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白銀美桜11

 とりあえず、一日休みをとる。

 っていっても、次のステージの構成を考えたり、そういうのだ。

 こういうときいちばん忙しいのは詩織。

 木の板をもらって看板とかも作ってくれたし、新しいミュージックボールも作ってくれる。

 全部変える必要はないが、少しづつ違うようにしていかないと飽きられる。

 あと、戦略も練らないと。

 物品を販売できればいいんだけど、CDとかはダメみたい。

 Tシャツとか詩織が作れるけど、負担が大きすぎる。

 詩織はやるっていうんだけど。

 それで、握手会ということを考えた。

 大銅貨1枚でわたしたちと握手できるってやつだ。

 本当は物品とかCD購入の特典なんだけど、今は握手オンリーだ。

 

 さて、次のライブはもっと盛り上がるぞ。

 なんかこっちに来てから喉の調子がいい。

 高音域でもぜんぜん余裕だし。

 これは若返ったせい?

 とにかく、思った通りに歌えるって感じだ。

 わたしはみんなみたいな能力がなさそうだから、歌で頑張るしかない。


 そういえば、向こうの世界で最後解散とか言ってたな。

 みんな、その言葉をなかなか言い出せなくて。

 結局、美羽に一番いやな役目をさせちゃったな。

 この世界に飛ばされて、そんなこと誰も考えなくなったな。

 ただ、目の前のライブに集中できてる。

 ジュエルボックスを始めたばっかのときもそうだった。


 もしかして、神様がわたしたちにもういちどチャンスをあたえてくれたのかな。

 解散って言っても、本当はみんなと離れるなんて考えもできなかったし。

 とにかく、もう一度みんなとライブとかできてるのがすごく幸せだ。

 みんなもそんな感じなのかな。


「美桜、明日も晴れたらいいね」

 美羽がわたしの横に座る。


「うん、明日もがんばります」


「なんか不思議だね。

 さっき解散の話してたのにね。

 こんなことになっちゃうなんてね。

 絶対元の世界に帰るけど、とりあえず頑張ろう」


「うん」


「ジュエルボックスってすごくいいグループだよ。

 みんな仲いいしね。

 他のグループも知ってるけどもっとぎすぎすしてる。

 ジュエルボックスは美桜の歌にみんなほれ込んでできたんだからね。

 本当のリーダーは美桜だよ」


「えっ、でも」

 そんなこと言われても。


「でも、美桜はそのままでいいんだよ」

 美羽はそう言ってわたしをハグするのだった。


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