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異世界アイドル転生譚 転生したら魔王たちに推されて最強です  作者: PYON
6章 ジュエルボックス帝都ツアー
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王国騎士団アボット01

 ぼくはジュエルボックスの警備の任についていた。

 騎馬でジュエルボックスの乗った馬車の近くを護る。

 これが、今回の任務だ。

 美桜たんを直接護ることができるなんて、めっちゃ役得。

 騎士団に正式に入ってよかった。


 ぼくはあの戦争のあと、料理人をやめて王国軍に正式に入ることにした。

 それは、あの後、ぼくが覚醒したからだ。

 ぼくは自分って弱いと思っていた。

 現に争いごとは苦手だし、腕っぷしも強くない。

 だから、できる限り争わないように生きてきた。

 自分に自信を持てなかったし、自分は何者でもないってきちんとわかっていた。

 自分はモブにすぎない。

 それが自分だって思っていた。


 そして、この前の戦争。

 ぼくは夢中で戦った。

 祖国を守るため、ジュエルボックスを守るため、美桜たんを守るため。

 それで、自分もわからないうちに帝国軍の中隊長を捕らえていたんだ。

 ぼくは英雄となった。

 そのかわりに自分の能力以上の筋肉を使った代償として、強力な筋肉痛になった。

 美桜たんの癒しの歌とかで1か月をかけてなんとか回復した。

 その時の超回復によって、ぼくの身体は強靭に生まれ変わった。

 筋肉繊維は損傷して治るときに強くなるらしい。

 だから、全身の筋肉がずたずたになったぼくの身体は、戦争のあとひとまわり大きくなった。

 いきなり筋肉質の身体になったのだ。

 まわりのみんなも個人差はあるけど、みんないきなりの成長となったのだ。

 ぼくは才能があったみたいで、とくに成長が大きかった。

 もともと運動は得意だったし、身体を動かすのは好きだった。

 だから、いきなり戦士の身体になっていた。

 そうなると、身体を鍛えるのが楽しくなって、ジュエルボックス以外に筋肉を鍛えることがぼくの趣味になった。

 ぼくと同じことを思った人もいて、ぼくたちは筋肉を鍛える者のグループを作った。

 それで、もっと筋肉質の身体になれたのだ。


 それで、よく考えたら、料理人をしながら身体を鍛えるより、軍に入って身体を鍛えるほうが効率がいいことに気が付いた。

 兵士は身体を鍛えるのが仕事だから、いろいろな器具もあって無料で使える。

 その上、訓練の時間に身体を鍛えればいい。

 それで給料がもらえるのだから、断るって選択肢はない。

 ぼくは軍にはいることになった。


 今回、王国と帝国の間に和平条約が結ばれることとなった。

 その平和の親善使節として、ジュエルボックスの帝都ツアーが決まったのだ。

 なんでもマルクス大統領鶴の一声で決まったらしい。

 ジュエルボックスを観たら戦争なんて世界からなくなるっていうのだ。

 その使節の護衛として、ぼくはジュエルボックスの周りを守っているのだ。


 筋肉の成長とともにぼくの能力が覚醒した。

 それは超防御という能力だ。

 ぼくは筋肉を硬化させることによりあらゆる攻撃を防ぐことができるのだ。

 ぼくらしい能力だ。

 自分でも気に入っている。

 この力で何があっても、ジュエルボックスを守って見せる。

 ぼくは騎馬で進みながら、そう心に決めるのだった。

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