不死の王ノスフェラトゥ01
さてと次はわしの番じゃな。
フィギャーを使ってもいいが、こいつらの前では役に立たんな。
ただ、壊されるだけじゃろう。
やはりわし自らが相手をしないとな。
しかし、わしの魔法は悪魔どもに効くのか。
それが問題じゃな。
フェリクスやリヴァイアでさえ、あの体たらくだ。
望みうすじゃろう。
ただ、わしは奴らと違って、これが本来の姿じゃ。
鳥やドラゴンになれたら、もう少し戦えたんじゃろう。
それにわしの武器はこの杖じゃ。
剣や拳で戦うわけではない。
魔法はどちらかというと人間の得意とする武器。
理論や言語が不可欠なものだ。
だから、魔法でなら戦える。
普通の魔法ならやつらには効かないだろう。
しかし、わしの魔法研究は何千年も続けてきたもの。
やつらは古の悪魔。
魔法というのは新しいものが強い。
だから、戦えるはずじゃ。
「うちは蜘蛛の悪魔、タリス」
「わしは不死の王ノスフェラトゥじゃ」
「ワイトだね。
リムもやっかいなものを創ったものだね」
「そうじゃ。
わしは死なん」
「やっかいだね。
それじゃあ、粉々に砕くしかないね」
「できるもんならな」
わしはそう言って杖を振る。
その杖から電撃が飛ぶ。
そう、わしは全属性の攻撃ができる。
そして、相手の弱点を探る魔法も。
さっきから、その魔法を使っていた。
やつの弱点は雷だ。
タリスの上に雷が落ちる。
タリスはまばゆい光に包まれる。
そう、この雷魔法も研究の上生み出されたものだ。
炎魔法とかと違って雷魔法は大がかりになる。
雷には初級魔法はなかった。
それをこれだけコンパクトにしたのだ。
それも威力を上げてだ。
わしはまば光の中のタリスの影を見る。
命中だな。
わしはそう確信するのだった。