙している。

 あの子はわけのわからないところはあるけど、黒マントに勝てるとは思わない。

 ここはわたしたちがなんとかするしかない。

 っていっても勝算なんて全然ない。

 一夏や佐那が戦えると言っても、リヴァイアさんたちが勝てない相手に勝てるとは思えない。


「みんな、始めるよ」

 美羽が掛け声をかける。

 そう、ライブだ。

 なんかわからないけど、わたしたちのライブには不思議な力がある。

 人々を癒したり、応援したり、強くしたり。

 そういう効果があるというのだ。

 ライブ中のわたしたちは最強なんだ。

 それにわたしたちはアイドル。

 歌って踊ること以外になにもできないんだ。

 悪あがきかもしれないけど、今できることはこれだけだ。


 楽団の人も近くに来ている。

 わたしたちは立ち位置につく。

「1・2・3・4」

 美羽のカウントでイントロが始まる。

 わたしたちのライブのスタートだった。

 

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