龍王リヴァイア05
なんか、我らを残してほとんどの者が倒れている。
立っているものはわずかと言う状態だ。
やっぱ、この状況ってやばいんだろうな。
どうしよう。
今むこうで切れたじじいが大量虐殺をやってのけたところだ。
まあ、これでこの国ではジュエルボックスのライブはできなくなるだろうな。
しかたない。
我らでジュエルボックスの安住の地をさがそう。
「みんな、撤収だ!」
我がそう言うと、他のやつらもうなづく。
「わかったわ」
「しかたないね」
鳥とスライムが返事をする。
我らは回れ右をして、町のほうに引き返そうとする。
「何を妾に内緒で楽しいことをしてるにゃん」
その我に話しかける声。
このしゃべりかたは。
やばい。
猫ニャンだ。
「リム、これは…」
我は猫ニャンの方を見る。
たぶん、こいつが来たからには、もっと無茶苦茶になる。
「この城を壊すニャン?」
「いや、そこまでは…そろそろやめようかなって」
「どうしてニャン?あの王様とかいうやつ偉そうで嫌いニャン。
城ごと潰してしまうニャン」
「それはやりすぎっていうか。
あとあとめんどくさいっていうか」
たぶん、この猫ニャンには理屈なんてものは通用しない。
「もしかして、リヴァイア、日和ってるニャン?」
「そんなことはない」
「じゃあ、王を滅ぼすニャン。
妾に続くニャン」
猫ニャンはトテトテと城の方に歩いていく。
まあ、こいつを止めるのは無理だな。
我と鳥とスライムとじじいは顔を見合わせる。
そして、仕方がないというように猫ニャンのあとに続くのだった。