表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界アイドル転生譚 転生したら魔王たちに推されて最強です  作者: PYON
6章 ジュエルボックス帝都ツアー
201/293

暗殺者モーリス02

 今回の指令は、親善使節であるパフォーマーを殺すこと。

 それも帝国の極右派を装って。

 帝国には、この和平条約を良く思わないものもいる。

 今回の条約には俺でさえ、首をひねる部分があるのだ。

 まず、対等の条約であること。

 軍事力の差から言ってこれはない。

 帝国侵攻は一度退けられただけ。

 それも末端の中隊1000人の敗北のみだ。

 まだ、6軍団ある将軍たちは参戦していない。

 それと、この和平条約は帝国側から言い出したこと。

 本来は王国側が戦争を避けるために考えることだ。

 それもいろいろ譲歩する前提でだ。

 もちろん、そういう動きがあれば我が国も黙ってはいない。

 俺たち諜報員をフルに使って阻止しにかかるだろう。

 今回の条約は帝国側がいろいろと譲歩している。


 将軍の何人かは皇帝に詰め寄ったらしい。

 我々が王国を滅ぼして見せますと……。

 そのとき皇帝は震えながら言ったらしい。

「そんなことをしたら帝国が滅んでしまう。

 あいつはそういう存在なのだ」

 あれだけ傲慢で有名だった皇帝は妙におとなしくなっているみたいだ。

 もしかして、八本剣とかいうのにそんなやつがいるのか? 

 ただ、共和国の調査では、八本剣や宮廷侍従長というのは見掛け倒しのやつらばかりだと聞いている。

 すこし強いだけのやつらで、軍を相手どる力はないとのことだ。


 さて、今回の仕事は簡単だ。

 なんせただのアイドルグループの旅程を襲うんだからな。

 要人の場合に比べて、赤子の手をひねるよりたやすい。

 要人の場合はその近くのもぐりこむのが難しい。

 それに何人もの影武者を立てる。

 今回、影武者はなさそうだし、もぐりこむのに国家レベルの警戒はなかった。

 現にもう2人のエージェントがスタッフとしてもぐりこんでいる。


 ただ警備はまったくないわけではない。

 だが、相当金がなかったのか?

 平和ぼけしているのか?

 戦士らしいのはひとりだけで、あとは女にじじい、子供だけ。

 帝国からも王国からも護衛の兵士はついているが、アイドルたちの近くにいるのはそれだけだ。


 和平がなったから危険はない。

 そんなうまくはいかない。

 現に俺は共和国のために動いている。

 他国がじゃまをしてくるとか考えないのか。

 そういう意味でも王国は国としては未熟すぎる。

 民が力を持った国は強くなる。

 だから、今のうちになんとかしないとならない。

 帝国が後ろ立てとなったら、共和国の自由にはならなくなる。

 とにかく、この親善使節は成功させてはならないのだ。

 俺は手筈どおり、アイドルグループの一行の中に紛れ込むのだった。

 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ